この差って何ですか?

毎週火曜よる7時

過去の放送内容

2019年12月3日

(1)色鉛筆は「みどり」、絵の具は「ビリジアン」の差

(写真)

専門家:西條毅(ぺんてる 画材生産技術室 室長)

「絵の具」に「みどり」が入っていないのは…
◯「他の色と混ぜて作れる」か どうか
◯「みどり」と「ビリジアン」はそもそも違う色!

◯色鉛筆は「みどり」、絵の具は「ビリジアン」なのか?
小学校などで、よく使われる一般的な色鉛筆を見てみると、緑色に「みどり」と書いてあるが、絵の具の緑色には、なぜか「ビリジアン」と書いてある。どのメーカーを見てみても、色鉛筆は「みどり」なのに、絵の具はほとんど「ビリジアン」。なぜ、どちらも絵を描く時に使うものなのに、このような差があるのか?
実は、「みどり」と「ビリジアン」はそもそも違う色。絵の具にはそもそも「みどり」がなく、その代わりに、「ビリジアン」が使われている!

◯なぜ絵の具には「みどり」でなく「ビリジアン」が入っているのか?
絵の具の最大手「ぺんてる」によると、色鉛筆は、直接、色を塗って使うが、「絵の具」は、色と色とを混ぜ合わせて、新たな色を作って使う。そのため、「絵の具のセット」には、「混ぜて作ることができない色」や「混ぜて作ることが難しい色」が優先的に入っている。
例えば、小学校で使われる最も一般的な12色の絵の具の場合、、「ビリジアン」を始め、「あか」や「あお」などが入っている。そのうち8色は「混ぜて作れない色」で、ほかの4色は「作れるけど、作るのが難しい色」が入っている。これらは、およそ60年前から、顔ぶれが変わらない「選ばれし色」たち!つまり「絵の具」に「みどり」が入っていないのは、「他の色と混ぜて作れる」から!

◯絵の具で「みどり」を作るには?
ちなみに「みどり」を作りたい場合、「ビリジアン」と「レモン色」を混ぜれば、簡単にできる。「みどり」以外の12色の絵の具に入っていない色も、例えば、「桃色」は「赤色」と「白色」を混ぜれば作れ、「紫色」は「赤色」と「青色」が作れる。そのため、「桃色」も「紫色」も、「絵の具」には入っていない。
一方「ビリジアン」が入っているのは、他の色と混ぜても作れないから!元々「ビリジアン」は、自然界に存在する鉱物からとった色!そして、「ビリジアン」はとても繊細な色なので、どの色を混ぜても作ることができない。さらに「ビリジアン」は、とても使い勝手の良い色で、例えば、「わかば色」や「こけ色」も作ることができる!他の色と混ぜ合わせれば、様々な色が作れる!

(2)スマホカメラを「使いこなしている人」と「使いこなせていない人」の差

(写真)

専門家:かじがや卓哉(スマホの達人)

この差は…
◯スマホで写真を撮るときに便利な機能を知っているか どうか
「写真」を撮るとき、なんと80%以上の人が「スマホカメラ」を使っている!

◯「スマホカメラ」は、プロのカメラマンのような撮影を自動でできる?
実は今、スマートフォンの普及によって、「写真」を撮るとき、なんと80%以上の人が「スマホカメラ」を使っている!そんな「スマホカメラ」の機能について、スマホの達人に聞いてみると、年々進化し続けているとのこと!
例えば「一眼レフカメラ」の場合、状況に応じて、レンズを変更やテクニックも必要だが、「スマホカメラ」は難しい設定をする必要は全然無い!プロのカメラマンのような撮影を自動で行ってくれる!

◯「ポートレート」機能とは?
iPhoneのカメラ画面の下部分をスライドしていくと出てくる「ポートレート」の設定をするだけで、「一眼レフカメラ」を使ってプロが撮ったような、背景に「ぼかし」がある雰囲気のある写真が簡単に撮れる!
そして、撮影した後でも「ぼかしの調整」をすることもできる!「編集」というボタンを押すと、左上に六角形の「黄色いマーク」が出てくる。これを押すと、下にメモリ出てきて、動かせるようになる!

