日立 世界ふしぎ発見!

毎週土曜日 よる9時〜

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2022年11月19日 よる9時から放送

第1654回

ストーンヘンジ×JOMON(縄文)
井浦新が紐解く古代人たちのワンダフルライフ

ミステリーハンター

井浦 新(いうら あらた)

1974年9月15日生まれ、東京都出身。俳優として数々の映画、ドラマ、CM等で活躍中。歴史が好きな父親の影響で幼い頃から縄文文化にふれ、大の縄文好きに。ミステリーハンターは今回が2回目。

今回「世界ふしぎ発見!」は、縄文文化をこよなく愛する井浦新さんが、イギリスと日本で古代人たちの魅力に溢れた暮らしを探ります。世界を代表する古代遺跡を訪れ、井浦さんはどんな発見をしたのでしょうか?

‘縄文俳優’井浦新
憧れの巨石文明・ストーンヘンジへ!

僕は縄文が好きですが、同じように巨石文明にも関心を持ってきました。世界各国にある巨石建造物やストーンサークルを見ると、太陽の動きや周囲の景色まで計算に入れた舞台装置のように思えて、魅かれますね。なかでもイギリスのストーンヘンジは、世界中の誰が見てもその美しさに魅了される世界屈指の巨石建造物だと思います。僕もいつか行ってみたいと憧れていました。

ですから映像でも写真でも何度も見ていて見慣れていたのですが、実際に初めて目の前で見た時、石の大きさに驚き圧倒されてしまいました(笑)。自分の身の丈の何倍もある高さ、想像以上の幅と奥行き、この巨大な石を切り、ここまで運び、完璧に配置し、さらに石柱の上にも巨大な石をのせている…古代の人たちへの畏敬が改まりました。またヘリコプターで上空から遺跡全体を俯瞰できたことも貴重な体験でした。ストーンヘンジ周辺にあるさまざまな遺跡との距離感がわかり、当時の人たちが暮らしているイメージが湧いてきたんです。今世界中から訪れる観光客のように、当時の人たちが家族、友人、恋人とストーンヘンジの美しさを楽しんでいる姿を想像しながら遺跡を眺めていました。楽しかったです!

世界遺産の縄文遺跡が6つ!
縄文文化の中心地のひとつ北海道へ

およそ5000年前から1500年くらいかけて造られたと言われているストーンヘンジ。その時期、日本は縄文時代でした。ストーンヘンジでの興奮冷めやらぬ状態で、すぐに北海道へ行き縄文の遺跡を巡ることができたことも幸運でした。またとない機会を頂いたと思っています。イギリスで見聞きしたことと併せて縄文文化を探っていく。いつもとはちょっと違う視点で縄文文化を見ることができたと思います。地理的にはもの凄く距離を隔てているのにもかかわらず、同じ時代に生きた人たちの暮らしに共通するものを見出せたのは、とても面白かったです。

また取材では、古代の人たちの道具作りや料理も体験しました。料理に関しては、古代文化を愛する者としてアピールしたいのは、古代の人たちも美味しいものが大好きだということ。と言うのも僕の印象では、縄文の狩猟採集生活にもっとそれ以前の原始的なイメージを持つ方がちょっと多いかもと感じておりまして(笑)。稲作はしていなくても、縄文時代くらいになると、すでにありとあらゆる木の実やキノコ、植物の味も特性も調べ尽くし知っていて、それを巧みに利用していました。今回チャレンジした体験では、現代にも通ずる食料加工技術や調理法がすでにあり、美味しいものを食べていたことをお伝えできると思います!

井浦さんがイギリスで作ったのは
私たちも大好きな加工食品!

北海道の遠軽町で、縄文時代に欠かせない道具、黒曜石の槍先を作ったことも最高の体験であり、最高の思い出になりました。遠軽町白滝地区産の黒曜石というのは、僕にとって憧れの高級ブランド(笑)。これまで博物館で白滝産の黒曜石の矢じりやナイフなどを何度も見てきました。ですから実際に産地へ行き、そこで槍先を作らせて頂いたのはまさに至福の時間でした。

「秋の味覚を使って見事な
切れ味もご披露いたします!」(井浦さん)

そして番組をご覧のみなさんには、古代の人たちの魅力的な暮らしと素晴らしい技術と同時に、その豊かな精神性も感じて頂けると嬉しいです。ストーンヘンジを見た時、そのスケールに驚き、そして僕が最も心動かされたのは、途方もない年月をかけてこの巨石建造物を完成させた古代の人たちの情熱でした。今回の取材を通して、自分は古代の人たちが作ったものの美しさに魅かれると共にそれを作った人たちの想いや情熱に魅かれているのだと改めて感じています。

こぼれ話

井浦新さんが縄文愛を深めるきっかけを教えて下さったこぼれ話、お楽しみください!

縄文愛が‘爆発’したのは
あの芸術家の影響!?

僕が古代文化に触れるきっかけをつくってくれたのは、考古学が好きな父でした。家には縄文土器や土偶のレプリカがありましたし、家族旅行で遺跡にもよく行きました。正直、子どもの頃は家族旅行の場所を告げられると「えっ!また!?そこ行ったよね?」みたいな感じはありましたが(笑)、子どもながらに楽しんでいたと思います。古代の道具を作ったり、道具で火を起こしたりなどの体験コーナーでは夢中になっていました。ですから縄文や古代文化は日常で、好きなのだけれど、特別だと意識することはなかったように思います。

転機は、二十歳頃に何気なく読んだ岡本太郎さんの著書でした。太郎さんの言葉は、それまで自分が言葉にできなかった縄文への想いを見事に表現していると感じたのです。何となく魅かれていた縄文の世界が僕にとって特別だということを気づかせてくれました。そして何より大きかったのは、太郎さんご自身がそうしていたように、縄文の土器や土偶などを素晴らしい歴史の遺物としてだけではなく、美しい芸術として捉える発想。縄文土器を鑑賞するのは、歴史のお勉強みたいな固いイメージをぶっ壊して頂きました(笑)。以来、遺跡や博物館を訪れるのも、どんどん楽しくなり今に至っております!

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