沖縄県名護市辺野古。
沖縄本島北部東海岸、太平洋に面し、米軍海兵隊の基地「キャンプ・シュワブ」に隣接するこの集落は、「世界一危険」といわれる宜野湾市の米軍普天間基地の移設先として突如注目を集めることとなった。容認・反対は小さな集落を二分し、また市長選挙・県知事選挙のみならず国政に関わる選挙でも争点のひとつとなってきた。
移設が取り沙汰されてから25年。長い年月の間に住民を育んできた海では埋め立てが始まり、集落は静けさを取り戻したように見える。こうしたなか区民らで組織され、6年前に解散した「命を守る会」で代表を務め、海の前に設置したプレハブから最前線で反対を訴えていた区民の西川征夫さんは、区切りとして回想録の執筆を始めた。土砂投入が進むなか、容認・反対、どちらが勝ちどちらが負けたのか。活動を支えた地域の“おばあ”たちの思いと条件付き容認を掲げる友人との交流を交え、“反対”を訴え続けた四半世紀を西川さんの目線で見つめる。
制作:RBC琉球放送
ディレクター:桃原永