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土曜朝イチエンタ。堀尾正明+PLUS!

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土曜朝イチエンタ。堀尾正明+PLUS!

番組からのお知らせ
プロフィール

堀尾正明

堀尾正明(ほりおまさあき)

生年月日:1955年4月24日
出身地:埼玉県
趣味:ゴルフ

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大学在学中に文学座附属演劇研究所に入り、研究生としてミュージカルに出演。81年にNHKにアナウンサーとして入局、初任地はNHK北九州放送局。
東京へ異動後は芸能畑を担当し、95年開始の『スタジオパークからこんにちは』メインキャスターとなり、人気を博す。
00年『NHKニュース10』のキャスターに抜擢され報道番組を担当。その後『サタデースポーツ』『サンデースポーツ』担当に廻りスポーツ畑へ。2002 FIFAワールドカップのメインキャスターを担当。

長峰由紀

長峰由紀(ながみねゆき)
TBSアナウンサー

生年月日:1963年6月28日
出身地:埼玉県
趣味:演劇鑑賞、相撲観戦

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●出身高校:埼玉県立松山女子高等学校
●出身大学:立命館大学 文学部 中国文学科
●身長:153cm
●血液型:O型
●入社年度:1987年

人権TODAY

人権に関わる身近な話題をテーマに掲げて、ホットなニュースをお伝えしています。

障害者向けの自転車

放送日:2005年04月02日
堀田さん4月2日の人権トゥデイは、障害者向けの自転車についてお送りしました。

東京・足立区の扇にある堀田製作所の堀田健一さんが作る自転車は、「ラクラックーン」と名付けられた3輪の自転車で、手や足などの様々な障害に幅広く対応しています。
両足を使って回転させる普通の自転車のペダルと違い、踏み込み式のペダルですので、片足でも踏み込めば進むんです。
さらに、それでも進まない、坂がつらいという方には、手でレバーをひいて補助する仕組みや、モーターを取り付けたりと、堀田さんは試行錯誤しながら対応しています。

この堀田さん、元々は建築資材の梱包をしていたんですが、26年前に、堀田さんのお子さんの小学校では当時、2輪自転車に乗ることを禁止していたため、3輪なら大丈夫だろうと、三輪の自転車を作り、なおかつ珍しい「踏み込み式」にしたんです。
ラクラックーンお子さんが喜んで乗っているのを見かけた足の悪いおばあさんが、自分もこれなら乗れるのでは?と堀田さんに依頼してきてたことがキッカケだったそうです。
今では、評判を聞いて、全国各地から注文が来るようになりました。
なぜ人気があるかというと、堀田さんは、ただ「便利な」自転車を作っているわけではないからなんです。
この自転車は「ぎりぎりの線」まで、身体に残された機能を使うようになっているんです。

踏み込み式ペダル堀田さんは、余分なことをすると、体に過保護になり、かえって機能が衰える、とおっしゃいます。
そんな堀田さんの作る自転車はもちろん、オーダーメイド。
値段は、一番スタンダードな自転車で15万円から。
モーターが付くと、39万円から70万円もするんです。
大量生産ができないのでコストがかかるんです。
できるだけ値段を抑えるため、儲けはほとんどありません。
注文が殺到しているので、毎日、小さな作業場で自転車の部品を作りながら寝て、昼間は自転車を買った人の所に点検や修理に行く生活。
いつの間にか26年経ってしまったと、堀田さんは笑顔でおっしゃいます。
この「ラクラックーン」に乗りたいが、ちょっと値段がネック、というお客さんたちが、それぞれの住む自治体に働きかけたそうです。
最初、杉並区が助成金出してくれ、電動で15万くらい、自転車で7万5千円くらい。自転車の半分ではなく、最高で7万5千円だそうです。
府中、足立区、文京区などが対応し、それぞれ金額は違うそうです。
少しでも自転車の楽しさを知ってもらうために、もっとこの「ラクラックーン」が広まれば、と堀田さんは思っています。
そして最近やっと、大量生産への道が見えてきたそうです。
モーター付き堀田さんは根本的な設計を4つに分け、使う人の身体の具合に合わせて、4つの内、一番近い物を選んでもらい、細かい部品で微調整するシステムを考えているところだそうです。
そうすれば、たくさん作れるようになり、値段も下げられるとおっしゃいます。
堀田さんは、親身になって相談して、作ってきたので、今でもおつきあいがあり、みんな家族になってしまうんですと笑顔でおっしゃいます。
体にあった自転車も大事ですが、そこでできた人間関係も、とっても大切なんですね。


堀田製作所
03−3890−8666