この差って何ですか?

毎週火曜よる7時

過去の放送内容

2017年5月30日

(1)「ご飯は陶器の器」と「味噌汁は木の器」の差

(写真)

専門家:中尾健太郎(一不二 社長)

この差は…
ご飯粒がくっつきにくいか どうか

〇いつから「陶器」を使うようになったのか?
元々「木の器」が使われていたが、安土桃山時代に、「陶器の器」は「茶の湯」で使われはじめた。江戸時代には庶民に広まり始めた。その後、鉄道による陶器の器が全国に流通。陶器の器に入れるのが当たり前になっていった。

〇本当に「陶器の器」はくっつきにくいのか?
ご飯粒を器にいれた場合、「木の器」は水分を吸収する特徴があるので、器との間にある水分を吸収してしまいくっつく。一方、「陶器の器」は水分がそのまま残りくっつきにくい。
最近では「木の器」の樹脂など向上し、くっつきにくくなっている。

〇なぜ味噌汁は「木の器」に入れている?
「木の器」は熱が伝わりにくい。汁物を入れて手で持つモノなので熱くないところがメリット「持って」も「口を付けて」も、熱く感じない。

(2)「せんべい」と「おかき」の差

(写真)

専門家:冨士滋美(評判堂 社長)、池田彰(いけだ屋 社長)

この差は…
「お米(うるち米)」か「もち米」か どうか

〇「おかき」の誕生
「おかき」と「おせんべい」、先にできたのは「おかき」。
飛鳥時代、神様にお供えしていたお餅を手で砕き、焼いて食べるようになった。この「手で砕く」行為を「欠く(かく)」と呼び、「おかき」と呼ぶようになった。その後、人々の間で「おいしい」と評判になり、いつしか「もち米」から直接つくられるようになった。

〇なぜ、お米から作られたモノは、「おせんべい」というのか?
埼玉県草加市は、「おせんべい発祥の地(※所説あります)」と言われている。草加のふるいおせんべい屋さんは、街道筋の「茶屋」だった。お団子を売っていたが、日持ちしなくて余ってしまい捨てるのがもったいないと考え、余ったお団子をつぶして、干して、焼いて食べたのが「おせんべいの発祥」と言われている。そのため、「丸い形」をしたモノが多いといわれている。ちなみに、「おせんべい」の由来は、一説には「おせんさん」という方が最初に始めたという逸話が残っている、とのこと。


〇「おかき」と「あられ」の差
この差は…
形が違うか どうか

「作り方」も「原料」も全く同じ。
形が「大きいモノ」は「おかき」、「小さいコロコロしたモノ」が「あられ」と呼ばれている。
「あられ」は空から降ってくる「霰(あられ)」に似ているから(※所説あります)とも言われている。

(3)「絹さや」と「さやえんどう」の差

(写真)

専門家:中島純(農業開発総合センター 野菜研究室 研究員)

この差は…
全く同じモノ(どちらも正式名称ではない)
正式名称は、「絹さやえんどう」。

〇呼び方の差
「絹さやえんどう」の収穫量・日本一 鹿児島県では、正式名称で出荷している。

〇全国では何と呼ばれているのか?
⇒鹿児島の生産者も、なぜ省略されて使われているのかは不明とのこと。
⇒「さやえんどう」が圧倒的に多かった。

第1位 「さやえんどう」:東京をはじめ、33都道府県。
第2位 「絹さや」 :静岡県や兵庫県等、10県。
第3位 「絹さやえんどう」:鹿児島県、宮崎県、大分県、長野県の4県。
(※番組調べ。地域によっては名称が異なる場合があります)

(4)「○○様」と「○○殿」の差

(写真)

専門家:町田健(言語学者 名古屋大学 名誉教授)

この差は…
「様」:部下が上司につかう
「殿」:上司が部下につかうか どうか


〇「殿」のはじまり
「様」と「殿」、先にできたのは「殿」。平安時代に生まれた。
公家が住む屋敷を「殿」と呼んだ。その後、その屋敷に住む「主人だけを敬う意味」で「殿」と呼ぶようになった。その後、鎌倉時代に入って、武士も権力を握り始めると、「公家」だけでなく「武士」にも敬意を込めて「殿」と呼ぶようになった。

〇「様」のはじまり
「様」という言葉が使われ始めたのも「鎌倉時代」。「様」は、相手の様子や雰囲気という意味で、立場の上の家来に対しても使われるようになった。

〇「殿様」は最も敬意を表す言葉
「様」も「殿」も「立場が上の人」に使うものだった。「殿様」は最も敬意を表す言葉。

〇「○○殿」が「上→下」になった経緯
「明治政府」が誕生すると、「国や役所」が作成する文章の宛名に「○○殿」と使うようになる。
そのため「〇〇殿」は「上→下」に使うということが浸透していき、「立場が下の人」には「殿」がマナーになっていった。