◯「タイムラプス」機能とは?
さらにiPhoneには、他にも、こんな機能が!カメラの画面の下を左から右にスライドさせていくと「タイムラプス」という項目が出てくる。これは、一定時間ごとに1枚写真を撮影し、その静止画をまとめて「動画」にする機能!この機能を使って「夕日が沈む様子」を撮影することも!他にも、子どもがブロックで遊んでいる様子を、この機能で撮影すると、でき上がっていく様子を撮影できる!
このように、実は、使い方を知っているだけで本当に使える機能ばかり!そこで今回は、街で聞いて多かった、「スマホで写真を撮るときによくある悩み」を解決してくれる便利な機能を、専門家に教えてもらう!

◯お悩み:「イルミネーションの前で、撮る人が暗くなってしまう」の場合
最初のお悩みは、「イルミネーションの前で、撮る人が暗くなってしまう!」。人が暗く写ってしまうことがよくあるが、スマホのある機能を使うだけで、人物も明るく、キレイに撮れる!
そもそも、なぜ暗くなるかって言うと、「スマホカメラ」は、普通、自動的により明るい方にピントを合わせる!しかし、イルミネーションは明るすぎるので、「スマホカメラ」は自動的に全体の明るさを落とす。自動的に全体が暗くなった結果、元々暗かった顔がさらに暗くなってしまう!
人が暗くならないように撮るためには、まず、ピントを合わせたい所が顔だと思うので、「ピント合わせたい所を長押し」すると、「AE/AF(エーイー・エーエフ)ロック」という表示が出て、ピントを固定できる。
この「AE/AFロック」を使うことで、「手動」で「顔にピントを合わせる」ことができ、自動で明るいイルミネーションの方にピントが合うのを防ぐことができる!
さらに、「フラッシュのモードをON」にする。「自動」とか「オフ」だと光らない時があるので、必ず「オンの状態」にする。これにより、撮影するとすごくキレイに撮れる!「フラッシュ」を使う事で、人がより明るくキレイに撮れる!
このように、「AE/AFロック」と「フラッシュ」の機能を使っただけで、イルミネーションの前でも人も明るくキレイに撮影する事ができる!

◯お悩み:「逆光」の場合
人物が上手く撮れないシチュエーションといえば、「逆光」!この場合も、陽射しで人の顔が暗くなってしまいがちに!この場合も、「AE/AFロック」機能を使用すると良い!しかし、iPhoneの場合、もう1つオススメなのが、「HDR」機能!例えば、展望台で海を背景に普通に撮ると、逆光になってしまうが、カメラの上にある「HDR」というボタンを押す。この「HDR」に斜線が入っていない状態で撮影をすると、顔が明るくくっきり映るようになる。
では、なぜ、このように「逆光」でも顔が明るく映るかと言うと、「HDR」機能をオンにすることで、実は1回の撮影で「明るい写真」や「暗い写真」など、いくつかの写真を「自動」で撮影した後、ベストな1枚を合成して作っているから!例えば、景色の方にピントを合わせた結果、「人物が暗くなってしまった写真」と、人物の方にピントを合わせた結果、「景色が明るくなりすぎてしまった写真」、この2枚の写真をAIが自動に判断して、明るく、丁度いい所で1つ1つ合成することにより、人が目に見えたままの「最もリアルに近い1枚の写真」を作り出してくれる。
カメラの画面上に「HDR」と出てこない人は、「設定」から「カメラ」を選択して、下の方にある、「スマートHDR」をオンになっているかを確認してほしい!
「逆光」を防げる「HDR」機能は、Androidスマホにも同じ機能がある。例えば、Xperiaの場合、「マニュアル」設定にすると、「HDR」機能が選択できる。Galaxyの場合、「設定」の中にある「HDRリッチストーン」をONにすると利用可能に!

