福島第一原発の大事故から8年も経つのに…。
爆発を起こした3号機からの核燃料取り出しが当初計画より4年以上遅れて、ようやく始まった。残る1,2号機にいたっては燃料取り出しが始まるのは、さらに先の2023年度になる。廃炉が完了するまでには30~40年もかかるといわれている。時間は刻々と過ぎてゆくのに、作業は遅々として進んでいない。
しかし、生身の人間は違う。時間には抗えない。原発事故で「終の棲家」を追われたおばあちゃんは、ことし91歳になった。事故以来、5か所を転々とした。避難生活中に片方の目は、ほとんど見えなくなった。いまは車椅子でないと外出できなくなった。
「3・11」から8年。終わりが見えない「原発の時間」と、限りある「人間の時間」。時間というものの「重さ」を考える。
制作:TBSテレビ
ディレクター:丸山拓