〇なぜ明治新政府は「○○殿」を使ったのか?
「明治政府」の中心が薩長出身だったからと考えられる。薩摩では「西郷どん」のように「どん」を好んで使った。「どん」は「殿」がくずれたかたちで、「殿」を好んで使ったといわれている。

(5)「国宝の城」と「国宝ではない城」の差

(写真)

専門家:千田嘉博(奈良大学 教授)

この差は…
「国宝になるための条件」を満たしているか どうか

〇現在の「国宝の城」の数?
天守閣のある城 91城中、たったの5城。
(1)兵庫県 「姫路城」(別名 白鷺城 )
(2)長野県 「松本城」(別名 カラス城)
(3)滋賀県 「彦根城」(直虎の後継者が築城)
(4)愛知県 「犬山城」(天守閣が日本最古の様式)
(5)島根県 「松江城」(2015年 国宝指定)

※「熊本城」「大阪城」「名古屋城」等は、「国宝」ではない。

〇国宝の条件
(1)天守閣が造られた当時のモノ
(2)天守閣が造られた年代が分かる
2つの条件を証明することが必要になる。
国宝の5つの城は、それぞれ証拠を提示して証明している。

(6)「日本語名で呼ぶ動物」と「英語名で呼ぶ動物」の差

(写真)

専門家:山口謠司(大東文化大学 准教授)、小宮輝之(上野動物園 前園長)

この差は…
「明治時代」より前にいた動物か どうか
「明治時代」より前:「犬」「猫」「象」「虎」「駱駝(らくだ)」
「明治時代」より後:「ライオン」「ゴリラ」


〇明治時代より前に本当に日本人が知っていたのか?
江戸時代の「見世物」として、来日していたことが文献などでわかる。徳川八代将軍 吉宗は「象」を江戸につれてきている。

〇明治時代以降に来た動物はなぜ英語名に?
「グローバル化」が原因。明治時代は、学問が世界標準になっていく時代。明治10年に東京大学ができ、全て英語で授業がされていた。動物学も博物学も全て英語のため、「動物名」も英語であった。そのため、「ゴリラ」「ライオン」「カンガルー」など、外国から来た動物には英語名をつけるようになった。

〇明治時代以降に来て「日本語名」で呼ばれている動物は?
「縞馬」「北極熊」「麒麟」などがその代表的な動物。「縞馬」や「北極熊」を外国語で呼ばなかったのは、「馬」や「熊」を日本人が知っていて馴染みがあったため。「麒麟」は、中国の霊獣・空想上の動物「麒麟」と似ていたため。

(7)「値段が高い国産マンゴー」と「値段が安い海外産マンゴー」の差

(写真)

専門家:長友敏(マンゴー生産者)

この差は…
自然に落ちるまで待つか どうか

〇値段の差は「糖度」
一般的な「国産マンゴー」と「海外産マンゴー」の糖度を比較したところ、「6度の差」があった。

〇どんな方法で甘くしている?
国内産の「完熟したマンゴー」は、自然に落ちるまで栄養分を蓄えさせることで、甘くしている。
海外産は実が硬い未熟なうちに収穫し出荷されるため甘くない。

(8)「草履」と「雪駄」の差

(写真)

専門家:朝日真(文化服装学院 教授)

この差は…
「防水加工」があるか どうか

〇日本の履物の歴史「草履」は、草でできた履物。
平安時代頃に多くの日本人が履物を履くようになった。その頃は「草鞋(わらじ)」とよばれる藁で編んだ履物でとても歩きやすく評判になった。しかし、履くのに時間がかかるという欠点があった。
その問題を解決したのが「草履(ぞうり)」で、これも草でできた履物だが、「鼻緒」ができたことで手を使わず履いたり脱いだりできるようになった。しかし大きな欠点が!「草履」はワラでできている為、「雨の日」に履くとグジョグジョになってしまう。

その後、「下駄」が登場し、特に「雨の日」に重宝されていた。ただ、「雪の日」には、歯に雪が詰まり、すべってしまい不便だった。風刺絵には雪をかき出す様子も描かれている。

〇安土桃山時代に登場する「新たな履物」が!
「雪駄」は、草で編み込まれた履物だが2つの特徴をもっていた。
特徴(1)は、裏面を牛皮で加工し、「防水機能」を強化。
特徴(2)は、裏面に「鋲」を打ち付けることで「滑り止め機能」を。
そして、雪でも歩けるので「雪」の字をあてたと言われている。

