
![]() |
|
2011年06月22日(水)放送分 今朝のうるおい生活講座は、いま被災地で医療活動に従事している東北国際クリニック院長の桑山紀彦先生が登場。「被災地からの声」と題して、お話を伺いました。3ヶ月を超えて現在多いのは「取り残されている不安や抑うつ気分」と言った声。 街の様子や世間が実に「普通になってきている」のに、自分の心の中には整理が付かない課題がたくさんあるそうです。 そんな桑山さんですが、海外での医療活動にも従事されていたそうで、そこで海外の被災地で学んだ経験について伺うと… 「寝た子を起こすな」「もう忘れかけているのだからそっとしておけ」という事が大きな間違いであることを、海外の現場で教えられたそうです。 決してみんな「寝てなどいない」し、「忘れかけて」もいないのですが、 表面的にそう見えてしまうからみんなそういって口を閉じかけている。 それはもっとも恐ろしいPTSDにつながる可能性があります。 いまこそちゃんと語り、断片化した記憶をつなぎ直して穴を埋め、きちんとした物語として語れるようになっていかないと良くないのに、日本人はとかく「そっとしておけ」と言いがち。 そういった点を改めていく必要があると感じるそうです。 例えば家を失った哀しみや家族を亡くした苦しみといったものが、まだまだ心の中に留まり続けているのに、周りが「もう普通に戻ってきたね〜」という感じになっているために、そのギャップを感じ苦しんでいる気がするそうです。 今、被災地のメンタルケアで大切なのは、 同じ目線に立つこと。 「心を癒してやる」などという姿勢でなく、常にそばにいて耳を傾け、「よく話してくれました。また来週も待っています」と言える人物が継続して関わることが大切と言う事でした。 |
![]() |
Copyright© 1995-2025, TBS RADIO,Inc. All Rights Reserved. |