この差って何ですか?

毎週火曜よる7時

過去の放送内容

2019年5月7日

(1)今ブームの青魚の缶詰なのに「アジの缶詰」だけないの差

(写真)

専門家:木村隆之(木の屋 副社長)

この差は…
「缶詰」にすると臭くなるか どうか
しかし、実は、2018年、島根県の缶詰メーカーが「アジ缶詰」を発売開始している。

◯なぜ「アジの缶詰」を見かけない!?
日本でよく食べられる青魚である「サバ」、「イワシ」、「サンマ」、「アジ」が挙げられる。しかし、都内20軒のスーパーを見てみても、「サバ」、「イワシ」、「サンマ」の缶詰はあるが、「アジ」の缶詰は見つけられなかった。

◯「アジの缶詰」を食べてみた!
今回、缶詰を作り続けて60年の「木の屋」の協力で、「サバ」、「イワシ」と同じ工程で、特別に「アジの缶詰」を作ってみた。作り方は、まず(1)内臓を取り、食べやすい大きさにする、(2)缶に詰める、(3)塩水を入れる、(4)フタをする、最後(5)1時間加熱する。
そして、できた「アジの缶詰」を食べてみると、とても臭いことがわかった。つまり、「アジ」は「缶詰」にすると、臭くなる。

◯なぜ「アジの缶詰」だけ臭いのか!?
「サバ」などの青魚の缶詰は、同じ工程でつくっても臭くないのに、なぜ「アジ」だけ臭いのか?
まず「アジ」に限らず「青魚の脂」は、時間が経つと「脂」と「酸素」が結びついて、「ヘキサナール」という悪臭を発生させる。しかし、「サバ」、「イワシ」、「サンマ」といった缶詰にできる青魚には、「脂」と「酸素」が結びつきをとめる「抗酸化物質」が多く含まれているので、「ヘキサナール」が発生しにくくなると言われている。

◯2018年「アジ缶」誕生!?
しかし、実は2018年に島根県にある缶詰メーカー「シーライフ」が「アジの缶詰」を製造開始していた。このメーカーでは、従来の一般的な工程である(2)缶に詰める、(3)塩水を入れる工程の間に、「蒸す」工程を入れている。「蒸す」ことで、「アジ」に含まれる脂分をとかすことで、最大限ニオイの元を減らしている。さらに、脂を捨てることで、「ヘキサナール」の発生を防ぐ工夫をしている。しかし手間がかかるため、1日多くても300缶くらいしかできないとのこと。地元のブランド「アジ」を利用した「どんちっち あじ水煮缶」の値段は一缶600円。

(2)なぜ惣菜売り場の輪ゴムは緑色や赤色なのか?の差

(写真)

この差は…
「揚げ物」に紛れてしまわないように、あえてカラフルにするか どうか
一般的な「黄土色の輪ゴム」は、「揚げ物」の色と同化しやすいため。

◯「揚げ物」と「黄土色の輪ゴム」
惣菜売り場で、惣菜をつめる時に置いてある輪ゴムがカラフルなのは、「揚げ物」に紛れてしまわないように、あえて「カラフルな輪ゴム(緑色・赤色など)」にしているとのこと。
実際に、一般的な「黄土色の輪ゴム」を「揚げ物」に近づけてみると、色が近いため、紛らわしくて、「揚げ物」と一緒に詰めてしまう可能性がある。さらに最悪の場合、口に入れてしまう可能性も考えられる。「カラフルな輪ゴム(緑色・赤色など)」にすることで、気付きやすい。

◯カラフルな食品には?
一方、緑色の野菜をまとめる場合や赤色のお肉を包む場合は、同様の理由で、一般的な「黄土色の輪ゴム」を使用している。

(3)「牛乳」と「豆乳」の紙パックの差

(写真)

専門家:大野真梨子(食品コンサルタント)

この差は…
◯牛乳は「注ぎやすさ」、豆乳は「日持ち」を重視しているか どうか
豆乳の消費量は、牛乳の約1/10のため。

◯なぜ「豆乳」と「牛乳」の紙パックの形は違う?
「豆乳」と「牛乳」は、同じ1ℓでも「紙パックの形」が違う。これは、「重視していること」が違うため、「紙パックの形」が違うとのこと。