◯お悩み:「撮りたい瞬間を逃してしまう」場合
例えば、「子どもがスベリ台を滑っている瞬間」や「空中に浮いている瞬間」など、普通に撮ると撮り逃してしまう!しかし、ある機能を使うだけで確実に撮ることができる。
その機能とは、iPhoneのカメラを立ち上げて、上にある丸いマークを押して、黄色にして、「LIVE」という表示がついてONになる。これは「Live Photos(ライブ フォトス)」という機能で、オンの時は、カメラを立ち上げている間、動画を撮り続けており、シャッターを押した瞬間の前後1.5秒ずつ、合計3秒間が動画として保存される!その3秒間の中から、ベストショットを選んで切り出すことができるので、撮りたい瞬間を逃すことなく撮影できる!特に子どもや動物などを撮影する時は、決定的瞬間を逃してしまいがちですが、この機能を使えば、心配ない。
そして、Androidスマホにも、同様のシャッターを押す前の写真を自動的に撮れる機能がある!例えばXperiaの場合は「設定」の中にある「先読み撮影」!Galaxyの場合は、「設定」の中にある「モーションフォト」!そしてGoogle Pixel4の場合はモード選択の中にある「モーション」がある!

◯お悩み:「景色を撮影するときに、人が小さくなってしまう」場合
例えば、「建物と人を一緒に撮影する時に、どうしても建物全体を入れようとして、人が小さくなってしまう」ということがある!しかしある機能を使うだけで、建物全体も入れながら、人も大きく撮ることができる。
その機能とは、iPhoneのカメラアプリを開いて、「パノラマ」にして、背景の端に合わせて、「撮影」ボタンを押す。そして、横に水平方向に移動します。で、ちょうど良いところまできたら、もう一度この「撮影」ボタンを押して、撮影を終了する。これによって、映した範囲が、1枚の写真になる!これにより、「横長の写真」が撮影できる!多少、端の方は歪むが、人が小さくならずに表情が分かる大きさで撮影できる!
さらに、この「パノラマ」機能を使えば、「見晴らしの良い絶景」でも広範囲に渡って撮影が可能!「スタジアム」などでも、まるで現地にいるかのような臨場感ある写真を撮ることができる!この機能は、横だけじゃなく、もちろん「縦」でも撮影可能!東京スカイツリーの前で撮ろうとすると、タワー全体を入れるのは難しいが、「パノラマ機能」を使うと上手に撮影できる。
そして、この「パノラマ」機能は、これからの忘年会シーズン、お店の中で「集合写真」を撮る時に、全員がきちんと1枚の写真におさまることも簡単に撮影できる!
もちろん、Androidスマホにも「パノラマ」機能はある!例えば、Xperiaの場合、カメラ画面の左下にある「モード」の中に!Galaxyの場合は、カメラ画面の下部分を左から右にスライドさせると出てくる!Google Pixel4の場合は、カメラ画面の下部分にある「その他」の中にある!

◯お悩み:「書類のスキャン」の場合
例えば、雑誌に載っている「お料理のレシピ」などを、スマホカメラで撮影して、ちょっと保存しておこうという場合に便利な機能がある。
その機能とは、iPhoneに最初から入っている「メモ」のアプリを使う。今回は、カメラではなく、メモのアプリを立ち上げて、画面の右下にある「新規作成」のマークを押すと、真ん中あたりに「カメラ」のマークが出てくる。ここを押して1番上の「書類スキャン」を押したら、カメラが立ち上がる。そして、取り込みたい記事にかざすと、画面に「黄色の四角」が!実は、スマホが自動的に雑誌のページを検出している!あとはシャッターボタンを押すだけ!すると余白部分が切り取られ、キレイに1ページ分だけの写真を撮ることができる。ちなみに、ちょっと斜めから撮ってしまっても、正面から撮ったような写真に修正することができる。このように本が斜めの場合でも自動的にまっすぐに修正してくれる!小さく、斜めに撮影しても、ページいっぱい拡大し、まっすぐキレイに撮影してくれる!
さらに、画面の右上に「自動」と書いてある所がある。ここを押すと、「手動」と「自動」の切り替えができる。これを「自動」にしておくと記事にかざすだけで、その記事を自動でスキャンをしてくれる!これにより、例えば複数ページを撮影したい時に、何枚も続けて写真を撮影することができる。「この服いいな」とか、「電話番号とかメモ」とかに利用すると便利!

