警視庁南平班〜七人の刑事〜⑩

2017年5月15日

解説放送あり

あらすじ

イメージ

殺人事件を捜査中の南部平蔵(村上弘明)と高村六郎(鈴木一真)が背後から近づいた車に跳ねられた。二人は意識のない重体で病院に搬送される。

その2日前。都内の公園でIT企業の社長、乾佑介(中山峻)が首を絞められ遺体となって発見された。乾は強引なビジネスをしており敵が多い。さらに乾の妻・真理絵(中山忍)との間には離婚話が持ち上がっていた。真理絵は老舗宝石店の社長だが経営が思わしくなく、夫に援助を願ったが受け入れられず恨みを抱いていたのだ。南部と高村が真理絵のもとを訪れ話を聞くと、彼女には完璧なアリバイがあることが分かった。その後、真理絵の言い分を検証しているときに車が二人を襲撃したのだ。

南部は奇跡的に意識を取り戻し捜査に復帰するが、高村は重体のままだ。乾の殺害と南部たちの襲撃には関連があるのではないか。実は乾の殺害現場を検証している際、野次馬の中に南部を見ている怪しげな男がいることに高村が気づいていたのだ。乾と南部に恨みを持つ人物を探すため、南部がかつて逮捕した犯人たちに着目し、一人一人の動向を探る。だが彼らはすっかり更生しており南部を恨んでいる者はいない。南部は罪を償った犯人たちの更生にも力を尽くしていたのだ。しかし唯一、傷害事件で服役していた宮尾亮太(藤原薫)だけは出所後、世間に受け入れられず職を転々とした後、自殺していたことが判明する。

一方、真理絵の行動を細谷玲子(伊藤かずえ)が再検証したところ、熱海に出かけ動向が不明な一日があることが分かった。南部と細谷は早速熱海へ行き、熱海東署の刑事・蓮見吾郎(青山勝)から問題のその日に、熱海でも殺人事件が起こっていたことを知らされる。事件の被害者は東京に住むOLの石原美穂(寒川綾奈)で、恋人の歯科医・里中雅晴(森廉)との別れ話がこじれていたという。だが里中にはアリバイがあった。

熱海で聞き込みをしていた南部は、自殺した亮太の父・敏英(田中健)がこの地でガラス職人として暮らしていることを知る。南部が亮太の出所後更生のために尽力したことには感謝しながらも、息子が自殺したことに、宮尾は悔しさをにじませる。

殺された乾と美穂。それぞれを殺す動機のある真理絵と里中には完璧なアリバイがある。そして南部と高村襲撃の謎。南平班の刑事たちの捜査で複雑な事件が次第に明らかになるのだが…。