この差って何ですか?

毎週火曜よる7時

過去の放送内容

2017年8月8日

(1)「やまのて線」と「やまて線」の差

(写真)

専門家:梅原淳(鉄道ジャーナリスト)

この差は…
「正規名称」か「略称」か、どうか
正式名称は「やまのて線」。略称は「やまて線」
「やまて線」は、旧国鉄の職員が呼んでいた略称、業界用語。


〇なぜ業界用語の「やまて線」が一般の人々の間に広まった?
終戦後、外国人が増えてきたため、ローマ字表記が追加された。その際に、正式名称の「YAMANOTE(やまのて)」ではなく、略称の「YAMATE(やまて)」と間違えて表記してしまった。そして、間違えて表記された電車を見て、一般の人が「やまて線」と勘違いしてしまった。その後、26年後の1971年(昭和46年)「YAMANOTE(やまのて)」に変更した。

(2)「歌舞伎町」と「歌舞伎座」の差

(写真)

専門家:杉山元茂(歌舞伎町商店街振興組合 副理事長)

「歌舞伎座」がないのに「歌舞伎町」なのは…
「歌舞伎劇場」が造られる予定だったから

〇「歌舞伎町」の由来
「歌舞伎町」という名前になった理由は、歌舞伎町の歴史からきている。「歌舞伎町」という町名になる以前は、「東京市淀橋区角筈(つのはず)」という軍人や政治家が住む閑静な住宅街だった。

昭和20年、東京大空襲後の復興の際、「角筈」の町会長だった鈴木喜兵衛江さんが東京で一番早く「角筈」を復興しようと尽力。その「復興計画」は町中を「アミューズメント施設」で埋め尽くそうというような壮大な計画で、町のシンボル的な存在として1889年に造られた東銀座「歌舞伎座」のような歌舞伎が見られる劇場を造ることになった。その後、計画は順調に進み、歌舞伎劇場「菊座」と、名前まで決まっていた。

さらに町の「復興計画」と同時に「名前も一新しよう」と検討され、町の中核的施設であった「歌舞伎劇場」から名前を取って「歌舞伎町」としたいと考えた。そこで、歌舞伎劇場ができる前の昭和23年に「歌舞伎町」が誕生。

その後、戦後の何も無い時代のため、国が大きな建築物を建てる規制を交付。結果、「歌舞伎劇場」の建設を断念せざるを得なくなった。すでに決定していた「歌舞伎町」だけ残った。

〇「歌舞伎劇場」予定地はどうなったの?
予定地には、その後「新宿コマ劇場」が建てられた。

(3)「気になるAとBの差どっち!?」100歳を超えても元気な人、100人にアンケート

(写真)

○元気でいるために食べているモノは?
専門家:白澤卓二(白澤抗加齢医学研究所 所長)

【問1】 朝食に食べているので多かったのは「ご飯」、「パン」、どっち?

答えは、「ご飯」(77人/100人)。

〇なぜ「ご飯」?
ご飯の方が「咀嚼回数」が多い。ご飯は約600回、パンは350回と言われている。

〇咀嚼回数が多いと長生きする理由
(1)活性酸素を減らし、ガンを抑制
(2)下半身の力が強いと転倒しにくい(噛む力と下半身の力は相関しているため)
転倒して要介護になるケースが多い。噛めない人は踏ん張ることができない。


【問2】1日に食べる卵の数 多かったのは「1日1個」、「1日2個以上」、どっち?

答えは「1日1個」(60人/100人)。

〇卵は1日に何個食べるのがいい?
いまは2個から3個といわれている。卵は糖質が少ないので、血糖値が上がらない。

〇卵を食べると長生きをする理由
(1)肉・魚より、良質なタンパク質
(2)黄身の中に入っている「コリン」が、アルツハイマー病を予防

〇卵を食べ過ぎると「コレステロール値」は上がる?
2015年厚生労働省も「食べているコレステロール」と「血液中のコレステロール」は関係ないと発表。よって、「食べるコレステロール」は制限する必要がない。

ある報告では、「全く卵を食べない人」と「1日に5~10個の卵を5日間連続で食べた人」の血液中のコレステロールを比べたら、ほとんどコレステロール値は変わらなかった。

〇なぜ「コレステロール値」は上がる?
コレステロールは脳や身体に必要なため、食べなくても肝臓で作っていく。過剰に肝臓で作ってしまった人が高い値を示す。例えば、運動不足は、コレステロール値を増加させる。


【問3】 食べている豚肉料理で多かったのは「しょうが焼き」、「とんかつ」、どっち?