(3)「広がっているポップコーン」と「丸いポップコーン」の差

(写真)

専門家:井上博文(ジャパンフリトレー工場長)、大濵貴子(ジャパンフリトレーブランドマネージャー)

この差は…
◯破裂の仕方の違いによって、「広がっているポップコーン」と「丸いポップコーン」か どうか
「広がっているポップコーン」と「丸いポップコーン」は、「トウモロコシの種類」が違う!

◯「広がっているポップコーン」と「丸いポップコーン」がある?
「広がっているポップコーン」と言えば、街中の至る所にポップコーンの自販機が置かれたり、家庭でも出来立てが食べられる商品も発売されたりしている!
その後、2013年に、丸い形をした「ギャレットポップコーン」が アメリカから来日!連日、原宿のお店には行列ができ、若者を中心に人気になった!
しかし、普通に食べると「広がっているポップコーン」も「丸いポップコーン」も、味に大差はない!

◯なぜ「2種類のポップコーン」が存在しているのか?
では、なぜ「2種類のポップコーン」が存在しているのか?今回、日本初のポップコーン会社を設立し、青と白のストライプで有名な「マイクポップコーン」の「ジャパンフリトレー」に、それぞれの作り方について聞いてみた!
そもそも「ポップコーン」は、トウモロコシが破裂して作られているが、「広がっているポップコーン」と「丸いポップコーン」は使っている「トウモロコシの種類」が違う!!
「広がっているポップコーン」は、「バタフライ種」という種類のトウモロコシを、そして「丸いポップコーン」は、「マッシュルーム種」という種類のトウモロコシを使っている。

◯「2種類のトウモロコシ」の違いとは?
一見、同じように見える「バタフライ種」と「マッシュルーム種」。この2種類、実は「破裂の仕方」が違うとのこと!
それでは、それぞれどのように破裂するのか?番組では、破裂の瞬間を「超ハイスピードカメラ」で撮影!およそ130倍のスロー映像を撮影してみた!その結果、まず、「バタフライ種」の場合、破裂する際、皮に実が引っ付いてしまうため、「広がっているポップコーン」になる!続いて、「マッシュルーム種」の場合、破裂する際、皮に実が引っ付かないため、「丸いポップコーン」になる!
実は元々、「広がっているポップコーン」の中に、時々「丸いポップコーン」が混ざっていた。その「丸いポップコーン」は品種改良が進められて、ようやく2007年に、たくさん作れるようになった!

◯なぜ、わざわざ品種改良してまで、「丸いポップコーン」を作る必要があったのか?
アメリカでも、1900年代後半までは、「広がっているポップコーン」が主流だった。しかし、「キャラメル」などで味を付ける際、形がいびつで、キレイにコーティングすることが難しかった。
つまり、「お客さんの好み」に応じて、「色んな味のポップコーン」を作るために、「味ムラ」もなく、キレイにコーティング出来る「丸いポップコーン」の需要が高まった!この「丸いポップコーン」が生まれたことで、現在は様々なポップコーンの味が生まれた!

◯今では、「トウモロコシ1本まるごとのポップコーン」も!
今回はスタジオには、20種類の「丸いポップコーン」が用意された。さらに、「広がっているポップコーン」も進化しており、「トウモロコシ1歩まるごとのポップコーン」も。この場合、電子レンジで2分50秒温めるだけで作れ、かぶりつくことができ、味は同じく美味しいとのこと!

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