この差って何ですか?

毎週火曜よる7時

過去の放送内容

2015年8月9日

(1)【平成元年と、平成27年】〜花火〜この差って何?

専門家:冴木一馬(花火写真家)
専門家:河野晴行(日本煙火協会専務理事)

生まれたのは、花火の「色」の差
平成元年は「青」「赤」「緑」「紫」「黄」「銀」「金」の、7色だったが平成27年は、上記7色に加えて「水色」「オレンジ色」「レモンイエロー」「ピンク」が増えて11色になった!この差が生まれたのは平成4年のこと。それまで1色つくるのに1つの化学薬品が使われていたが、薬品に対する科学的な知識を持った花火職人が増えてことで、2種類以上の化学薬品を配合することで、さらなる色を作ることが可能になったというわけ。

生まれたのは、花火の「スケール」の差
平成元年の連発花火は、端から端まで400mだったが、平成27年の連続花火はなんと、端から端までが約2キロ!!この差が生まれたのは平成6年のこと。
コンピューターの導入により同時に複数の花火を発射できるようになったため、幅はもちろん、様々な種類の花火を同時に打ち上げることで、大幅なスケール拡大につながった。

生まれたのは、花火の「デザイン」の差
平成元年はハートのような単調なデザインのものしか打ち上げられなかったが、平成27年は、猫や馬、キャラクターなど複雑なデザインが可能に。この差が生まれたのは平成10年。
火薬の玉の製作技術が飛躍的に向上したことは勿論、何より、玉の回転をおさえて打ち上げが出来るようになったことでお客さんの正面に、花火をさかすことができるようになったのだ。

(2)写真を撮ったとき【目が赤くなる人と、赤くならない人】この差って何?

専門家:篠田啓(帝京大学医学部教授)
この差は…瞳孔が開いているかどうか

瞳孔とは、「瞳」の「孔(あな)」と書くとおり、まさに目の穴状の構造のことで、そこが開いたり閉じたりすることで、目に入ってくる光の量を調整しているのだが…
日中明るいところでは、まぶしすぎないように瞳孔が閉じて、夜暗いところではより光を多く取り込もうと瞳孔が開いている。
そのため、夜暗い中、瞳孔が開いた状態の人にフラッシュをたいて写真を撮ると、瞳孔が閉じるより前にフラッシュの光が目に入り、目の奥にある毛細血管がうつって赤く見えるというわけ。
つまり、写真に写った「赤い目」は血管の赤が写っているのだ。

ちなみに、現在は多くのカメラに赤目防止機能がついているが、これは撮影前に一度フラッシュをたいて瞳孔を閉じさせ、時間差でもう一度フラッシュをたいてシャッターが切られるという仕組み。

(3)実験!どれぐらい「差」があるんですか?
【主婦が作るナポリタンと、プロが作るナポリタン】

主婦代表:岡部亜希美
専門家:大沢正季(「煉瓦亭」料理長)

ナポリタンの、この差は…●麺のゆで方の差●ケチャップを入れるタイミングの差
ポテトサラダの、この差は…●ジャガイモの火の通し方の差●マヨネーズを入れるタイミングの差
オムライスの、この差は…●卵の巻き方の差

まずはナポリタンプロの料理人が作る場合、まず麺は前日にゆでて冷蔵庫で一晩寝かせる!
どう考えても面倒くさいがこれがモチモチ感を出すのに重要とのこと。
一晩寝かせることで水分がパスタの中心部まで浸透し、その水分にソースが浸透していくので、ソースの味がしっかり絡むというわけ。
さらに、前日に茹でた麺は、茹でた直後氷水でしっかりしめて、サラダ油をからめておくと、麺がのびたりくっついたりせず美味しい状態がキープできる!

そして、ケチャップを入れるタイミングにもポイントが。
プロは具材を炒める際に早々にケチャップを入れて炒める。1分半はしっかり炒めることで、ケチャップの酸味がとび、味がまろやかになるとのこと。
パスタは最後に入れて軽く絡める程度でOK。隠し味に牛乳を大さじ1杯半入れると、さらにまろやかな味わいになり、子供も大好きな一品に!ぜひお試しあれ!!