◯「牛乳」の紙パックが重視していることとは?
「牛乳」の紙パックは、「注ぎやすさ」を重視している形。そして、そのための工夫が2つある。一つ目は、上の部分に「三角形の屋根」を付けた。これにより、コップに注ぐ時の「注ぎ口」をつくれるようにした。二つ目は、三角形の部分に「空気」を入れたこと。

◯「牛乳」の紙パックに「空気」が入っている理由とは?
スーパーで売っている「豆腐」で、容器の中に、「空気」が入っておらず、液体がパンパンに入っている状態で開封すると、水が飛び散ることがある。
同様に、もし「牛乳」の紙パックに「空気」が入っていないと、開けた時に外の空気が一気に入ってくるため、中の牛乳が飛び散ってしまう。そのため、あえて「空気」を入れている。

◯「豆乳」の紙パックが重視していることとは?
「豆乳」の紙パックは、未開封の状態で振っても、まったく音がしない。これは、容器ギリギリまで、液体が入った状態になっているため。つまり「空気」が入っていない。これは、「豆乳」の紙パックが開発された際、「注ぎやすさ」ではなく、「日持ち」を重視したから。これは「豆乳」の消費量は、「牛乳」の消費量の約1/10と少ないため。酸素によって「豆乳」が傷まないように、「空気」を入れていない。

◯「豆乳」の紙パックが「酸素」が入りにくくするための工夫とは?
まず「牛乳」の紙パックは、外側から「ポリエチレン」、「紙」、「ポリエチレン」の三層構造になっている。この素材だと、「ポリエチレン」、「紙」の表面に、小さな穴が開いているため、「酸素」を通す。
一方「豆乳」の紙パックは、外側から「ポリエチレン」、「紙」、「ポリエチレン」、「アルミニウム」の四層構造になっている。「アルミニウム」により、「酸素」を通さないことができる。

◯「豆乳」の紙パックは注ぎにくい?
「豆乳」の紙パックは、「空気」が入っていないため、注ぎにくい?実は2012年頃から、注ぎやすさを工夫して、「キャップ式の注ぎ口」を採用している。
しかし、「豆乳」は、注ぎにくい印象がある。実際、スタジオでも検証してみたところ、「注ぎ口」を「下」にして、コップに注ぐと、うまく注げず、こぼれてしまった。これは、「注ぎ口」を「下」にして注ぐと、「注ぎ口」を「豆乳」がふさぐため、紙パックに入ろうとする空気と「豆乳」がぶつかり、スムーズに出なくなって、飛び散る原因となってしまう。
逆に「注ぎ口」を「上」にすると、「空気の通り道」が出来るため、「豆乳」と「空気」がぶつからず、スムーズに注ぐことができる。

(4)血管が「老けやすい人」と「老けにくい人」の生活習慣の差

(写真)

専門家:石原藤樹(北品川 藤クリニック 院長)

この差は…
◯朝食は、「青魚」の「お刺身」
◯昼食は、「コーヒー」、特に「ソイラテ(豆乳入りコーヒー)」がオススメ
◯運動は、1日8,000歩以上「ウォーキング」
◯夕食は、「納豆」
◯お風呂は、「38〜40℃」のお湯に「10分」 か どうか
現在4人に1人が血管の病気で死亡している「心筋梗塞」や「脳梗塞」を予防できる。

◯日本人の死亡原因トップ5
日本人の死亡原因トップ5、第2位「心筋梗塞など(15.2%)」、第3位「脳梗塞など(8.2%)」をあわせると23.4%になり、4人に1人が「血管の病気」で死亡しているということになる。それらの病気を防ぐためには、「血管」を老けさせず、若々しく保つことが大切。

◯病気になりにくい「血管」を作るための理想的な1日とは?
今回、朝食、昼食、夕食、運動、お風呂の5項目について、理想的な生活習慣をチェックした。実際に、血管年齢が実年齢より老けている男女6名に、理想的な1日を5日間実践してもらったところ、なんと!全員の「血管年齢」が平均5歳も若返った。

