住人はおよそ200万人。福岡市と同じくらいの人口が、文字通り塀の内側で生活を強いられている場所がある。
パレスチナ自治区・ガザ。高い壁は町を「封鎖」し、外の世界に出ることは出来ない ――。
壁の近くは、イスラエル軍が24時間監視していて、ガザは「天井のない監獄」とも呼ばれている。人やモノの行き来が厳しく制限されていることから経済は崩壊し、将来の行く末が全く見えない。多くの若者たちが絶望と激しい怒りにかられ、死を覚悟してデモに向かう ――。
そんな世界にいま、一筋の希望の光が差し込んでいる。
ガザ出身・25歳の女性起業家がもたらしたイノベーションの息吹は、多くの職を生み出している。
彼女は言う。
「封鎖がもたらす最も非人道的なこと、それは希望が奪われることです」
ガザだからこそ生まれたアイディアと技術を使い、終わらない抑圧のなかでも明るい未来が来るのを信じ続ける、パレスチナの新世代を追った。
制作:TBSテレビ
ディレクター:須賀川拓