過去の放送内容
2019年6月4日
(1)長寿の町で発見!元気ご長寿の「長生きの秘訣」の差
専門家:吉本博明(第一工業大学 自然環境工学科 教授)
(1)長寿の町:静岡県川根本町で見つけた「長生きの秘訣」
元気ご長寿の共通点は…
◯「健康食材」は、「茶葉」を食べること!
◯「運動」は、「手」や「指」を動かすこと!
◯「脳を活性化」は、「昔のことを日記」にすることや「家事の段取り」を考えること!
川根本町は、「自立した生活を送れる年齢」を表す健康寿命が2013年に全国で1位になった静岡県の中でも、トップクラスの町!
◯静岡県川根本町とは?
静岡県にある川根本町は、静岡県のほぼ中央部に位置し、「お茶の産地」としても有名。しかも、実はこの町は、「自立した生活を送れる年齢」を表す健康寿命が2013年に全国で1位になった静岡県の中でも、トップクラスの町。今回は、98歳と96歳の元気ご長寿が登場!
◯静岡県川根本町で見つけた「健康食材」とは?
まず、98歳の元気ご長寿が実践していたのが、1日10杯以上の「緑茶」を飲むこと!実は、この「緑茶」も「認知症予防」に効果的とのこと。「お茶」に含まれている「カテキン」には高い抗酸化作用があるので、脳細胞などを傷つける「活性酸素」を取り除くことができる!
さらに、「茶葉」を「天ぷら」などにして、そのまま食べている。「お茶」に含まれている「カテキン」は、実はその多くがまだ「茶葉の中」に残っている!そのため、「茶葉」自体を食べるということは、より多くの「カテキン」を摂ることができるとてもいい方法といえる!そして、「茶ガラ」も「佃煮」にして食べる。
次に、96歳の元気ご長寿が実践していたのが、毎日、鰹節をかけた「茶葉のおひたし」などにして、そのまま「茶葉」を食べていた。さらに、「ご飯」や「ちらし寿司」に「牛乳」をかけて食べていた。
◯静岡県川根本町で見つけた「運動」とは?
まず、98歳の元気ご長寿が実践していたのが、「お茶摘み」。実は「手」や「指」を動かすことで、手から脳へ送られる信号が増え、脳が刺激されるため、「認知症の予防」に繋がる。そのため、「あやとり」や「折り紙」といった指先を使う遊びも、「認知症予防の効果」が期待できる!さらに、茶摘みの時期、母屋と茶畑の間の坂道を、およそ3キロもあるカゴを担ぎ、1日10往復もしている!実は、このように坂道や階段を歩くだけで、平地に比べ、およそ5倍の運動量を得ることができるため、自然と筋力が鍛えられ、転倒しにくい足腰を作ることが出来る。
次に、96歳の元気ご長寿が実践していたのが、洗濯や掃除、料理など、あらゆる「家事」をデイサービスなどの手を借りることなく1人でこなすこと。実は、掃除や洗濯、料理などの「家事」は、指先を使うので、手から脳へ送られる信号が増え、脳が刺激されるため、「認知症の予防」に繋がる。
◯静岡県川根本町で見つけた「脳の活性化」とは?
まず、98歳の元気ご長寿が実践していたのが、いまから4年前から続けているという、昔の記憶をたどりながら、自分の人生を「日記」にすること!日記を書きながら、起きた出来事を思い出すことは、脳の司令塔とも呼ばれる「前頭葉」が活発に働く。さらに、元気ご長寿のように「その日の出来事」だけでなく、「昔の出来事」を思い出すことで、より「前頭葉」が活発に働き、脳が活性化する!実は、この方法は「回想法」と呼ばれ、病院などでは、昔の写真を見ながら、思い出を語り合うといった取り組みも行われている!
次に、96歳の元気ご長寿が実践していたのが、「家事」の段取りを考えながら行うこと!自然と「脳」が刺激され、「認知症予防の効果」が期待できる!
(2)長寿の町:京都府京丹後市で見つけた「長生きの秘訣」
元気ご長寿の共通点は…
◯「健康食材」は、「板わかめ」を食べること!
◯「運動」は、毎日「歩く」こと!特に「速く歩く」とよい!
◯「脳を活性化」は、「会話をする」ことや「健康意識が高い」こと!
京都府京丹後市は、人口に占める100歳以上の割合が、全国平均の2倍!
◯京都府京丹後市とは?
京都府京丹後市は、人口に占める100歳以上の割合が、全国平均の2倍!男性では世界最高齢記録の116歳、木村次郎右衛門さんを生んだ町!今回は、94歳と89歳のご夫婦、103歳の元気ご長寿が登場!
◯京都府京丹後市で見つけた「健康食材」とは?
まず、94歳と89歳のご夫婦の元気ご長寿が実践していたのが、毎日実践している「食事法」がある!それが、1つ1つの健康につながる食材の頭文字の「ま・ご・わ・や・さ・し・い」を取った言葉。「ま」は「豆」。「ご」は「ごま」。「わ」は「板わかめ」。「や」は「野菜」。「さ」は「魚」。「し」は「しいたけ」。「い」は「芋」。毎食、これら7種類の食材を全て使って食事を作っているとのこと!
