2000年3月6日〜11月20日(全34話

あらすじ:

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第26話(2000年9月11日放送)

 黄門さま(佐野浅夫)一行は矢掛に着いた。黄門さまは殿様の命令で国中を旅しているという侍、風間平蔵(西郷輝彦)と知り合った。平蔵は相当の使い手だ。
 さて、一行は体調を悪くした奉公人たちの代わりに、本陣の手伝いをすることになった。矢掛には、豊後浜岡藩、吉川越中守(川崎麻世)の参勤交代の行列が到着することになっており、黄門さまと格さん(伊吹吾郎)、八兵衛(高橋元太郎)は行列を迎える準備に大忙しだ。
 一方お銀(由美かおる)飛猿(野村将希)は浜岡藩の行列を乱した農民が、越中守の命で侍に斬り捨てられるのを目撃する。
 本陣に到着した越中守は、季節外れの松茸が食べたいと、無理を言う。黄門さまが機転をきかせ、その場は無事に収まった。
 ところで平蔵の殿様とは、この越中守だった。越中守は五年前、家中の娘を見初めて手を出そうとしたが、娘は許嫁と共に国を捨ててしまった。平蔵は逃げた二人を殺すよう命じられていたのである。
 平蔵はその二人、おゆき(丸山真歩)と文吉(酒井敏也)が矢掛にいることを知る。しかし、二人が子宝にも恵まれ、農民として幸せに暮らしていることも分かり、刀に手を掛けることができない。
 だが、おゆきと文吉のことは、越中守の耳にも入り、文吉は捕まり、おゆきと子供は逃げた。やがておゆきは文吉の命乞いに現れる。二人を斬るよう、平蔵に命じる越中守。しかし平蔵はそれを断わり、家族が幸せに暮らせるよう越中守を諌めようとするのだが…。
 黄門さま一行の登場で、子供を捕らえられなくなった正五郎は、寺子屋に放火する。周平も強引に捕らえられ、子供たちは途方にくれる…。


第27話(2000年9月18日放送)

 黄門さま(佐野浅夫)一行は福山へ。為替受け取りのため、一人別行動の格さん(伊吹吾郎)は、雨に降られ、みな(三井ゆり)と共に雨宿りをする事になった。みなは純朴な格さんに好意をもった。
 みなは保命酒(ほうめいしゅ)という体によい酒をつくる保命酒屋の娘だ。保命酒はみなの家だけの秘伝の酒で、病弱だった殿様が飲んで健康を取り戻してから、一段と評判になったという。
 みなには父親の善兵衛(山本紀彦)が進める縁談があり、婿を取って店を継ぐように期待されていた。しかし、みなの態度が急変し、その縁談を断って欲しいという。
善兵衛はみなの心変わりが理解できなかったが、黄門さまは彼女が格さんに恋しており、格さんもみなを好ましく思っていることを見抜いた。
 ところで、酒問屋の井筒屋(中田浩二)は自分も保命酒で商売をしたいと考え、奉行の黒川武太夫(藤堂新二)と結託し、あの手この手の悪巧みを仕掛ける。
 さて、格さんを慕うみなの気持を知った善兵衛は、格さんに保命酒の秘伝を伝える決意をする。善兵衛とみなの思いを知り、格さんは悩む。
 黄門さまは格さんに自分の言葉で、みなに思いを伝えなければならないと、優しく語りかけるのだったが…。


第28話(2000年10月9日放送)

