日立 世界ふしぎ発見!

毎週土曜日 よる9時〜

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2020年1月11日 よる9時から放送

第1538回

初潜入!クリスタル洞窟
世界を変えたスペインの宝

ミステリーハンター

中山 卓也(なかやま たくや)

1988年12月13日生まれ、福井県出身。俳優として映画、ドラマ、舞台で活躍。趣味は登山、トレイルラン、野球観戦。世界遺産検定1級を持ち、空き時間を見つけては世界遺産巡りへ。
ミステリーハンターは今回で2回目。

2020年最初の「世界ふしぎ発見!」の舞台はスペイン。情熱の国で人類そして地球のダイナミックな歴史のふしぎを探ったミステリーハンターの中山卓也さんにお話を伺いました。

地球のダイナミックな歴史の痕跡!
アンダルシア地方のクリスタル

僕は世界遺産が好きなので、素晴らしい世界遺産がたくさんあるスペインは憧れの国のひとつでした。そのスペインに初めて訪れることができ、さまざまな世界遺産を見られたことも嬉しいですが、建造物であれ自然であれその歴史を掘り下げていくことでより一層美しさへの感動が増し、また魅力も感じられることを実感できたことがさらに嬉しかったですね。

アンダルシア地方の大人気世界遺産
憧れのアルハンブラ宮殿でご満悦

スペイン南部のアンダルシア地方では、ジオードと呼ばれる、全面クリスタルで囲まれた空洞を取材してきました。青空が美しいアンダルシア地方で、ほぼヘルメットを被っての取材でしたが(笑)、面白かったです。この地方では、クリスタルが多く出るのです。クリスタルといっても水晶ではなく、透明の結晶で、爪でひっかくと跡が付くくらい繊細なものでした。現代ではそれほど価値のある資源ではないかもしれませんが、その柔らかさを利用して古代ローマの人たちは、生活に革新を起こした加工品を生み出しました。美しさを楽しむ飾りにするだけでなく、実用品にしたというのが凄いですよね。およそ2000年前の人たちにむしろ先進的なもの感じました。

アンダルシアにクリスタルをもたらした
地球の大事件の痕跡が見られる王の小道

アルボレアス洞窟にあるクリスタルで作られた橋

日本のメディア初取材!
クリスタル洞窟

アルハンブラ宮殿から約200キロの町プルピにあるジオードは、本当に素晴らしかったです。元は鉱山だったのですが、内部に手つかずのクリスタルが残っている希少な場所のため封印され、今年公開されたというホットな場所です。一番美しい場所は、クリスタルが繊細なため近づけないのですが、交渉の末、僕とカメラマンさんだけ10分間の撮影を許可して頂いたのです。生涯の思い出となる、貴重な体験でした。これまで自分の頭になかった光景を目の前にした時、感動というより呆然としてしまいました。カメラマンさんも撮影しながら「泣きそう、泣きそう」と言っていました(笑)。あまりの美しさに言葉を失うというのはこのことなのでしょうね。

中山さんはここからさらにクリスタルの中へ
日本初取材の見事な映像をお楽しみに!

古代ローマ帝国の叡智によってできた景観
世界遺産ラス・メドゥラス

茶色い岸壁と木々の緑のコントラストが美しい世界遺産ラス・メドゥラスは、自然遺産のように見えますが、実は文化遺産。古代ローマの人たちが金を採掘したためにできた絶景なのです。その採掘法が実にダイナミック。採掘法の詳しくは番組でお楽しみ頂きたいと思いますが、実際にラス・メドゥラスでその痕跡を見ると果てしない作業だと感じました。再現VTRでは僕が古代ローマ人に扮して山を掘る場面を撮影したのですが、当時の状況を想像するとだんだん切なくなってきて…。すると今度はディレクターさんがその映像を見て「なんか泣けてくる」と(笑)。どのようにしてこの景観ができたのかを知って見ると、さまざまな感動が味わえる場所だと思います。

「古代ローマ人のダイナミックな採掘法は
ジオラマで実験もしました」(中山さん)

スペインを象徴する動物は
牛ではなく羊!?

マドリードの公道を埋め尽くす羊羊羊
そしてこの羊は日本にも影響を!?

闘牛のイメージがあるスペインと羊ってあまり結び付かないですよね。でも大航海時代をリードしていたスペインの繁栄を支えていたのは羊だと知り驚きました。世界中に広まっている上質なウールを生み出す羊はスペインで改良された種なのです。
そしてスペインでは年1回大規模な羊のお祭りが開催されています。羊飼いの人たちが羊と共に2週間もかけてマドリードまで向かう移牧祭りです。お祭りを見に来ている方たちにお話を聞くと、羊はみなさんにとって特別なようです。その気持ち、わかりますね。僕は福井県出身なのですが、コシヒカリが福井で生まれたことを誇りに思っています。産地としては圧倒的に新潟県が有名ですが…。スペインで生まれた上質なウール、僕も山登りなどでよく愛用していて、実は今回のロケにも靴下を持って行っていました。その良さは十分実感していますが、一層愛着が湧いてきました!

こぼれ話

中山卓也さんのスペイン撮影秘話をお楽しみください。

衝撃的な美しさ!
輝くクリスタルの中で

僕とカメラマンさん2人だけが入ることを許されたプルピの洞窟のクリスタルジオートでは、これまで味わったことのない感動を体験しました。その一方で、緊張の連続でもありました。番組でもご紹介しましたが、アンダルシア地方のクリスタルはとても繊細で、衝撃は厳禁。クリスタルの中はけっこう狭く、頭をぶつけたり、足の踏み場を間違えたりしてクリスタルを破損させては大変ということで、同行の研究者の方から常に「右上に気を付けて」「左足は右へ」など指示が出され、コーディネーターさんの通訳を聞いて動くという状態でした。僕は身長がある上に身体が硬いので、狭い中で指示通りに動くことにけっこう体力も使いました。それでもこんな体験は2度とできないと思ったので、もうすぐ制限時間の10分というところで、カメラマンさんと携帯で写真を撮りまくってしまいました(笑)。

クリスタルを傷つけないように
フード付きのジャケットや靴も脱いで中へ

パートナーダンサーのひと言で
ふらふらメンコ!?

本番前もしっかり練習
決まってます!

子どもの頃から身体を動かすことは好きでしたがダンスは…。10年くらい前に舞台のミュージカルに出演したことがあって、その時著名な振付師の方に「壊れたロボットみたいな踊り」とお叱りを受けたことがありまして(笑)。以来、ダンスには苦手意識があります。そんな僕にディレクターさんはフラメンコを踊ってもらいます、と(笑)。ですから渡航前に日本でレッスンを受けることになりました。とてもゆったりとした曲を選んで頂き、一生懸命練習しました。とはいっても僕にとっては簡単ではなく、練習中にどっちが右手でどっちが左足かわからなくなることもしばしばでした(笑)。

この美しいパートナーからのリクエストは…

そしてスペインでの撮影当日、現地の演奏家とダンサーに練習してきた曲を聞かせると、僕と踊る女性ダンサーに「こんな遅いテンポじゃ踊れない」と言われまして(笑)。マジか!?ですが、そこはもう彼女が納得するテンポで踊るしかなく、必死に踊りました。そして踊り終えた後、ディレクターさんはじめスタッフの顔を見ると、みなさん微妙な表情(笑)。せっかく頂いた機会ですが、苦手意識克服とはならなかったですね。残念です!

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