◯「オサカナスキヤネ」とは?
まず病気になりにくい「血管」を作るための食品は8つ。頭文字を組合せた「オ・サ・カ・ナ・ス・キ・ヤ・ネ」がオススメ。「オ」は、「オリーブオイル」。「サ」は、朝食にオススメの「サバ」。「カ」は、「海藻」。「ナ」は、夕食にオススメの「納豆」。「ス」は、「お酢」。「キ」は、「キノコ類」。「ヤ」は、「野菜」。「ネ」は、「ネギ類」。
例えば、「オリーブオイル」は、主成分である「オレイン酸」が「悪玉コレステロール」を減少させる。「海藻」は、「食物繊維」が食後の「血糖値の上昇」を抑えてくれるなどの効果がある。そして、今回、特にオススメなのが「サバ」と「納豆」。


◯病気になりにくい、若々しい血管を作るための「青魚の食べ方」とは?
「サバ」をはじめとした青魚がオススメ。病気になりにくい、若々しい血管を作るための「青魚の食べ方」は、(1)青魚を食べるなら「朝食」、(2)青魚は「刺身などの生の状態」で食べるのがオススメ。

◯なぜ「サバ」は「朝食」がオススメなのか?
まず「サバ」などに含まれる「EPA」。「EPA」は悪玉コレステロールを減らす役割があるので、「心筋梗塞」や「脳梗塞」の予防になる。
この「EPA」の吸収率を時間帯で比較した場合、「夕食」で食べるよりも、「朝食」で食べた方が約2倍になることがわかっている。これは「胃の活動」が関係している。例えば、朝食を朝8時に青魚を食べると、4時間後の12時頃に「EPA」が血液のなかに取り込まれていく。「胃の活動」がよい状態なので、効率的に吸収されていく。一方、「胃の活動」が減る時間帯である夕食に同じ量を食べても吸収率は落ちるということになる。

◯なぜ「サバ」は「お刺身」がオススメなのか?
理由は、「EPA」が熱に弱いから。調理方法別で「EPAの保持率」を見た場合、「生」を100%とすると、「焼き」は88%(12%減)、「フライ」は49%(51%減)となってしまう。そのため、青魚の「EPA」を摂るなら、生で食べた方が良い。
ちなみに、「サバ」や「イワシ」を生で食べるのが難しい方には、「マグロ(トロ)」、「ブリ」にも「EPA」が豊富に含まれている。「EPA含有量(100gあたり)」は、「サバ」が1,600mg、「イワシ」が780mgに対して、「マグロ(トロ)」は1,400mg、「ブリ」は940mgと遜色ない。是非、これらの魚を「朝食」に「お刺身」で食べることをオススメしたい。


◯昼食に「コーヒー」がオススメ?
働いている方は、昼食は外食になりがち。なるべく脂っぽいモノや塩分・糖分を控えてもらえれば、基本的には良い。そのうえで、昼食に「コーヒー」を飲むことをオススメ。これは、「コーヒー」に豊富に含まれている「クロロゲン酸」には、「悪玉コレステロール」を取り除く働きがあるため。

◯病気になりにくい、若々しい血管を作るための「コーヒーの飲み方」とは?
病気になりにくい、若々しい血管を作るための「コーヒーの飲み方」は、(1)「コーヒー」は「1日3〜4杯」、(2)「コーヒー」に「豆乳を入れて」飲むのがオススメ。

◯なぜ「コーヒー」は「1日3〜4杯」がオススメなのか?
国立がん研究センターの調査結果である「コーヒー摂取と死因別死亡リスク」をみると、「コーヒー」をほとんど飲まない人に比べ、1日3〜4杯飲む人は、「心筋梗塞」で死亡するリスクは36%減、「脳梗塞」で死亡するリスクは43%減であることがわかる。
それでは、例えば5杯以上飲むと、どうなるのかというと、飲めば飲むほど良いというものではない。また「カフェイン」は、心臓を刺激する働きもあるので、1日3〜4杯まで飲むのがベストといえる。