〇「雪駄」をつくらせた歴史上の人物とは!?
「織田信長」。有名な茶人の「千利休」をお茶の師匠として招いた際に「草履」を履いていた「千利休」が水たまりで転んだ様子をみて、「草履」の裏に「鋲」を撃ち込ませたことが「雪駄」のはじまりといわれている。

〇現在、防水加工が「草履」にもあるが…。
現在、防水加工は「草履」にもされており、「雪駄」との差がなくなってきている。しかし、かかとに「鋲」があるのは「雪駄」だけ。

(9)「値段がつく不用品」と「値段がつかない不用品」の差

(写真)

専門家:森園高行(黄金買取センター・代表 鑑定士)

皆さんのご自宅にある不用品、専門の業者がみれば意外にイイ値段がつくモノがある。
例えば、トイレットペーパーの芯10本は、100円。子供用の工作素材として使われることも。また「ブランド品の箱」や「お酒の空き瓶」等は数百円つくことも。

不用品(1):「ブラウン管テレビ」(シャープ・00年製)購入価格は約5万円。
→買取価格は、0円。
→いま需要はない。海外への輸送費が掛かるため敬遠される場合も。
→逆に、処分代で5,000円ぐらいかかることが一般的。

不用品(2):「CDラジカセ」(ソニー・03年製)購入価格は約2万円。
→買取価格は、1,500円。
→高齢者が演歌や落語を聞くのにラジカセが必要になる。また、若い方にもレトロ家電が人気なため、価格がつく。

不用品(3):「学研まんが日本の歴史18巻セット」購入価格は1万4,140円。
→買取価格は、6,000円。
→お子さんに勉強させたいという根強い人気がある商品。1巻から全館揃っているのもポイント。
→「学研」のほか、「小学館」、「集英社」の「歴史まんが」も人気が高い。

不用品(4):「08年入試問題集6冊・95年参考書3冊」購入価格は問題集4,600円(1冊)、参考書1,500円(1冊)
→買取価格は、6,900円。
→まず参考書は、SEG参考書という人気シリーズのため3冊で3,900円。解説がスゴく詳しく書いてあってわかりやすい。
→「SEG」以外にも、「代々木ゼミナール」や「河合塾」も人気が高い。
→入試問題集(6冊)で3,000円。傾向対策や過去問対策等にニーズがあり、絶対的なニーズがある。

不用品(5):「秀月・五月人形」購入価格は約20万円。
→買取価格は、0円。
→子供のために買う縁起物なので、中古で買う人がおらず0円。

不用品(6):「08年・10年発売のガラケー2台」購入価格は約5万円と約6万円、「13年発売のスマホ1台」購入価格は約7万円。
→買取価格は、5,300円。
→まずガラケーはサラリーマンの2台目として人気。スマホは今回の機種がディズニー関連のため値段が高く2,000円の値段がついた。

不用品(7):「結婚式の引き出物でもらった皿」購入価格は約4,500円と約1万円。
→買取価格は、7,000円。
→引き出物の多くが「箱」があり、「ブランド品」である場合なので、ギフト需要としてのニーズがあるためイイお値段がつく。

不用品(8):「使いかけのブランド香水」購入価格は各1万円。
→買取価格は、7,500円。
→今回のシャネルの香水は100mlあると定価がスゴく高い。そのため、まずお試しで購入する人が多い。

不用品(9):「大島紬の着物」購入価格は約50万円。
→買取価格は、500円。
→着物にも流行があるため、奄美大島の「大島紬」でも古いデザインなどは値段がつかないことも多い。

不用品(10):「桐たんす」購入価格は約80万円。
→買取価格は、0円。
→着物を着る方が少なくなったので、着物と限定されると使い道が全くないため。

(10)「スキップできる人」と「スキップが全くできない川田裕美」の差

(写真)

専門家:青木和浩(順天堂大学 スポーツ健康科学部 教授)

この差は…
2つの動作を同時にできるか どうか

〇運動が苦手な方が低い「コーディネーション能力」とは?
スキップに限らず、スポーツが苦手な方は、2つ以上の動作を同時に行うことがとても苦手。
この動作のことを「コーディネーション能力」という。

〇スキップの動きとは?
スキップの動作を分解すると、(1)片足でケンケン、(2)足を入れ替える、(3)もう片足でケンケンを繰り返す。その後、(4)前に進む練習をすることで、スキップができるようになっていく。ちなみに、スキップができない人は、片足でケンケンできない人が多い。

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