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報道の魂
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2020年10月18日 放送
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「忘れられないあの日 ~頓田の森の悲劇から75年~」

太平洋戦争末期、当時、東洋一とうたわれた旧陸軍大刀洗飛行場は、現在の福岡県大刀洗町と筑前町にかけて広がり、一帯は軍都として栄えた。

1945年3月27日、大刀洗空襲。アメリカ軍の標的となった飛行場は壊滅的な被害を受け、周辺でも多くの命が奪われた。集落ごとに集団下校中だった立石国民学校の子供たちは、空襲から逃れようと森に逃げ込んだところを爆撃に遭い、31人の命が奪われた。

森へ逃げ込み、腹部に傷を負った廣瀬益子さん(83)は、当時8歳。70年経ってから初めてあの日の記憶を口にした。集落の中では、生き残った子供と亡くなった子供がいたことから、遺族の心情を慮り、誰もが口をつぐんだ。子供たちを森へ引率した教師はずっと非難を受け続けた。廣瀬さんは思い出すことさえ辛かったという。

しかし、戦後75年を迎えた現在は、精力的に小学校などで講演活動を続けている。戦争の記憶が社会から薄れつつある今、廣瀬さんのように「後世へ伝えなければ」という思いを持つ人が増えている。苦しさを抱えながらも、当時の記憶を語り始めた体験者たちは、何を思うのか。


制作:RKB毎日放送
ディレクター:原口佳歩

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