◯なぜ「コーヒー」に「豆乳を入れて」飲むのがオススメなのか?
「豆乳」に含まれる「イソフラボン」も、「悪玉コレステロール」を取り除く働きがあるため、「コーヒー」に「豆乳」入れて飲むのは、最高の組み合わせといえる。


◯病気になりにくい、若々しい血管を作るための「納豆の食べ方」とは?
病気になりにくい、若々しい血管を作るための「納豆の食べ方」は、(1)納豆を食べるなら「夕食」、(2)納豆ご飯は「冷まして」で食べるのがオススメ。

◯なぜ「納豆」は「夕食」がオススメなのか?
「納豆」に含まれる「ナットウキナーゼ」。これは、固まった血液を溶かす働きがある。実は、「血液の塊」は、夜寝ている時にできやすい。そのため、寝る前の夕食に食べることで、寝ている間に働き、固まった血液を「ナットウキナーゼ」が溶かしてくれることが期待できる。血管のためには、夕食がオススメといえる。

◯なぜ「納豆」は「夕食」がオススメなのか?
「納豆」に含まれる「ナットウキナーゼ」は、70℃を越えると働きが弱まるため、アツアツご飯のうえにのせて食べると効果が台無しになってしまう。そのため、ご飯をよそった後、時間を置くか、ご飯をかきまぜて冷ますかをして食べるのがオススメ。


◯病気になりにくい、若々しい血管を作るための「運動」とは?
病気になりにくい、若々しい血管を作るための「運動」は、ただやみくもに運動をすれば良いというわけではなく、実は「血管に良い運動」と「良くない運動」がある。
「血管に良い運動」とは、有酸素運動である「ウォーキング」を1日8,000歩以上、「昼・夜」にするのがオススメ。

◯なぜ「ウォーキング」がオススメなのか?
「ウォーキング」をすることで、「第二の心臓」といわれている「ふくらはぎ」の血管がポンプのような役割をして、全身の血流が良くなり毛細血管まで血液が届く。「ふくらはぎ」を使う運動でも、「スクワット」は無酸素運動で筋肉トレーニングにはよいが、血管を若く保つ意味では「有酸素運動」である「ウォーキング」がオススメ。
「有酸素運動」は、体内に「酸素」を絶えず取込みながら行う運動で、体の隅々の「血管」まで「酸素」が運ばれて、全身の「血管」の細胞が活性化される。すると、「一酸化窒素」という「血管」を「柔らかく、しなやか」にしてくれる物質が分泌される。一方、「無酸素運動」は、呼吸を止めてしまいがちなので、体に取り入れられる「酸素」が少なく「一酸化窒素」があまり分泌されないため、血管が「柔らかく、しなやか」にはなりにくい。

◯なぜ「ウォーキング」は「8,000歩以上」がオススメなのか?
「8,000歩以上」の人は、「脳出血」の原因となる「高血圧の発症率」をみると、「8,000歩未満」の人に比べて、発症率が40%も少ないことがわかっている。そのため、1日30分〜1時間くらい「ウォーキング」が「病気になりにくい血管」を作ることができるといえる。

◯なぜ「ウォーキング」は「どの時間帯」がオススメなのか?
血管のためということでは、「昼・夜」がオススメ。逆に「朝」はオススメしない。実は、脳梗塞発症者数が最も多いのが、午前8時〜10時の時間帯。その理由は、寝ている間に汗をかき、コップ1杯くらいの水分が減少する脱水状態。その上、運動することで汗をかき、さらに脱水状態になるので、血液がドロドロになって、「脳梗塞」や「心筋梗塞」の原因になる危険性が高まる。


◯病気になりにくい、若々しい血管を作るための「お風呂の入り方」とは?
お風呂に入るだけで、充分体は温まり、血流も良くなるので、病気になりにくい血管を作ることができる。さらに、病気になりにくい、若々しい血管を作るための「お風呂の入り方」は、「38〜40℃」のお湯に「10分」浸かるのがオススメ。

◯なぜ「お風呂の入り方」は「38〜40℃」のお湯に「10分」がオススメなのか?
最近の研究では、「38〜40℃」のお湯に「10分」浸かることで、「血液の塊」である「血栓」を溶かす働きがある「t-PA」の濃度があがると言われており、オススメ。

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