インタビュー

今井美樹さん ― 前編

久しぶりのドラマ出演で想うことは?

歌手活動を始めて今年で25周年なので、2011年はこういうレコーディングがしたいとか、こういったライブがしたいとか、いろいろと話し合いをしていたんです。そんな中、ドラマの話しをいただいていると聞いたのですが、正直、特に2011年は一つの節目の年なので、ドラマは難しいのでは…と思っていたんです。
さらにそのドラマが草なぎさんとのラブストーリーと聞いて、またビックリして。母親として、妻として日常がありますから、この年齢でラブストーリーのドラマに出演するリアリティーがないんですよね。普段の生活の中でまったくない要素でしたから。久しぶりにドラマのお仕事をさせていただくことに対しても、なかなか向き合えなかったのに、それこそラブストーリーとなると、私の引き出しの中からは何も出てこないだろうな…と感じていました。

今回演じられる石川萌奈美という人物の印象は?

そんな気持ちを持った状態で、このドラマを企画された石丸さんとお話をしていく中で、私が演じる萌奈美は、祐という人物と出会うことで、自分らしさを取り戻してくという、このドラマはそういう物語なんだということが、徐々に分かってきたんです。萌奈美という女性が“自分らしさ”を取り戻してくということを、ドラマ上でいうと、結果的に“ラブ”ということに繋がってくると思うんですけど。最近“自分らしさ”という言葉が氾濫しているので、私はあまり好きじゃないのですが、自分がありのままの自分でいられるということ、自分を許せるということに萌奈美自身、気付いたことが、このドラマの大切な部分だと思います。
萌奈美にはいろいろ抱えていることがあり、いろいろな出来事が起こるんですけど、そんな中、萌奈美の中で大きな変化が起こります。これからの人生をどう生きていくか、その歩き方を自分で決めていくと。それは、単なるラブストーリーではなくて“ヒューマン・ラブストーリー”だと思うんですね。その部分が、このドラマの大きな柱になっていると思います。
久しぶりのドラマということや、自分のキャラクターと違う役を演じるといったことに対して、どうやって向き合えばいいのか? 始まってみないとどんな萌奈美が出てくるか、頭で考えていても分からないんですね。クランクインの前にポスターの撮影があったんですけど、そんなこともあって、撮影に入る前に草なぎさんや佐藤さんとご一緒できたことはよかったです。
また、こういった若い世代の方々と同じ土俵に上がるわけですが、土俵に上がってしまえば年齢は関係ないじゃないですか。でも、私はこの土俵の上に立つとき、「どう存在できるのか?」ということをすごく不安に感じるんです、超アウェーですからね(笑)。そういう意味でも、ものすごく緊張しているところがあるので、新人と思って作品に向かっています。

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