日立 世界ふしぎ発見!

毎週土曜日 よる9時〜

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2021年11月20日 よる9時から

第1615回

縄文ワンダフルライフ

ミステリーハンター

井浦 新(いうら あらた)

1974年9月15日生まれ、東京都出身。俳優として数々の映画、ドラマ、CM等で活躍中。歴史が好きな父親の影響で幼い頃から縄文文化にふれ、大の縄文好きに。
ミステリーハンターは今回が初めて。

ミステリーハンター

中山 卓也(なかやま たくや)

1988年12月13日生まれ、福井県出身。俳優として映画、ドラマ、舞台で活躍。趣味は登山、トレイルラン、野球観戦。2021年7月に世界遺産検定最高位「世界遺産検定マイスター」の資格を取得、空き時間を見つけては世界遺産巡りへ。
ミステリーハンターは今回で15回目。

今年7月、世界遺産に登録された「北海道・北東北の縄文遺跡群」。縄文をめぐる数々の謎を明かすべく、今回初めてミステリーハンターを務めるのは、大の縄文好きで知られる俳優・井浦新さんです。また世界遺産を熱く分かりやすく紹介してくれるミステリーハンター・中山卓也さんは、今研究者が注目する縄文スポットなどを訪ねます。一体、どんな発見が?

井浦さんは国内最大級の縄文集落跡
青森の「三内丸山遺跡」へ!
この取材で一番驚かれた発見は?

三内丸山遺跡を取材した中で一番心に残っているのは、大型掘立柱建物、通称「六本柱」です。これまで三内丸山遺跡へ行く度に六本柱を見上げて、「これは何だったのだろうな…」と思いを馳せていたものに、今回はミステリーハンターとして上らせて頂く機会に恵まれました。本当に二度とないであろう特別な経験です。もちろん六本柱に上がれたから良かったというのではなく、そこで感じられたものが大きかったと思います。

約15mの6本の柱がそびえ立つ“六本柱”
三内丸山遺跡は広大な範囲に
縄文人が定住していたとされる

最上階からは地上では見えない遠方まで見渡せて、それは遠くにあった集落からも六本柱が見えていたということ。となると六本柱は明らかにシンボルとして、離れた集落からこの場所を目指す時の目印になると思いました。また六本柱が祭祀に関わる場所であれば、最上階でシャーマン的な存在が祈りを捧げる姿を、遠くから見られたかもしれません。それは理にかなっているとも感じました。実際に六本柱に上がったことで、その本当に大きな意味や、用途についてイメージが広がっていきました。

巨大集落三内丸山では重要文化財になる
可能性が高い物も含め発掘品の数も桁違い!

今回の縄文取材を通して
特に印象深かったことは?

縄文の旅をして、色々な遺跡や博物館などで遺物を見て感じることですが、どれも土を材料にして装飾が施されていて、火焔型土器も、よく見ると全てに違いがあって、有名な物以外にもとんでもない数の火焔型土器があります。それと同じように、縄文の旅では、どこに行ってもその地ならではの感動がありました。

ただ今回は初めての体験として、火焔型土器で実際に煮炊きをして作った料理を食べた時には、ちょっとテンションがおかしくなっていました(笑)。しかも竪穴式住居の中で、です。当時食べたであろうキノコと、信濃川に上ってくるシャケを使った汁物を頂きました。器も縄文土器のレプリカで、お玉も実際の出土品を模したものです。あの経験は、本当に感動しました!

番組の注目ポイントは?
また井浦さん流、縄文の楽しみ方とは?

今回の番組では、縄文とは果てしなく深いのだな、と感じて下さると思います。ただあまりにも広すぎて深すぎて、拾えなかったこともたくさんありました。だから番組を見た方々が面白いと感じるものは絶対にひとつではなく、縄文の色んなところをキャッチされると思うんです。僕自身でいうと、最初は土器や土偶の造形の面白さ、力強さ、美しさに感動したところから縄文の旅というのが始まっています。

番組を通して、また本や映像から「縄文って面白そうだな」と感じられたら、実際にその遺跡や土器、土偶などを見る旅をされることをおすすめします。そこで気になったり心に響いたりしたことを、縄文ポケットのようなものに入れながら楽しまれていくと…、ふいにそのひとつひとつが「あれ…、あれ?」と繋がっていく瞬間が訪れて、その時の感動というのがあると思います。まずは本物を見にぜひ、全国各地の遺跡や博物館などへ旅をされてみてはいかがでしょうか?それが縄文をもっと楽しむひとつのやり方だと思います。

あの有名な世界遺産と不思議な共通点!?
中山さんは通称、縄文のストーンサークルへ

北海道・北東北の縄文遺跡群のひとつ、「大湯環状列石」です。昔から行きたかった遺跡ですが、この場所でお会いした考古学者の内山先生から、大湯環状列石についてお話を聞けば聞くほど改めて「ここってすごい場所だった!」というのが明らかに、色鮮やかになっていくんですよ。お寺の由緒などもそうですが、その歴史を知ると想像力も広がりますよね。大湯環状列石はそれを強く感じられる遺跡でした。

縄文時代なぜここにストーンサークルが
作られ、どう活用されていたのか…
再現シーンにも注目!

さらに中山さんが向かったのは研究者が
今注目する少し意外な場所?

