この差って何ですか?

毎週火曜よる7時

過去の放送内容

2018年1月30日

(1)「あんパン・クリームパン焼いている」と「カレーパンだけ揚げている」の差

(写真)

専門家:中田豊隆(カトレア洋菓子店 5代目社長)

この差は…
カレーパンを揚げている理由は、カレーとカツレツが流行っていたから。
カレーパンの「だ円の形」は、カツレツをイメージしている。

〇なぜカレーパンは揚げている?
カレーパンを揚げている理由は、2代目のカトレア洋菓子店の店主が、ある料理をヒントにしてカレーパンを開発したから。当時流行していた「カレー」と「カツレツ」をヒントに、カレーのルーをパン生地で包み、それをカツレツのようにパン粉を付けて揚げた。昭和初期に、「洋食パン」として売り出し、大人気商品に!そしてカレーパンとして日本中に広まった。

(2)「浴槽」と「湯ぶね」の差

(写真)

専門家:町田忍(日本銭湯文化協会 理事)

この差は…
「浴槽」は「木の容器」、「湯ぶね」は「浴槽を乗せた船」かどうか
元々は違うモノを指す言葉。

〇「浴槽」と「湯ぶね」、2つの言葉があるのか?
先にできたのが「浴槽」という言葉。平安時代からあり、平安時代の法令集「延喜式」に記載がある。

〇平安時代の「浴槽」とはどんなモノ?
水やお湯を溜めた木の容器を「浴槽」と呼んでいた。これは浅いモノで、入るものではなかった。

〇いつ頃から「浴槽」に入るようになったのか?
庶民が浴槽に浸かる様になったのは江戸時代中期。水路の整備が進み、庶民が自由に水を使える時代になり、「銭湯」がつくられ、図面には「浴槽」と記載されている。

〇「湯ぶね」とはどんなモノ?
「湯ぶね」とは江戸時代にできた言葉。当時誕生したある画期的なビジネスのことだった。当時の「銭湯」は都心部に集中しており、郊外に暮らす人々はなかなか行けなかったため、船の上に浴槽を乗せた「移動式の銭湯」が生まれた。そのため「お湯を運ぶ船」から「湯船」となり、郊外に住む人々には欠かせない存在となった。しかし、郊外にも「銭湯」がつくられるようになり、江戸時代後期、「湯船」は100年ほどでその役目を終えた。その後も、郊外の人にとって、「浴槽に浸かること」は「湯ぶね」だったため、「浴槽」と「湯ぶね」は同じ意味として使われるようになったといわれている。

(3)持ち手がまっすぐな「和傘」と曲がっている「洋傘」の差

(写真)

専門家:奥田正子(「市原」社長・傘職人)

この差は…
「洋傘の持ち手」は、男性に持ってもらうためにステッキに似せたかどうか
「洋傘の持ち手」は、「和傘」同様、まっすぐだった。

〇「和傘」の持ち手がまっすぐな理由は?
「和傘」を持ち歩く時は、持ち手ではなく頭の方を持つ。持ち手を持って歩くと傘が開いてしまう。持ち手が曲がっていると、歩く時に着物に引っかかり邪魔に。

〇「洋傘」の持ち手が曲がっている理由は?
「洋傘」も「和傘」と同じく、元々持ち手はまっすぐだった。19世紀イギリスで持ち手が曲がった「洋傘」が誕生。当時、傘は女性のファッションの一部で、男性は傘を持っていなかった。男性は帽子で雨をしのいでいた。そこで1830年創業「JamesSmith&Sons」の店主ジェームス・スミスがステッキをみて、「持ち手をステッキのように曲げれば男性にも傘を持ってもらえるはず」と考え販売したところ、男性に大ヒット!さらに「持ちやすい」、「ひっかけやすい」ということで、女性の傘の持ち手も曲げた。

(4)首まわりが「痛い」と「痛くない」の差

(写真)

専門家:松岡佑嗣(東京医科大学整形外科学分野 医長)

この差は…
症状により「原因」や「対処方法」が異なる
首を動かすと「首まわりが痛い」と症状をひとくくりにする方が多いが。

〇「後ろに首を倒して痛い人」は?
「椎間関節」に炎症が起こって痛みがある可能性が高い。これは姿勢が悪い方が多い。姿勢が悪いことで、頭が前に倒れる。ただ、前を見なければならないので、目線を上げようとして、無理に頭を上げるため、首の後ろに負担がかかるため、「椎間関節」に炎症を起こしてしまう。

オススメな改善法としては、首を正しい姿勢に矯正するための「アゴ引き訓練」。(1)アゴを引いた状態で、軽く握った手で引いたアゴを押す。(2)逆側の手で背中を抑える。(3)背中が動かない状態で10秒アゴを押し続ける。これを朝晩5回ずつ。1ヵ月ぐらいで、身体が覚えて、効果がみえてくる。

〇「前に首を倒して痛い人」は?
これは「背中の筋肉の炎症」の可能性がある。背中の筋肉が凝り固まると痛みがでてくる。

家庭でできる診断方法としては、壁にかかととお尻と背中を付けた状態で、両手を水平に広げて、身体が壁から離れないように手を上にあげていく。その際に、60度以上にあがれば特に問題ないが、あがらなければ凝り固まっている状態といえる。

オススメな改善法としては、「雑巾がけ体操」。(1)両ひざと片手だけを地面につける。(2)挙げている方の手を、内側から前方に向けて、雑巾がけをしているようにゆっくり手を回す。(3)反対側の手も行う。これを朝晩、左右5回ずつ行うことで、1ヵ月ほどで筋肉が緩んでくることが期待できる。

〇「横に首を動かして痛い人」は?
これは「首から下の背骨の周りの筋肉の炎症」の可能性がある。背骨の周りの筋肉が凝り固まると痛みがでてくる。

オススメな改善法としては、タオルを両手で持ち、肩の下あたりの背中にあてた状態で、まっすぐな姿勢で、右にひねる、そして左にひねる。これを朝晩、左右5回ずつ行うことで、1ヵ月ほどで背骨の周りの筋肉が緩んでくることが期待できる。

(5)言われたら気になる「キャベツ」と「芽キャベツ」の差

(写真)

専門家:増田和輝、山本茂吉(JA遠州夢咲)

この差は…
育ち方に差があるかどうか
「ニンジン」と「ミニキャロット」や「トマト」と「ミニトマト」などは育ち方に差はない。

〇「芽キャベツ」の生産地は?
日本の芽キャベツの91%を生産している静岡県。

〇「芽キャベツ」はどのように成長する?
「芽キャベツ」として出荷されているのは、「芽キャベツのわき芽」。わき芽とは、植物の枝や茎の根元にできる小さな芽のこと。普通の植物のわき芽は、成長して新たな枝を作り枝分かれするが、「芽キャベツのわき芽」の場合、寒さから守るため葉が丸く育ち、1つの株から約60個の「芽キャベツ」が収穫できる。

〇「芽キャベツ」はどのように収穫する?
「芽キャベツ」の場合は、球1つひとつを手で取る。株の上の方はまだ球が成熟していないので、成長が早い下から順に収穫する。そのため、大きさを見極めながら畑を何周も回る。1回収穫して、1本が終わりということにならない。期間は収穫開始から終了まで4カ月かかる。

ちなみに、取材した畑では約18000株あるので、100万個ぐらい収穫できるが、収穫は大変とのこと。

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