 黄門さま(佐野浅夫)一行は三原に到着した。この地では治水工事が行われていたが、難航している。工事の完成を祈念して、一月前に鳴海屋(高津住男)という造り酒屋の主人が人柱に立ったと聞き、黄門さまは心を痛めている。
 黄門さまは、旅籠の女主人お登世(有沢妃呂子)から、鳴海屋が町奉行臼倉大膳(石橋雅史)に無理に人柱にされたらしいと知らされ、不審に思った。
 鳴海屋は火事で親を亡くした、お登世と宗助(太川陽介)、元太(岩淵幸弘)きょうだいのような不幸な子供たちを集め、暮らしが立ち行くように、熱心に世話をしていたという。そんな鳴海屋が、突然人柱に立つのは不自然だ。
 そのころ黄門さまとは別行動の挌さん(伊吹吾郎)は、杜氏の修業中に鳴海屋が死んだことを聞き、伏見から三原へ帰る途中の宗助と一緒になった。
 宗助は、親代わりだった鳴海屋の、不幸な最後について聞かされても納得できず、死の真相を探ろうとする。臼倉に直接話を聴こうとしてた宗助は、囚われの身となった。宗助の後を追った元太も、捕まってしまう。
 やがて、臼倉と与力の真崎伝九郎(潮哲也)、そして鳴海屋の弟、留治郎(南条弘二)が治水事業で不正に儲けようとして、じゃまになった鳴海屋を、人柱に仕立てて殺した疑いが強くなる。
 臼倉は宗助、元太も人柱として始末し、口封じを企むのだったが…。


第29話(2000年10月16日放送)

 黄門さま(佐野浅夫)一行は広島へ。八兵衛(高橋元太郎)は名物のカキを食べることを楽しみにしている。
 さて、最近この地に赴任した勘定奉行の秋月真之助(山城新伍)は、江戸勤めから帰ったばかりだ。前任者は真之助の親友の潮田主馬(吉田輝雄)だったが、国家老の都築蔵人(立川三貴)、商人の大海屋(北町嘉朗)、医者の了斉(川浪公次郎)に招かれた茶会で倒れ、帰らぬ人となっていた。
 真之助は、広島へ戻ってからなぜか妻の萩尾(大塚良重)を離縁し、都築、大海屋と酒席を重ねる毎日だった。萩尾の母、竹乃(大塚道子)はそんな真之助を情けなく思い、しばしば小言をいうが、真之助は聞く耳を持たない。
 一方潮田の弟、半次郎(山本陽一)は兄の死に不審を抱き、真相を探ろうとする。半次郎は真之助が詳しく調べてくれると期待していたが、真之助の怠惰な暮らしぶりにあきれ果てるのだった。
 しかし黄門さまだけは、真之助の瞳に燃える強い意志を感じるのだった。
 やがて、都築たちが密貿易に手を染めていることと、主馬はその証拠をつかんでいたらしいことが分かるのだが…。


第30話(2000年10月23日放送)

 黄門さま(佐野浅夫)一行は宮島へ。厳島神社のにぎわいを楽しそうに歩いていた一行は、廻船問屋「府中屋」の娘、お夏(岩崎ひろみ)がチンピラに絡まれているところへ出くわして助けようとしたが、間一髪、お秋(岩崎ひろみ・二役)という若い娘がお夏を助ける。お夏とお秋はお互いを見てびっくり! 瓜二つだったからだ。
 お夏はお秋の家を訪ね、姉妹ではないかと問い掛ける。細工物作りの麻吉(高橋長英)の娘のお秋は、身分も違いそんなことは有り得ないと、相手にしない。
 ところで、「府中屋」では運んだ荷物にカビが出てしまい、九百両も大損することになってしまっていた。お夏の父は首をくくり、それでも足らずに、お夏は金策の為、意に沿わない結婚をさせられることになった。
 相手は料亭「浦路」の主人、九兵衛(江見俊太郎)という老人だ。お夏は好きあっていた手代の幸介(西川弘志)とは渋々別れることになった。
 お銀(由美かおる)と飛猿(野村将希)の調べで、荷物から出たカビは、九兵衛の息のかかった捨造(きくち英一)と伝次(結城市朗)の仕業だと分かる。さらに、九兵衛は奉行の盛山修理(三上真一郎)と結託して、宮島に新しい郭を作って大儲けしようと企んでいた。
 麻吉から、お夏とは双児の姉妹だと打ち明けられたお秋は、なんとかして妹を幸せにしたいと、黄門さまに智恵を借りるのだが…。



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