そして、この「わ」の食材こそ、注目の京丹後市の名産品「板わかめ」。この地域のスーパーでは、当たり前のように売られている。ワカメの表面には、ヌルヌルした部分があるが、「動脈硬化予防」や「血中コレステロール」を下げて、血管を若々しく保つ「アルギン酸」という水溶性の食物繊維が含まれている。しかも、一般的な「乾燥わかめ」は、収穫したあと、お湯で茹でてから乾燥させるが、この「板わかめ」は、収穫したあと、湯通しせずに乾燥させているので、「アルギン酸」などの食物繊維の量がおよそ9倍も多く残っている!この「板わかめ」、そのまま食べても美味しいが、元気ご長寿の場合は、炒った卵に粉末にした「板わかめ」、「お味噌汁」や「きゅうりの酢の物」に入れたり、「ご飯」にそのままかけるなど、様々な食べ方をしている。
次に、103歳の元気ご長寿が実践していたのが、同じく「板わかめ」。オーブンで炙り、香ばしくした「板わかめ」を、「ご飯」や「お味噌汁」にかけていた。さらに、当番組をみて「イワシ缶」も食べるようになったとのこと。
◯京都府京丹後市で見つけた「運動」とは?
まず、94歳の元気ご長寿が実践していたのが、本の配達や営業をこなしながら、「速く歩く」事で、心臓や肺などの心肺機能が活発に働き、血流も良くなるため、血管が丈夫になり、「心筋梗塞」など、「心疾患での死亡リスクを下げる効果」が期待できる。実際に、2011年に海外で発表された研究結果によると、歩くスピードが早い人ほど、平均寿命が高かった。元気ご長寿の場合、1日に30軒!時間にして8時間ほど、外回りの仕事を行うという。さらに毎日、腕立て伏せ等、トレーニングを欠かさない。実際、血液などの検査結果を見せてもらうと、何と「中性脂肪」も「血圧」も、ほとんどの項目が全て基準値内!
次に、103歳の元気ご長寿が実践していたが、足の不自由な妻に代わって料理を作るため、毎日のようにスーパーにも通っているとのこと!
◯京都府京丹後市で見つけた「脳の活性化」とは?
まず、94歳の元気ご長寿が実践していたのが、仕事をして、「身だしなみ」を整えるなど、他人を意識することで、自然と外出をする意欲も湧いてきて、精神的な老化を防いでいる。さらに、30軒もの営業先で、人と会って「会話をする」ということは、実は、脳がフル回転して行われる作業で、言語中枢のある「左脳」や感情をつかさどる「右脳」、さらに!話を聞くことによって「側頭葉」も刺激することができる!
次に、103歳の元気ご長寿が実践していたが、テレビなどで紹介された健康法をすぐに実践するなど「健康意識」が高いこと。さらに食生活を変える「柔軟性」も持ち合わせている。
(2)「金色の鍋」と「銀色の鍋」の差
専門家:吉井清祐(北陸アルミニウム株式会社 部長)
この差は…
「金色の鍋」のほうが「薄く」、「早くお湯が沸かせる」 か どうか
「銀色の鍋」は一度温度が上がると「冷めにくい」という特性がある
◯「金色の鍋」と「銀色の鍋」の差!材質?
金色の鍋」も「銀色の鍋」も、実は、同じ「アルミニウム」でできている!さらに、色に差があるだけではなく、実は「それぞれの鍋の特徴」にも差がある!
◯「金色の鍋」のほうが「薄い」?
実際に同じメーカーが作った2種類の鍋のラベルを見てみると、「銀色の鍋」の厚さは1mm。「金色の鍋」の厚さは0.7mmで、なんと「金色の鍋」の方が0.3mm薄かった!そこで、実際に工場で作り方を調査してみた。
まずは「銀色の鍋」の作り方から。「硫酸」に「鍋」を浸け、表面に「酸化膜」を作る。実は「アルミの鍋」は、そのままだと「強度が低く」、使っているうちに穴が空いてしまう可能性がある。そのため、「硫酸」に30分間、鍋をつけることで、表面に透明の「保護膜」をつけている
続いて、「金色の鍋」の作り方。金の方は「シュウ酸」につける。そして、漂白剤などにも使われる「シュウ酸」に40分間つけると、鍋が「金色」に変わった!
「金色の鍋」に使う「シュウ酸」は、「銀色の鍋」に使う「硫酸」よりも強い保護膜ができるので、材料である「アルミの板」を「銀色の鍋」よりも薄くすることができる。
◯「金色の鍋」と「銀色の鍋」のお湯が沸くまでの時間の差とは?
「金色の鍋」の方が薄く、熱が伝わりやすいため、早くお湯が沸くとのことだが、実際にどのぐらいの差があるのか?そこで、実験してみた!
まず「同じアルミ素材」で「同じ大きさ」の「金色の鍋」と「銀色の鍋」を用意。そして「同じ量、同じ温度の水」を用意し、「同じ火力」で沸騰するまでの時間を計測。すると、結果、「金色の鍋」の方が沸騰するのが「およそ1分」早かった!やはり薄い「金色の鍋」の方が、熱が伝わりやすいということが証明された!
このように、「金色の鍋」は、早くお湯を沸かすのに向いている。一方、「銀色の鍋」には一度温度が上がると冷めにくいという特性がある。