日立 世界ふしぎ発見!

毎週土曜日 よる9時〜

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2022年1月8日 よる9時から

第1620回

江戸の旅 東海道五十三次
令和の弥次喜多珍道中!

ミステリーハンター

中山 卓也(なかやま たくや)

1988年12月13日生まれ、福井県出身。俳優として映画、ドラマ、舞台で活躍。趣味は登山、トレイルラン、野球観戦。2021年7月に世界遺産検定最高位「世界遺産検定マイスター」の資格を取得、空き時間を見つけては世界遺産巡りへ。
ミステリーハンターは今回で16回目。

ミステリーハンター

山本・ リシャール登眞(やまもと・ りしゃーる とうま)

世界遺産検定の最上級「マイスター」を史上最年少の11歳で取得。現在16歳の高校生。京都府在住。ミステリーハンターは今回が4回目。

2022年最初の「世界ふしぎ発見!」の舞台は全長約495キロの旧東海道。ミステリーハンターが東海道を歩き、江戸の名残りと現代に続く東海道中の魅力を探ります!東京・日本橋から旅をスタートさせた中山卓也さん、京都三条大橋から東へ向かった山本・リシャール登眞くんにお話を伺いました。

日本橋からスタートする中山さんは
天下の剣・箱根を越え
富士山絶景スポットへ

僕にとって東海道と言えば、まず思い浮かぶのは地元福井に帰る時にも利用する東海道新幹線。一人で新幹線に乗った時などは、ほぼ誰とも話すことなく目的地までという移動…。ですから、今回歩いて目的地を目指すという体験をして、箱根の山を越えるなど江戸時代の人の大変さも実感しましたが、道中を楽しむ旅の醍醐味も味わえました。出発点の日本橋では、旅装束姿の僕は完全に場違いで(笑)、朝のラッシュ時だったこともあってみなさん素通り。この先ずっとこんな感じかな…?と一瞬不安がよぎったのですが、品川宿へ来るともうずいぶん馴染んできて、八百屋さんのご主人にバナナを頂いたりして、道中の触れ合いの温かさを感じました。箱根や静岡はみなさん撮影やロケに慣れていらっしゃるんでしょうね、「弥次喜多?」「東海道?頑張って!」などと声をかけて頂きましたし、登眞くんと合流してからは、「写真撮っていいですか?」とよく言われました。楽しかったです。僕は登山をする時、挨拶や話をしたりするのが好きなのですが、それと同じく旅の道中で人と触れ合うことも旅の醍醐味だと気づかされました。

江戸時代から難所箱根の山を
越える旅人の疲れを癒してきた甘酒茶屋

「車で越えるのも大変な箱根の山ですから
昔の人も相当大変だったと思います」(中山さん)

東京、神奈川と首都圏の宿場は、一見普通の町のようなのですが、所々に歌川広重の浮世絵に描かれているものが残っていますし、それを見つける楽しさと喜びがありました。また宿場町の方たちにお話を伺うと、旅人をもてなしてきた稼業を大切に守り、東海道の宿場町だということに誇りを持っていらっしゃることが印象的でした。

静岡県で合流した中山さんと登眞くん

弥次喜多と同様お伊勢参りへ

そして、改めて富士山は素晴らしいと感じた旅でした。天気にも恵まれ、歩きながらずっと美しい富士山を眺めることができて幸せでした。広重も描きたくなるよな、でも誰もが一度は富士山を描いたことがあるよな、なんて思いを巡らせていたのですが、自分も中学生の時に美術で描いた自画像の背景に富士山を描いたことを思い出しました。福井県民だったのですけど(笑)。日本人には富士山を愛するDNAがある気がしますね。新春にふさわしい富士の絶景の数々、是非お楽しみください!

京都三条大橋からスタートした登眞くん
峠を越え、海を渡り
中山さんとの合流地静岡へ

僕が歩いたのは、東海道のなかでも関西圏に近い宿場町で、江戸時代の名残りがたくさんあることが特徴でした。なかでも三重県の関宿は、江戸時代の街道や建物がそのまま残っていて、当時にタイムスリップしたみたいでワクワクしました。旅人の馬を繋ぐ所なども保存されていて、昔の街並みを楽しめるだけじゃなく、昔の旅の様子も知ることができてとても面白かったです。

宿場町 草津にある
参勤交代の際に大名が宿泊する本陣

東海道の中で最も江戸の街並みが残る
三重県の関宿

今回の取材は初めて知ることがたくさんあり、また発見の多い旅でした。そのひとつが着物です。京都にいると着物姿の人を見かけることは多いですし、僕が旅装束で撮影をしていても浮いた感じはしなかったですね。でも僕自身は、着物を着るのは七五三以来で(笑)。今は着物というと華やかな晴れ着のイメージの方が強いですが、機能性に優れた衣装だと実感しました。生地は薄くても保温性がありますし、通気性もある。しかも僕が着させて頂いた旅装束もそうですが、普段着の着物は身長やスタイルに関係なくどんな人にも似合うのです!江戸時代から絞りの名産地として知られている愛知県の有松では、ちょうどみんなで着物を着ようというフェスティバルがあって、着物を着た方がたくさんいらっしゃったのですが、みなさんとても良くお似合いで見ているだけで楽しくなりました。単に美しいだけじゃない素晴らしい伝統衣装だと思いました。

桑名宿から名古屋まで舟で渡しをする
名物船頭‘桑名のパー子さん’こと平井さん

そして僕の最大の発見は、道中を楽しむ旅の魅力です。新しい視点をもらいました。今は目的地まではできるだけ短時間で移動して目的地でゆっくりと旅を楽しむというのが主流です。江戸時代に大流行した東海道を歩きお伊勢参りをする旅は、目的地に滞在するより往復する時間の方が圧倒的に長い。でもその旅は最高に楽しかっただろうと今は思えます。初めて見るものに驚いたり、美味しいものを食べたり、宿場町の人たちとの交流を楽しんだり。移動に時間をかけるからこそ、たくさんの出会いと発見がある旅の素晴らしさを教えて頂きました!

世界遺産三保の松原で世界遺産マイスターの
二人が語り合うのはもちろん世界遺産!

こぼれ話

山本・リシャール登眞くんのこぼれ話をお楽しみください。

美味しい発見の連続で
身体にも変化が!?

撮影ではご当地の名物を頂いてレポートすることがあるので、ロケ中は普段よりよく食べるのですが、今回も美味しいものとの出会いがたくさんありました。実は、取材後に体重が3キロも増えていて、ちょっとびっくりでしたけど(笑)。しかも道中、江戸の旅人のように、宿場の名産品の物語を聞きながら味わえたのはまさに口福!美味しいを超えた喜びを味わえました。生産者の方たちが語る名物のストーリーがまた面白いのです。桑名で、伊勢湾の潮の満ち引きに育まれた蛤を、何度もやけどしそうになりながら自分で焼いたのも貴重な体験でした。「夜食にどうぞ」と頂いた時雨蛤のおにぎりも最高!関ではお菓子が忍びに役立ったという秘話に、銘菓をほおばりながら「なるほど!」という感じでした。そして三保半島の名産、折戸ナスの美味しさは別格で、家康公も大好物だったことに納得。お土産にも頂いたのですが、あっという間になくなってしまいました(笑)。静岡に買いに行きたいねと家族と話したくらいです。各地の食文化に出会うことで、歴史や自然について色々な発見ができますし、世界遺産好きとしては、改めて、人と土地の結びつきに感激した旅となりました。

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