あんみつ検事の捜査ファイル① 女検事の涙は乾く

2016年6月13日

あらすじ

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京都地検宇治支部の検事・風巻やよい(片平なぎさ)は、常に自分に厳しく、妥協を許さず、真摯に仕事に向き合ってきた。そんなやよいはあんみつが大好物で、京都府警捜査一課の警部補・石橋大輔(石塚英彦)とはあんみつを一緒に食べる“あんみつ友達(あん友)”だ。妻に先立たれ、ひとり息子・小太郎(中村ゆう)を育てる石橋は、やよいに好意を抱いているのだが、やよいはその気持ちにまるで気付いていない。2人が行きつけの甘味処「阿月」の店員・安斉みつ子(ふせえり)や、小太郎までもが、なかなか進展しない2人の関係をもどかしく思っていた。
ある日、やよいは司法修習生時代の同期で元恋人・弁護士の寺島周二(岡田浩暉)から相談にのってほしいと自宅に呼び出される。やよいは、交際していた時に寺島からプレゼントされた“to Y.K”とイニシャルが刻まれたペンダントを身に着けて寺島のマンションを訪れる。寺島の相談内容は、別居中の妻との離婚について離婚訴訟をおこすべきかどうかというもの。やよいは、交際していた15年前から変わらず自分の問題に対して決断ができない寺島の成長の無さに落胆し、その場から立ち去る。
その同夜、息子と休日を過ごしていた石橋は、警察官が男を追いかけている現場に居合わせた。その男、栗山昌雄(六角慎司)をなんとか石橋が確保すると、衣服には血が。私立探偵を名乗る栗山の供述によると、金を借りに寺島のマンションを訪ねたが、すでに寺島は殺されていたといい、殺人容疑は否認。翌朝、やよいは事件当夜に会っていた寺島が亡くなったことを新聞で知る。
やがて捜査が進み、寺島の殺害に使用されたと思われる包丁こそ発見されていないものの、栗山が自供したことで起訴された。やよいが担当検事に任命された一方、栗山の弁護士には、やよいと司法修習生時代の同期で、寺島を取り合ったライバル青山まどか(野村真美)が担当することになった。
そんな折、やよい宛に「風巻検事に告ぐ 貴女が寺島事件の検察官を務めるのはアンフェアだ。必ず天罰が下る!」という差出人不明の脅迫文が届いた。さらに、ホルマリン漬けにされた片耳が送りつけられ、その耳には正義の天秤をかたどったイヤリングが付いていたが、それは、やよいが大阪にいた頃に世話になった大阪地裁・裁判官の三宅田鶴子(宮田早苗)が付けていたものに似ていた。その三宅裁判官は3カ月前から失踪中で、検察庁でも大騒ぎになっていた人物だった。
その一方、青山のもとには、事件当夜にやよいが寺島の自宅を訪ねている様子が写った写真が差出人不明の封書で届く…。