TBS RADIO 954 kHz TOPページへ ページの先頭です

土曜朝イチエンタ。堀尾正明+PLUS!

※こちらは「過去ページ」です。
新しい番組ページは「こちら」です。

土曜朝イチエンタ。堀尾正明+PLUS!

番組からのお知らせ
プロフィール

堀尾正明

堀尾正明(ほりおまさあき)

生年月日:1955年4月24日
出身地:埼玉県
趣味:ゴルフ

もっと詳しく

大学在学中に文学座附属演劇研究所に入り、研究生としてミュージカルに出演。81年にNHKにアナウンサーとして入局、初任地はNHK北九州放送局。
東京へ異動後は芸能畑を担当し、95年開始の『スタジオパークからこんにちは』メインキャスターとなり、人気を博す。
00年『NHKニュース10』のキャスターに抜擢され報道番組を担当。その後『サタデースポーツ』『サンデースポーツ』担当に廻りスポーツ畑へ。2002 FIFAワールドカップのメインキャスターを担当。

長峰由紀

長峰由紀(ながみねゆき)
TBSアナウンサー

生年月日:1963年6月28日
出身地:埼玉県
趣味:演劇鑑賞、相撲観戦

もっと詳しく

●出身高校:埼玉県立松山女子高等学校
●出身大学:立命館大学 文学部 中国文学科
●身長:153cm
●血液型:O型
●入社年度:1987年

人権TODAY

人権に関わる身近な話題をテーマに掲げて、ホットなニュースをお伝えしています。

ご近所さんでご飯を食べる「おうちごはん」

放送日:2014年09月06日
担当:楠葉絵美


今日は板橋区にある「高島平団地」で行われている活動を取材してきました。

高島平団地は、昭和40年代に出来たマンモス団地として有名で
高齢化が進んでいたのですが、
最近、部屋を改装するなどして若い人達がやってくるようになり、
色々な世代が暮らし始めています。

そんな中、新しく「おうちごはん」という活動が始まりました。

この活動を始めた地域リビングプラスワン 代表の井上温子さんのお話です。
「正式な名称が地域リビングプラスワンって言うんですけど、
名前に込めた思いが、それぞれの家庭でリビングってあると思うんですけど、
地域を単位としたリビングを皆で持ちましょうっていう形で名前を付けました。
家族がいても核家族の家庭とか多いので、
旦那さんの帰りが遅かったりすると子供と2人だけでご飯食べてたりとか、
学生さんとかでも1人暮らしが多くてコンビニ弁当になっちゃったりとか、
なかなか人の手の、愛情が籠もったご飯って食べる機会が少なくなっているので、
それだったら皆で共有するリビングを持って
一緒にご飯を食べようっていう取り組みをやりたいなと思って始めました。」


家にいるような雰囲気で、皆で一緒にご飯を食べるから「おうちごはん」なんです。

この「おうちごはん」は高島平団地内のスペースで 去年の4月から行われています。
引き戸を開けて中に入ると、木で出来た床に直に座って、
皆で大きな机を囲んでわいわいご飯を食べていました。
家族でちゃぶ台を囲むような懐かしい雰囲気で、
来ている世代も、
10代の大学生から、赤ちゃん連れの若いお母さん、50代くらいの主婦、
70代80代のおじいちゃんおばあちゃんもいて、本当に家族のようでした。

1ヶ月に20日ほど手作りごはんが振る舞われているんですが、
私が取材に行った日も団地に住む人で賑わっていました。
食べに来ていた人に話を聞きました。
「女性:やっぱり1人暮らしで会話も無いんで、これじゃ良くないという感じです。
どうやって作るのとか教えてもらったりして、
作り手が違うからメニューもバラエティにとんでます。
女性:料理があまり得意ではないってこともあって、
お昼は1人なので1人分作るよりはここに来てご飯が食べたいっていうのと、
家族団らんじゃないですけど、
地域の方と団らんしてご飯食べるっていうのが楽しいです。
男性:私今1人なんですよ、
ですからねこういう大勢で食べるっていうのは美味しいですねやっぱり。
1人でテレビ見たりするよりか大勢でね、
別に話しながらじゃなくても
雰囲気の中に自分が入ってるっていうだけでもね、良いです。
女性:500円でワンコインでこれだけ種類が食べられてお得だと思いますし、
自分で作るのはこんなに作れないし、また食べに来たいと思います。」


気になるメニューですが、
ハンバーグや麻婆豆腐、煮魚や肉じゃがなど
メインのおかずにご飯・味噌汁と副菜、デザートも付いて500円です。
(材料費により600円も)
(衛生上、生もの(刺身など)は出ません。)
15人前〜20人前を用意していて、いつもすぐに無くなってしまうそうです。

この料理を作っているのも、食べに来る人も
高島平団地に住んでいる人が多いです。
(近所に住んでいる人も来ています。)

作っている人の年代も様々で、留学生が母国の料理を作ったり
主婦やおじいちゃんおばあちゃんも作ります。
現在料理を作る人は18人いるんですが、
皆さんボランティアで作っているので500円という値段で出せるんです。
どうしてここで料理をするようになったのか、
おうちごはんで一番多く料理を出している、
団地に住む内田卓さん77歳に聞きました。
「私今1人住まいですけど、
1人で作っても最近近所にあげる家も無くなってきたもんですから、
こちらで作ってみようかなと思ったのが始めですね。
1番始めが鶏のトマト煮だったかな、作ってみて美味しいねって言われて、
それからですね、それから自信がついて作り始めてますよ。
いつまで出来るかわからないけど出来るうちはやってみたいなと思いますけどね。」


確かにお隣さんにおかずのお裾分けってほとんど無くなりましたよね。
最近は、隣近所に住む人の顔や名前を知らないという人も増えています。

内田さんは、
ここで料理を作るようになって知り合いがガラッと変わったそうです。
今までは同年代の麻雀仲間のみだったのが、
今では団地に住んでいる学生と築地に買い物に行ったり、
家に招いてご飯を一緒に食べることもあるようです。

このような集まる場所があることで、世代を越えた知り合いが出来、
何日か顔を出さない人がいると「○○さんどうしたのかな」「家に行ってみよう」と、
高齢者の孤立や孤独死を防ぐことにもなっているんです。

代表の井上さんは、
ただ地域活動に参加を呼びかけてもなかなか人は集まらないけれど、
「食べる」という日常の当たり前の時間を一緒に過ごすことで、
自然と地域の繋がりが出来たらいいと話していました。

愛情のこもったおいしいご飯が食べられて、団地内の孤立も防ぐことが出来る。
こうした活動が増えて、
新しい形のご近所付き合いが生まれると良いなと思いました。





詳しくは
「地域リビングプラスワン おうちごはん」のホームページをご覧下さい。

関連情報・お問い合わせ先

ページトップへ