この差って何ですか?

毎週火曜よる7時

過去の放送内容

2015年6月14日

(1)【値段の安いバナナと、値段の高いバナナ】この差って何?

専門家:東直樹(首都大学東京農学博士)
この差は…栽培されている場所の標高が高いかどうか

通常の「レギュラーバナナ」と呼ばれているものは、標高20Mぐらいの土地で栽培されたもので、「高地栽培バナナ」と呼ばれる高価なものは、標高500M以上の土地で栽培され、通常のバナナに比べて糖度が高く、モッチリとした食感になる。
そもそもバナナは昼に光合成をして蓄えたエネルギーを、夜、成長するためのエネルギーとして使うのだが、高地栽培の場合夜の気温が低く、成長する速度が遅くなり、出荷できる状態になるまでに時間がかかる。その分、実の中により多くの糖分を蓄えることが出来るので甘くなるというわけ。
ちなみに、値段の安いバナナは出荷までに約10ヶ月で糖度は約19度。
値段の高いバナナは出荷までに15ヶ月かかり糖度は25度。これはメロンやマンゴーの糖度の1.5倍
になるというから驚きである!

(2)同じ品種なのに【1本324円のバラと、1本486円のバラ】この差って何?

専門家:佐藤愛(オザキフラワーパーク)
この差は…茎の長さ

茎の長さが長いとなぜ値段が高くなるのだが、これは一体なぜなのか?
実は茎が長いと茎の中で吸収できる養分が多くなるため、その分花が長持ちする。
茎が短いものだと花の持ちは5日ほどだが、茎が長くなると7日ほど日持ちするため、それが値段の差になるというわけ。
しかしここで一つの疑問が…。茎が長い方が花の日持ちが良くなるのだとすれば、なぜすべて長いまま店に出さないのか?そのほうが客側としては嬉しいはずだが?
実は、茎の長いバラは「花束用」で、茎の短いバラは「花瓶用」として提供しているとのこと。
プレゼントなどの花束はある程度ボリュームがあったほうが見栄えがしていいのだが、これをそのまま一般家庭の花瓶にさすと花のすわりが悪く、ばらついた感じになってしまう。

そのため、主に自宅用に茎の短いバラがあるというわけ。

(3)産地が同じなのに【270円の海苔と、648円の海苔】この差って何?

専門家:坂口徳一(通宝海苔)
この差は…収穫した時期の差

海苔の味は収穫した時期によって味がどんどん変わり、中でも「一番摘み」と呼ばれる、その年の最初に収穫した海苔が一番美味しいとされる。
というのも海苔は、毎年は10月頃から胞子の植え付け作業が始まり、およそ30日後には15cm程度のものに成長。11月から翌年の3月頃までに計6回摘み取り作業をするのだが、その最初に摘み取った海苔が一番美味しいのだという。それはなぜか。夏場に多く降る雨が、山の栄養分を海に大量に流すため、11月に摘み取る海苔はアミノ酸などの養分を豊富に含んでとても美味しくなるというわけ。
ちなみに、我々が一番最初に摘み取った海苔かどうかを見分ける方法は、パッケージに「若摘み」「初摘み」「一番摘み」などと書かれたものがそれ!もし見つけたら奮発してみるのもいいかもしれない。

(4)【216円の鰹節と、540円の鰹節】この差って何?

専門家:戸髙耕司(株式会社マルモ枕崎工場)
この差は…カビをつけたかどうか

鰹節にカビをつけると、カビが鰹節の中の水分を吸出してくれるため、その分うまみ成分が凝縮、魚臭さがとれるうえ保存期間も長くなるというわけで、いいことだらけ。ただ、その製造工程がとても手間がかかるため値段も跳ね上がる。
まず、鰹節を「むろ」と呼ばれる湿度85パーセントの倉庫にいれ、2週間。自然とカビがつくのを待つ。それを一度天日干しして力の弱まったカビを殺し・・・再び「むろ」に入れて新しいカビをつけなおす。カビをつけて水分をすわせては殺し、また新しいカビをつけ・・・と、この工程を最低でも3ヶ月繰り返して、ようやく完成。こうして出来た鰹節を「枯れ節」というのだが、通常の鰹節の水分量が20パーセントなのに対して、枯れ節の水分量は15パーセント。
スーパーなどで見分ける方法としては、
「かつお削りぶし」と書かれているのが通常の鰹節から作られた「荒節」で、
「かつおかれぶし削りぶし」と書かれているのが、カビがついた「枯れ節」の鰹節。