答えは「とんかつ」(52人/100人)。

〇なぜ「豚肉」か?
豚肉は、ビタミンB1 体力・免疫力を上げる血管を丈夫にしてくれることがわかっている。

〇なぜ「とんかつ」なのか?
豚肉に含まれる「ビタミンB1」は水溶性のため、「しょうが焼き」にした際に油の煮汁に出てしまう。一方、「とんかつ」は豚肉が衣で包まれているため、「ビタミンB1」が流れ出ることを防げる。高齢期の丈夫な体を作る豚肉料理は「茹でるより焼く!焼くよりも揚げる!」がポイント。若い人の場合は、脂の取り過ぎがあるので、逆。

〇何歳くらいが高齢期?
60〜65歳。


【問4】 寝る時に使う枕で多かったは「柔らかい枕(羽毛や綿など)」、「硬い枕(そば殻やパイプなど)」、どっち?

答えは「硬い枕(そば殻やパイプなど)」(65人/100人)。

〇「枕」のかたさは、「寝返りを打ちやすいか」に関係している
「硬い枕」の方が、寝返りが打ちやすい。高齢者だけでなく、若い人でも1日20〜30回、寝返りを打つ。「柔らかい枕」だと、頭が固定されて寝返りが打ちにくい。

〇「寝返り」の効果
(1)滞っていた血行を良くする
特に高齢者は、ずっと体位を変えないと循環不全を起こしてしまう
(2)背中の熱を逃がす


【参考】 100歳以上の人がよく食べる「おやつランキング」
第1位 まんじゅう
第2位 アイスクリーム
第3位 チョコレート

〇80%以上が、毎日おやつを食べている。

〇「アイスクリーム(バニラ)」の効果
「バニラアイス」を皆さん選択されていた。アイスクリームの主な原料は「牛乳」。小さな1カップのアイスクリームで、1日の必要なカルシウム摂取量の4分の1を摂取できる。

カルシウムが足りなくなると、だんだん骨が弱くなり、「骨粗しょう症」になりやすい。「骨粗しょう症」の予防に効果的といえる。

〇「カカオポリフェノール(チョコレート)」の効果
(1)動脈硬化を抑制
(2)認知症を予防
積極的に摂取してもらいたい「おやつ」。


【参考】 100歳以上の人が健康や老化防止のために行っているランキング
第1位 新聞・本を読む
第2位 体操をする
第3位 毎朝、コーヒーを飲む
第4位 オシャレをして外出する
第5位 階段の上り下り
第6位 カラオケ
第7位 日記を付ける

〇「コーヒー」の効果(第3位)
「コーヒー」は、肝臓がんの発生リスクが低下するといわれている。

〇「オシャレをして外出する」(第4位)
最近の調査で、恋をすると、「若返りホルモン」が分泌されるとわかった。なので、恋をするとよい、ときめくと良い。イタリアの調査では、恋愛初期には「若返りホルモン」の数値が高くなり、倦怠期には数値が下がる結果も。

〇「カラオケ」(第6位)
高齢期の認知機能を保つためには、脳を広い範囲で刺激する必要がある。「カラオケ」は画面の歌詞を読む時に「後頭葉」、リズムに合わせる時に「側頭葉」、歌うときに「前頭葉」といったように脳を広範囲に使う。友達と一緒にカラオケをやることが多いので、「エンドルフィン(幸せホルモン)」が本人だけでなく周りもでてきて、「うつ病」の予防にも効果的といわれている。

〇「日記を付ける」(第7位)
「日記」は、認知症の予防になるといわれている。

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