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2021年5月8日 よる9時から放送

第1594回

本能寺の変
解き明かされる新たな真実

ミステリーハンター

副島 淳(そえじま じゅん)

東京都出身。俳優として数々のドラマや映画に出演。趣味は、バスケットボール、映画・舞台鑑賞、スポーツ観戦、温泉。大好物はラーメン。ミステリーハンターは今回で8回目(スペシャルの回は含まず)。

日本史上の大事件であり、多くの謎を残した本能寺の変。これまで数多くの小説やドラマなどでも描かれてきましたが、近年文献の発見により新たな真実が明らかになってきたというのです!なぜ明智光秀は織田信長を討ったのか?本能寺の変、最大のミステリーを追った副島淳さんにお話を伺いました。

まだまだ謎を解く鍵は眠っている!?
信長の死についての記録がイタリアに!
そして今年1月には本能寺の変を知る
家臣の話を記録したものが発見!

今回の取材では、今まで自分が抱いていた本能寺の変のイメージがどんどん崩されていきました。とても新鮮で楽しい体験でした。特に、明智光秀のイメージは180度変わりましたね。これまでの僕の光秀像は、教科書で習った通り、本能寺の変の謀反者、なぜ彼が信長を討とうとまで思ったのかよくわからないけど、度重なる信長の無理難題や酷い仕打ちに爆発したのかなと。ですが光秀に寄り添ってこの事件を見ていくと、単純な謀反ではないことがよくわかりました。浅見雅一先生には、戦国時代に日本で布教活動をしていたフロイスが記した報告書について教えて頂いたのですが、先生のお話を伺っていると、光秀が相当に苦悩していたのではないかと感じました。そして光秀について知れば知るほど自分の感情によって主君を裏切るような人とは思えなくなりました。

イタリアのイエズス会本部にあった
フロイスの書簡を訳した浅見雅一先生

光秀ゆかりの地では今なお光秀は素晴らしい殿様として語り継がれています。とても聡明で、よく気配りもできる人徳者。僕の中では、誰より真っ直ぐで完璧な人という人物像が出来上がっていきました。ただ、こういう人はあまりトップに向いてないのかもしれません…。特に時は群雄割拠の戦国時代ですから、ある意味ダーティな面、腹黒さも必要。その点で、豊臣秀吉はバッチリですね(笑)。秀吉も今回の取材でこれまでのイメージを覆されることが多かったです。凄さを改めて知ると同時に、並々ならぬ彼の野心と行動力、策略の凄まじさに驚かされました。

金沢市立玉川図書館
信長、光秀に仕えた者の証言が発見!

備中高松から姫路城まで!
戦国の奇跡と言われた
中国大返しの100キロ走破に挑戦!

気性の激しい信長のもとで光秀は難しい交渉や説得を数々こなしてきましたが、聡明な光秀をもっても唯一読み切れなかったのが秀吉だったんじゃないかと思います。光秀は信長を討つということに関して、さまざまな想定をした上で勝機はあると確信して行動したと思いますが、秀吉の行動だけは想定外。信長の死を知るや否や、全軍率いてあり得ないスピードで京都に戻った秀吉の中国大返しです。当時信長が天下統一のため最も重要と位置付けていた戦をすぐさまおっぽらかしたのも想定外、秀吉自らが天下人となるための千載一遇のチャンスと考えたことも想定外。今回僕は、なぜそんなあり得ないことができたのかを探るために、大返し230キロの道のりのうち100キロを2日で歩くという挑戦をしました。

中国大返し100キロ走破の助っ人
ウィリアム・リードさんと高橋伸二さん

挑戦にあたって戦国時代の武士に詳しいリード先生に、長距離を歩くための秘策を伝授して頂きました。そのおかげで歩き切ることができたと思います。普通に歩いていたら途中でリタイアしていたでしょうね。2日目の最後の5時間は足の痛みとの戦いでしたが、上半身は肩こりや背中の張りなど全くなく少し救われました。そして意外にも舗装された道の方が足に負担が大きく、高低差はあっても峠の道の方が歩きやすかったです。逆に長距離歩く必要もなく、道も整備され、洋服を着るようになった日本人が自然と今の歩き方になったということもよくわかりました。

朝から晩までひたすら歩く2日間
雨にも負けず!

「100キロ歩いてます!車には乗って
ません。乗りたかったけど(笑)」(副島さん)

今回の取材を通して最も印象的だったのは、誰の側に立つか、どんな立場かで本能寺の変の見え方が違うということ。さまざまな先生方からとても面白く興味深いお話をたくさん聞かせて頂きましたが、見えてくるのは一つの確固たる真実ではありませんでした。僕はミステリーハンターなので、謎を掴まなきゃいけないのですが、今回は掴めた気がしません(笑)。ワクワクする新たな真実は知れましたが、僕的には謎も深まった気がします。

こぼれ話

副島淳さんが提案する本能寺の変の楽しみ方とは?

推し武将目線で
あなたの本能寺の変を!

本能寺の変は、日本の歴史上最もよく知られている事件であると同時に、400年以上経った今も最も色褪せることなく人を惹きつけるエピソードだと思います。僕も今回その魅力をたくさん発見できましたが、同時にすべてをクリアに解き明かすのは難しいとも思いました。本当にさまざまな人と、その思惑が絡んでいて、ミステリー小説10冊分くらいの謎があるんじゃないかというのが僕の実感です(笑)。ですがそれこそが本能寺の変、最大の魅力だと思います。謎は想像をかき立てられ、ワクワクしますよね。実際に僕もロケ中に、「秀吉出来過ぎだよ、信長襲撃に一枚絡んでない?」などと話して盛り上がりました(笑)。しかもこの事件に関係する人物は、まさに日本史オールスター。それぞれがとても魅力的ですし、ファンもたくさんいます。ですから本能寺の変は、自分の推し武将目線で解釈する、コレがおススメです!楽しいですよ!

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