続いてポテトサラダポテトサラダを失敗する原因の一つは水分!材料から水分を出さないように、まずジャガイモは皮のまま蒸して、べちゃっとなるのを防ぐ。そしてきゅうりや玉ねぎは塩で揉み、水をしっかりときっておく。
そして味付け。塩・コショウ・お酢などは具材が熱いうちに入れたほうが味がしっかり染み込んでいいのだが、マヨネーズだけは別!ジャガイモが熱々のうちにマヨネーズを入れてしまうと、分離してしまうので、これだけは覚えておいて欲しい。

そして最後はオムライス。家で、卵にキレイに包まれたオムライスを作るのはなかなか難しいが、今回はあるアイテムを使って誰でも簡単にできるオムライスを教えてもらった。
まず、卵をしっかり溶いたら一度網でこす!これまとても面倒だが、ようは黄身と白身では固まる温度が異なるため、それが薄焼き卵がやぶれる原因になってしまうというのだ。
そしてここからがポイント。フライパンにクッキングシートを敷いて、その上でバターをとかす。
そこに卵を加えて半熟に。卵のふちの部分が固まったらチキンライスをいれ…クッキングシートの端を持ち、お皿にゆっくりスライドさせながらチキンライスを包み込んで完成!

クッキングシートが卵から簡単にはがれるので破れずキレイに巻くことができます!やけどをしないよう注意して試してみてください!

(4)【キレイにむけるゆで卵と、キレイにむけないゆで卵】この差って何?

専門家:峯木眞知子(東京家政大学 栄養学科教授)
この差は…卵が新鮮かどうか

正解は、賞味期限が迫った卵の方が、ゆで卵にしたとき殻がむけやすく、逆に新鮮な卵の方がゆで卵にすると殻がむけにくい!!
生まれたての卵の中には白身の中に炭酸ガスが含まれているのだが、その状態で卵をゆでると、炭酸ガスが熱で膨張し、白身が殻に押し付けられる形になり、殻と白身がくっついてキレイにむけなくなってしまう。
しかしそのガスは、時間とともにじょじょに抜けていくため、少し古くなって賞味期限が迫った卵をゆでても白身は膨張しないため、殻は簡単にキレイにむけるというわけ。

(5)【そうめんと、ひやむぎ】この差って何?

専門家:川嶋聡(兵庫県手延素麺協同組合)
この差は…作る季節の差

「そうめん」と「ひやむぎ」の原材料は小麦粉と食塩水。これをよく混ぜ合わせて作った生地を、細く細く引き伸ばしていくのだが…この「引き伸ばしていく」という作業が問題で、気温が高くなると生地がすぐに固まってしまい、麺を細く引き伸ばすのが難しくなるとのこと。
そこで、涼しくなる10月〜4月の秋・冬限定で製造するのが、細い麺の「そうめん」で、少し暑くなる5月と9月は、やや太い麺の「ひやむぎ」を作っているとのこと。
そして、本格的に気温があがる6月・7月・8月は工場のメンテナンスおよび、販売業務に集中しているのだという。(※兵庫県手延素麺共同組合の製造方法のケースです)

(6)【色の差〜白い城と、黒い城の差〜】この差って何?

専門家:西ヶ谷泰弘(日本城郭史学会 代表)
この差は…白い城は徳川家康の時代で「大きく見せる」、黒い城は豊臣秀吉の時代で「敵から隠す」

「白」は膨張色といって、そのものを大きく見せる効果があり、「黒」は収縮色といって、そのものを小さく縮んで見せる効果がある。
城を作る素材の違いは勿論のこと、戦国時代のさなかにあった城なのか、泰平の時代にあった城なのかで、この時代からすでに色の効果を狙って作られていた可能性もあるとのこと。
ちなみに、囲碁の碁石は、白い碁石が21.87mm、黒い碁石が22.20mm。黒を微妙に大きく作ることで、見た目の印象を揃えているという、興味深い差も明らかになった。

(7)【色の差〜非常口の緑と、火災報知機の赤〜】この差って何?

この差は…緑は「落ち着かせる」効果を狙い、赤は「目立たせる」効果を狙ったもの

火災報知機を「赤」にしているのは、遠くからでも目立ちやすく、すぐに押しにいけるようにするためで、非常口を「緑」にしているのは、非常の際にパニックにならないよう落ち着かせるためとのこと。
そこで番組では「赤一色に統一した部屋」と「緑一色に統一した部屋」を作り、両方の部屋にそれぞれ、何も知らない子供6人を待機させる実験を行ったが…。緑の部屋で待機していた子供たちは30分間ほとんど全員が席についたままで、とても大人しかったのに対し、赤の部屋で待機していた子供たちは5分で席を立ち上がる子がでてきて、じょじょに騒ぎだし、次第に部屋で追いかけっこ…。
20分後には全員部屋の外に飛び出すという結果になった。