琉球列島にある徳之島です。徳之島を含む奄美の島々は、生物の多様性などが評価されて今年7月に世界自然遺産に登録されています。その生き物がたくさん住んでいる森の一角に、縄文の痕跡が眠っていたんです。ただ縄文というワードで考えると、沖縄はその印象が薄い地域でしたが、実は全くそうではなく、豊かな沖縄ならではの縄文文化という面白さが見えてくるんです。

そこは日本最大の水中鍾乳洞の中!?
発掘調査からは驚きの事実が!

今回、井浦さんが取材された遺跡や、土器・土偶の不思議さとそこから見えてくる発見。またストーンサークルもあれば、北海道・北東北の縄文遺跡群だけではなく、沖縄にも縄文遺跡があって、ひとことで“縄文”といってもグラデーションのように色んな縄文の姿、文化や暮らしがあったんだなというのを今回は見て、感じて欲しいと思います。僕は知れば知るほど引きつけられるのが縄文だなと思いました!

こぼれ話

番組で訪れたスポットについて

□三内丸山遺跡
紀元前3900年頃から1700年間にわたり縄文人が定住していたとされる国内最大級の縄文集落跡。大型掘立柱建物跡をはじめ、竪穴建物跡、盛土、大人や子供の墓などのほか、多量の土器や石器、貴重な木製品、骨角製品などが出土。保存や整備がすすめられ「縄文時遊館」での展示をはじめ、縄文時代の「ムラ」を体験できる場所となっている。
<三内丸山遺跡・縄文時遊館>
見学時間 9:00~17:00(入場は閉館の30分前まで)
※GW中と6/1~9/30は18:00まで開館
休館日 毎月第4月曜日(祝日の場合は翌日)、12月30日~1月1日
観覧料 一般410円、高校生・大学生等200円、中学生以下は無料
※特別展の観覧料は別途
住所 青森県青森市三内字丸山305

□大湯環状列石
通称、縄文のストーンサークルと呼ばれ、2つの環状列石(野中堂環状列石、万座環状列石)を主体とする、約4000年前の大規模な遺跡。
「大湯ストーンサークル館」では発見された土器などの遺物が見られるほか、発掘調査の結果を紹介。
※遺跡(屋外)の見学は、4月中旬から11月中旬(降雪等の状況により変更となる場合もあり)
<大湯ストーンサークル館>
館開時間 降雪期 (11月1日〜3月31日)9時〜16時、休館は月曜日(祝日・休日の場合は翌日以降の平日)、12月29日〜1月3日。通常期( 4月1日〜10月31日)9時〜18時、 休館日なし。
入館料 無料(展示ホールなど有料施設もあり)
住所 秋田県鹿角市十和田大湯字万座45

□新潟県立歴史博物館
新潟県の歴史民俗博物館であると同時に、全国的・世界的視点から縄文文化を広く研究・紹介。常設展示「縄文人の世界」では、縄文人が四季の移り変わりに対応して、様々な技術を開発しながら暮らしていた様子を、実物大の復元で紹介している。
開館時間 9:30〜17:00 (入館は30分前)
休館日 月曜日(休日の場合は、翌日以降の平日)、12月28日〜1月3日※臨時休館・閉館もあり
料金 一般520円、高校・大学生200円、中学生以下は無料
住所 新潟県長岡市関原町1-2247-2

□山梨県立考古博物館
番組では、側面に顔のないものや、飛び出していない状態の顔が装飾された「深鉢型土器 人面装飾」(通称・出産文土器。赤ちゃんが生まれてくる様子を表現)を紹介。同館の縄文土器などの展示総数は約300点(重要文化財26点、県指定文化財31点)。
開館時間 9:00〜17:00(入館受付は30分前)、月曜休館(祝日の場合はその翌平日)、12月29日〜1月1日、1月の第2火曜日(この日が1月8日の場合は第3火曜日)〜翌週月曜日。※臨時休館あり
料金 常設展/一般・大学生220円、特別展/一般・大学生、山梨県外在住の65歳以上1100円以内
住所 山梨県甲府市下曽根町923

□北杜市考古資料館
番組では、縁と側面に飛び出した顔が装飾された、大型土器「顔面把手付深鉢」(通称・出産文土器)を紹介。
開館時間 9:00〜17:00(入館は30分前)
入館料 一般(高校生以上)210円、小中学生100円
休館日 火曜日・水曜日(休日の場合はその直後の休日以外)、休日の翌日、12月28日〜翌年1月4日
住所 山梨県北杜市大泉町谷戸2414

□天城町立「ユイの館」
鹿児島県・徳之島の豊かな自然の中にある泉“ウンブキ”で、2018年に行われた調査によって、内部に日本最大級の水中鍾乳洞が確認され、そこから縄文時代の土器が発見された。見つかった土器は天城町立「ユイの館」に展示されている。
開館時間 9:00 〜 17:00 (入館は30分前)、月曜日定休
料金 200円
住所 鹿児島県大島郡天城町天城439-1

□十日町縄文ツアーズ
国宝・火焔型土器が出土した縄文時代の遺跡「笹山遺跡」にて、火焔型土器のレプリカを使って当時の食材などを煮炊きし食事が楽しめる。またガイドの案内付き笹山遺跡ツアー・十日町市博物館見学・狩猟採集体験ができるプランも。
運営 十日町市観光協会
住所 新潟県十日町市旭町251-17

※情報は2021年11月現在、
新型コロナウイルスによる営業状況等、最新情報は事前にご確認下さい

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