まさに古代ローマのタイムカプセル
ローマ時代の人びとの
息づかいが感じられる遺跡ポンペイ

これまでミステリーハンターとして世界のさまざまな遺跡をレポートさせて頂きましたが、ポンペイ遺跡では新鮮な感動と発見がたくさんありました。まずその規模が驚きでした。ヴェスヴィオ火山の噴火によって街が吞み込まれた…、当時の被害がいかに甚大だったかを遺跡は物語っています。胸が痛む一方、古代ローマ時代の繁栄とはここまで素晴らしいものだったのかということも遺跡が教えてくれました。美しい壁画や遺物からは、自由で平和で豊かな生活がリアルに想像できます。感動しましたし、2000年前にこんな物まであったの？！今より凄いかも！という驚きもありました。遺跡の石積や彫刻が、現代の街中で目にするものより遥かに緻密だったり、繊細だったり…。その高い美意識と技術には圧倒されるほどでした。

プリニウスは2000年前の
ミステリーハンター！？
ヤマザキマリさんと共に
彼の足跡と最期の謎に迫る！

今回の取材では、ポンペイ遺跡、そしてこの地で亡くなった天才博物学者プリニウスの最期について探りました。取材前にヤマザキマリさんの『プリニウス』を読んだのですが、その世界の面白さはもちろん、ヤマザキさんの歴史や人物の掘り下げ方に魅了されてしまいました。そのおかげでポンペイの遺跡もより深く味わえたと思います。

そして実際にヤマザキさんにお話を伺えて本当に楽しかったです！ヤマザキさんのプリニウス像は、歴史的資料からいかに凄いかというエピソードを拾っただけではなく、そこから性格や心情を読み解いたもの。私もすっかり影響を受けて、プリニウスみたいにそれまで誰もやったことのないことをする人は、子どもの頃は学校の勉強が苦手なタイプかもなんて想像を膨らませていました（笑）。

でもヤマザキさんとのお話が盛り上がるほど、プリニウスが天才か変人かわからなくなってきて…、天才≦変人って感じでしょうか（笑）。ヤマザキさんにそう言うと「それでいいと思いますよ」と太鼓判を頂きました（笑）。番組をご覧のみなさんも、それぞれに思い描くプリニウスで、彼の最期に思いを馳せて頂ければと思います。

そして「世界ふしぎ発見！」では何度も取材をしているポンペイですが、改めてその魅力をお伝えできればと思っています。私もすっかり魅了されてしまいました！ポンペイは、遺跡の美しさや人生を謳歌していた古代ローマの人たちの暮らしの痕跡に感動するだけでなく、噴火で亡くなった方や動物の石膏型を見ると想いが込み上げ、さまざまなことを考えさせられる所でもあります。また2000年前のものをあれほど当時と変わらない状態で見ることができるのは、本当に奇跡だと思いますが、さらに2000年後を想像してみると、今と同じ状態では見られないのかもしれません。そう考えると、美しく風光明媚な街ポンペイをほぼ当時の状態で見られる私たちは幸運なのかもしれないですね。これからの発掘調査で発見されるものも楽しみですし、また訪れてみたいと思う大好きな遺跡が一つ増えました。

多いときは年に6〜7回の海外ロケ
坂本三佳さんの25年に渡る
ミステリーハンターの体験とは？

私は高校時代から芸能事務所に所属していましたが、ミステリーハンターに採用して頂いたのは19歳の時でした。それから25年…これほど長くミステリーハンターを務めさせて頂くとは想像もできませんでした。飛行機を何度も乗り継ぎ、夢中で未知の世界へ飛び込んでいった日々は、私の青春です。以前、ロケの空き時間に撮った写真を集めた写真展をした時に、いらしてくださった方から「まるで人生の教科書ね」と言って頂いたことがあるんです。とても素敵な感想を頂き嬉しかったのと同時に、私にとって「世界ふしぎ発見！」はまさに教科書だったな、と思いました。歴史もこの世界も、さまざまなことをミステリーハンターとしての体験から学び教えて頂きました。ミステリーハンターだからこそ出会えた方、見られた景色、できた体験、そしていつも支えてくださったスタッフの方たちと共に過ごした時間、すべて生涯色褪せることない思い出であり私の財産です。