いつかやってくる身内の死。我が家のタミばあちゃんは去年、母と終活を始めた。
宮田民子(89)通称・タミばあちゃんは、南の島々が日本に統治されていた時代に南洋群島パラオ島コロール村で生まれた女性。
軽度の認知症を患う中、私の母・幸枝(60)とともに自分の人生をまとめるため自叙伝を書いている。さっき起きたことは覚えていなくても、いつも覚えているのが、母と私のこと、そして幼少時代を過ごしたパラオでの思い出だ。
私たち家族は「パラオに行こう」が口癖となっているタミばあちゃんのため、去年9月、タミばあちゃんのパラオ終活旅行を決行。タミばあちゃんと一緒に記憶の糸を手繰り寄せ、出生地を探すことが目的だったが、母・幸枝には別の目的もあった。タミばあちゃんに隠してきた秘密「ある人物の死」をパラオで告白しようと決意していた。
終活を通し心を通わせる祖母と母、2人の姿を親子三世代、孫の私が取材。
制作:MRT宮崎放送
ディレクター:堺 玲奈