(8)実験!どれぐらい「差」があるんですか?
【カリスマ実演販売士と、新人の実演販売士】売り上げ&テクニックの差

売り上げトップのカリスマ販売士:ビバ太田(株式会社ビバライズ)
【週末土日同じ場所で午前10時〜午後9時、トータル11時間で販売。その売り上げの差で検証】

差その(1) 商品のレイアウトの差
開店前。新人販売士とカリスマ販売士の両者は、商品の陳列を開始。
新人がキレイに並べるのに対し、カリスマ販売士のビバさんは一度キレイに並べたあと、あえていくつかの商品を抜き取り不自然な形に並べた。
ビバ:「商品をぴっちりキレイに並べるのはNG…お客さんが一つも売れてないんだ…と警戒するから」
ちょっとした心理テクニックだが、そんなところも計算づくなのだ。

差その(2) お客さんのつかまえ方の差
まずはお客さんが誰もいないところで、大声でしゃべりはじめる二人。これは「空卓(からたく)」という、実演販売士にとっては基本的な販売方法で、お客さんに気づいてもらうための大事なテクニック。しかし、その「空卓」でも差があった!
なんとカリスマ販売士のビバさんは「オネエ言葉」で「空卓」を始めたのだ。
ビバ:「オネエ言葉はお客さんの警戒心を解くテクニック!使えるものは何でも使います!」

しかも、最初に近づいてきたお客さんには実際に商品で楽しく遊ばせるなどして、なるべく長くひっぱることに集中!こうすることで、新しいお客さんが次から次へと集まってきたから不思議だ。

差その(3) 商品説明の差
そして、商品説明。これが最も重要な実演販売士の仕事であるが…。ここにも明確な差があった。
扱った商品は頑固なよごれも水で拭くだけ簡単に落とせるという、雑巾。
まず、新人販売士のほうは事前に勉強してきた商品のポイントをしっかりと説明。
しかし、ビバ氏のほうは…商品の説明もそこそこに、油まみれになったカセットガスコンロを取り出し…「お宅のお台所も、こんな感じになってなぁ〜い?」とやり始めたのだ。
そして、お客さんがノッてきたところで、すかさず商品をピックアップ!
「これでサッと拭くだけで、ほら!簡単に落ちちゃうの〜!!」
勿論、ここでもオネエ言葉は忘れない。そして大喜びのお客さんはすぐさまお買い上げ。
ビバ:「いかにお客さんの“あるある”の悩みを解決してあげるか…そのための準備にかける時間はおしみません」
カリスマ実演販売士のテクニックを紹介しているのだが、何だか色んな業種に通じる極意のように見えてくるから不思議だ。

そして気になる結果は…
新人の実演販売士が、9596円の売り上げ
カリスマ実演販売士のビバ太田さんは、4万6212円の売り上げ

その差は歴然!でした。

(9)徹底調査!ご本人たちに聞いてみました!!
【いい美容師と、そうではない美容師】この差って何?ベスト3

今回番組では全国の現役美容師86人に徹底調査!
「あなたが思う“いい美容師”の条件を教えて下さい」と聞いたその答えをランキング形式で発表!

★第3位★ 「お客さんのスケジュールを聞いてカットする」
例えば、いつも2ヶ月に1回来ていたお客さんが1ヶ月ぐらいで来たときには、「何かあ るのかな?」と察してさりがなくスケジュールを聞き出し、そこに一番いい状態に持っていくようにカットできる。そんな技術がある美容師はいい美容師!とのこと。
確かに。切ったその日がベストであとは日に日に悪くなる一方…じゃ、ガッカリだ。
あなたの通う美容院はどうですか?

★第2位★ 「前回と同じ髪型にしてくれる」
お客さんが気にしているポイントや、好みなど、細かくカルテに残しておいたり、写真を撮っておいて、次に来店したときに「前回と同じにして欲しい」というリクエストに対応できるのがいい美容師!
年齢は勿論、その日の湿度や浴びた紫外線などで日々髪のコンディションは変わるため実は「前回と同じにする」というのはとても難しいテクニックなんだとか。
あなたも一度「前と同じに!」とリクエストしてみたらいかがでしょうか?

★第1位★ 「お客さんがどこを気に入ってないかに気がつく」
そして堂々の1位は「お客さんの気に入ってないポイントに気づく」。
それが、いい美容師!!
ヘアースタイルは「何となく」でしか「いい」「わるい」を言いにくいもの。
だから少しぐらい気に入らなくても、具体的な指示が出来ない分なかなか美容師さんには言いにくい。では、美容師はどうやって、そのお客さんの気持ちに気がつくのだろうか?ある美容師さんが教えてくれた。
「担当の美容師が側を離れたとき、お客さんは鏡を見ながら無意識のうちに、気に入らない部分を手で触ります。なので、あえて一回離れて、様子を見させてもらいます」
なるほど。皆さんも自分のことを思い返してみてください!

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