日立 世界ふしぎ発見!

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2023年4月15日 よる9時から放送

第1667回

古代マヤ はじまりと終わりの謎に挑む

ミステリーハンター

中山 卓也(なかやま たくや)

1988年12月13日生まれ、福井県出身。俳優として映画、ドラマ、舞台で活躍。趣味は登山、トレイルラン、野球観戦。2021年7月に世界遺産検定最高位「世界遺産検定マイスター」の資格を取得、空き時間を見つけては世界遺産巡りへ。
ミステリーハンターは今回で24回目。

紀元前1000年頃から2000年以上、メキシコを中心に中米メソアメリカで発展した「古代マヤ文明」。巨大な権力を持つ王が各地に君臨し、独自の文字や、高度に発達した天体の知識があったといいます。しかし突然、都市を捨てジャングルに消えたというマヤの人々…。今回はミステリーハンター中山卓也さんが、マヤ文明の謎に最前線で挑む研究者たちのもとへ!

近年、マヤ文明に関する発見が相次ぐメキシコには、
1000年もの間…、封印されていた地下洞窟が?

この地下洞窟は近くにある村のものですが、存在することがずっと秘密にされていたんです。2019年にマヤ研究者の方によって発見され、この方の協力で特別に取材することができました。まだ整備されていない状態で、テレビカメラが入るのは世界初!「マヤの人たちはこんなに狭くて暗いところを!?」と思いながら必死に這っていきましたが…、内部の様子が分かるほど胸を打たれました。マヤの人たちのことや、彼らの思いが伝わってくる場所だったんです。

目指したのは当時のままの形で残されている
極めて重要なマヤの世界観を示す儀式の場

歴史を塗り替える大発見!
マヤ文明最古にして最大の建造物

2018年に日本人研究者が発見した、マヤ文明の初期に作られた巨大遺跡です。この日本人研究者の方を訪ねたのですが、一緒に大自然の中を歩いていたら急に「ここです、ここが遺跡です」と言われてビックリしました。色々と説明を受けても正直、その建造物を把握できなくて…。番組ではその様子にまず驚かれると思いますが、そこにあったとされる建造物は本当に巨大で、僕が聞いたことのないスケールだったんです。

建造物が発見されたのは
メキシコ南部を流れるウスマシンタ川流域

そんな巨大遺跡は一体どう見つけられたのか?発見のために使われた最新の測量技術についてもお聞きしました。ただその技術を使うにはとてもお金がかかるため、ある程度、遺跡の存在に目途がたたないといけなかったそうです。マヤ研究を40年続けてこられた日本人研究者の方が「ここだ!」という場所から、最新技術によって姿が浮かび上がってきた巨大遺跡…!本当に奇跡のような発見だと感じました。

人々が集まって楽しむ場所!?
巨大遺跡は一体何のために作られたのか?

さらに驚きの出来事に遭遇?

巨大遺跡の取材を終えた夜のことです。ホテルのベッドで休んでいると、コーディネーターの方から「出ました!」と電話が。初めは「誰かコロナに?」と思ったんです。でも何か外が騒がしくなってきて…。その後体験したのは、「発掘調査を追うとはこういうことなのか!」とゾクゾクする出来事でした。番組でもぜひ楽しみにして頂きたいところです!

若き日本人研究者が探る美しい縞模様が
マヤ衰退の謎を解くカギに?

巨大な湖の底からそのカギが取り出される様子を取材しました。考古学的には、マヤ衰退の謎を探るための貴重な物ですが、実物は美しくてロマンティックなんです。何度もそれを見ている研究者の方々が、発掘したての縞模様に目を輝かせているのも素敵な光景でした。ただ縞模様には美しさと同時に、ゾクッと怖さを伝える部分もあって…。湖の底から見つかる物が、歴史書ではないけれど、僕たちに過去を伝え教えてくれることに心を動かされました。

なぜマヤの人々は都市を捨て森へ消えたのか?
その答えを秘めた場所として注目される湖

見どころは?

僕はマヤという謎の文明が少し手の届くところまできたと感じました。それだけの新発見がありますし、発掘現場からはマヤの人たちの生活や思いなど、教科書ではつかみきれないところが浮かび上がってくると思います。もちろんマヤ文明のミステリアスな部分も面白いですし、生贄については衝撃的ですが、その理由は何なのかと、想像していく足がかりになるのかなと思っています。

マヤ文明を代表するチチェン・イツァ遺跡と
神に捧げられる生贄の心臓が置かれたという
人型の台座チャックモール

こぼれ話

マヤの人々の主食トウモロコシについて
取材のこぼれ話をご紹介!

日本でも人気のあの料理は
古代マヤの人たちが発明?

「トウモロコシから生まれてきた」と言われるほど、はるか昔からこの作物を大切にしてきたマヤの人々。マヤ研究の第一人者・猪俣健教授による大発見「アグアダ・フェニックス」の遺跡からも、トウモロコシの形に削られたヒスイが見つかっています。となるとその食べ方が気になりますよね。番組ではご紹介できませんでしたが、ユカタン半島に残るトウモロコシの伝統的な食べ方を教わろうと、ミステリーハンターの中山さんがあるご家庭を訪ねました。

そこで一緒に作らせて頂いたのは「トルティーヤ」。まずは石灰を入れた水でトウモロコシを茹でるのですが、ここにはある秘密が!石灰を加えてアルカリ性になった水で茹でると、トウモロコシに含まれるカルシウム、リン、鉄分などの栄養がより多く吸収されることに。これはニシュタマリゼーションと呼ばれるトウモロコシの処理法で、古代マヤ時代から続く知恵とされます。マヤの人口増加の源となったのだそう。

茹でたトウモロコシは一晩寝かせた後、メタテという石の棒と皿ですり潰して粉にし、マサと呼ばれる生地にします。それを手で叩いて、丸く薄く焼き上げればトルティーヤが完成。そこに豆類やアボカド、ひき肉などの具をのせれば、日本でも食べられているメキシコ料理のタコスに。タコスはマヤの人々が発明したといわれています。

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