Q.村雨と安積ハンチョウはどんな関係性だと思いますか?
僕は「村雨」という人を、「ハンチョウ」抜きでは考えられないんです。もちろん一人でも指示をするし、何でも出来るんでしょうけれど、ハンチョウの指示に従う、その期待に応える、というタイプですね。上に立とうとしない。
前作で「昇進試験を断る」という回がありましたが、村雨はあくまで安積班のNo.2で、現場主義者なんだと考えているんです。安積班というのはハンチョウあってのもの。「村雨秋彦」もそう思っているし、演じている僕自身もそう思っています。
村雨という人はとても正義感が強い人です。市民の平和を守ることが刑事の仕事ですから、とても刑事向きだな、と思いますね。
現実に、市民が警察をどれだけ信用しているかというと、根本的には、そんなに信用していないことも多いと思うんです。
ニュースでも、警察がとりあってくれなくて悲しい結果になってしまった、という事件が1件や2件ではない。何かないと動いてくれない、というイメージがついてしまっている。でも村雨という人は、一切そういうことは感じさせない、たぶん相談にきた人のために、どんなことがあっても動いてくれる人間だと思います。そういうところはかっこいいな、と尊敬できる人物ですね。
演じる上では、ただ単にクールにいけばいい、というものでもないですよ。気持ちがないと、全部嘘になってしまう。
村雨という役自体が難しくて、読み込んで読み込んでやっと見えてくるものもありますし、一回読んだだけでピンとくるものもあります。
事件に臨む姿勢は変わりませんけれど、話によって村雨の気持ちは大きく出てると思いますよ。娘がいる立場なので、家族が絡んできたりすると結構熱くなったりしますね。クールでいられないときがある。決して冷めているわけではないんです。