市販の削り節は80パーセントがシンプルにそのままご飯にのせて食べたくなる、風味豊かな一品だ。

(5)実験!どれぐらい「差」があるんですか!?
【売り上げトップのビールの売り子と、新人の売り子】売り上げ&テクニックの差

売り上げトップのカリスマ売り子:佐藤瑞穂
新人の売り子:猪野春菜

【試合開始2時間前から試合終了まで、トータル5時間での売り上げの差で検証】

差その(1) コスチュームにオリジナルの工夫をする
カリスマ売り子の佐藤さんは、決まりのコスチュームに自腹で買ったチームの優勝記念バッジなどをつけ、熱心なファンのお客さんと会話が盛り上がるようにしている。
さらに、細かいこだわりは帽子のつばの角度。しっかりあげて、自分の顔をお客さんに覚えてもらえるように意識してあげるようにしている。

差その(2) 常連客をつかまえる
ビールの売り子は試合が始まると販売エリアが固定されてしまうため、試合開始前は販売エリア外にいる常連さんにターゲットをしぼり、販売。新人が最初の1杯を売るまでに10分かかったのに対しカリスマ売り子の佐藤さんは同じ10分で10杯を売った。
さらに!常連さんとの会話の中では次に来る日をさりげなく聞きだし、どのあたりに座るかもチェック!教えてもらった情報をすばやく手の甲にメモして、その日は必ずバイトに入るようにする。
常連客のハートをがっちり掴むのが、売り上げアップの秘訣なのだ。

差その(3) 団体客への声かけはタイミングで差がつく!
団体客は売り上げを一気にのばす大チャンス!しかし、新人売り子がいくら目の前で声を張り上げても一向に買ってくれる気配なし。一方、カリスマ売り子の佐藤さんはというと…団体客のそばをつかず離れず、でも決して自分からは声をかけない。佐藤さんいわく、団体客は、荷物をおいてか席決めをするなどやらなきゃいけないことがたくさんある。だから、落ち着いた頃に向こうから声をかけてくれるまで待つのがポイント…とのこと。そしておよそ5分後。団体客がまんまと佐藤さんに声をかけ、一気に18杯を販売!1万2000円を売り上げた!!

差その(4) ビールの注ぎ方の差
新人売り子の猪野さんは、ビールをこぼさないように、注意深くそそいでいくが…カリスマ売り子の佐藤さんはビールを注ぎながらやたらキョロキョロ…
一体何をしているのかというと。「いくら頑張ってもビールを注いでいる時間は全員同じ。だったらこの時間を次のお客さん探しにあてた方がいい」
なるほど。しかも、ビールを注いでいる間に、自分にむかって手をあげてくれたお客さんには、軽く笑顔で会釈をするだけで、OK。待ってもらっている間に、たとえ他の売り子がそばを通ったとしても、自分が行くまでは、ほとんどのお客が待ってくれるというから驚きである。

差その(5) 試合が盛り上がったときの対応の差
チームの大事な場面…逆転ホームランが飛び出して試合がおおいに盛り上がったときは。
新人売り子の猪野さんは、ここぞとばかりに声を張り上げ必死に売り上げを伸ばそうとするが…カリスマ売り子の佐藤さんは、お客さんと一緒になってチームを応援!ハイタッチなどをしながらお客さんとの絆を深めていた。あえて売りにはしらず連帯感を高めることで、新たな常連客を獲得!次の販売につなげているのだ。

そして気になる結果は…
新人売り子の猪野さんは、110杯を販売し、7万7000円の売り上げ
カリスマ売り子の佐藤さんは、215杯を販売し、15万500円の売り上げ

その差は歴然!でした。

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