温泉殺人事件シリーズ② 伊豆天城温泉殺人事件

2016年10月24日

解説放送あり

あらすじ

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警視庁捜査一課の志垣良雄警部(片岡鶴太郎)は大の温泉好き。部下の和久井一郎刑事(浅利陽介)を誘い、休暇を取って伊豆天城の温泉に出かけた。いそいそと露天風呂に向かった志垣は、女優の及川美月(白石美帆)と演出家の陣内博(田中健)に再会して驚いた。美月と陣内は17年前に志垣が捜査を担当した事件の関係者だったからだ。志垣と美月に面識があると知り、興味津々の和久井に、志垣は事件について語る。

17年前、美月は陣内が監督した映画「伊豆の踊り子」で主役の踊り子を演じた。この時、踊り子役を美月と競っていたのが吉野葵(指出瑞貴)だ。当初、 主役は葵が有力候補だったが、美月に決定したことで葵は美月を恨んでいた。

その葵が映画の公開直前にビルから落ちて死んだ。殺人の疑いもあり、志垣が美月を取り調べたのだ。だが、陣内が美月のアリバイを証言したことで、葵は自殺をしたとして事件は処理された。とはいうものの、志垣には疑問が残っていた・・・。

現在。美月は、陣内が主催する劇団の女優として活躍しているという。その劇団が近日、「伊豆の踊り子殺人事件」という芝居を上演すると美月は志垣に語り、ぜひ見に来て欲しいと誘う。主役の踊り子は若手の染谷華子(尾崎愛)が演じ、美月は踊り子の母親役だという。

ところが、その翌日、華子が殺されて発見される。凶器は舞台で使う小道具のかんざしだった。陣内は芝居ではこのかんざしで踊り子が殺されることになっていたと明かし、そのストーリーは劇団員しか知らないことだと語る。

地元の刑事・楠本(湯江健幸)と宅間(木村了)が捜査を始めると、死体の側に華子が書いた手紙が見つかった。それには殺される予感がするという恐怖と、恋人に助けを求める切羽詰った心情が綴られていた。

華子には代役が立てられ、劇団員たちは極度の緊張の中、リハーサルを重ねる。志垣は17年前の事件に似た不穏な空気を感じるのだった。

志垣と和久井が事件の真相に思いを巡らせていると、楠本から知恵を貸して欲しいと連絡が入る。事情聴取をしたところ、劇団員全員が自分が華子を殺したと自白したというのだ。それぞれに動機があり、全員が疑わしい。犯人が特定できない中、次の殺人事件が起こり、捜査は混乱する・・・。