日立 世界ふしぎ発見!

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2019年7月6日 よる9時から放送

第1519回

極北大冒険
氷が生んだ野生の王国

ミステリーハンター

VANRI (ばんり)

1992年1月21日生まれ、大阪府出身。2013準ミス・ワールド日本代表。女優、タレントとして活躍。大の鳥好き。ミステリーハンターは今回で7回目。

今回は北緯80度の極北、氷に囲まれたノルウェー領・スヴァールバル諸島をミステリーハンター・VANRIさんが旅します!そこは意外にも野生動物の楽園?

スヴァールバル諸島でどんな取材を?

1週間、船で寝泊りしながら、北極圏の厳しい冬を乗り越え、餌を求めて活動を始めた野生動物を取材しました。ただ初日は海が荒れて、イスに座っている時も揺れで勝手に立ち上がってしまうくらい(笑)。また一日中、太陽が沈まない白夜で、目指すのがいつ出てくるか分からない野生動物なので、曜日や時間の感覚がなくなるんです。時計を見て「えーと今は深夜の…」と確認していました。そんな中、撮影後半にかけて立て続けに奇跡の出会いが待っていたんです!

北極点の近くで生きる色々な動物と遭遇?

初めは波と同化していて…、そのうち暗い青色の海に白が映えて、「あれは!?」と分かったのがシロイルカの大群です!幻の珍獣のような現れ方で感動しました。その中には色の違う赤ちゃんイルカも!また日本で人気だった多摩川のたまちゃんと同じアゴヒゲアザラシは、スヴァールバル諸島に世界で最も多く生息しているんです。でもあんな極北の地で、私たちが公園で日光浴するみたいにリラックスされていると、こちらが寒さを忘れてしまって(笑)。

奇跡の出会いも?

最初は遠目で白胡麻みたいだったのが、3歳のオスのシロクマです。海を隔てて、5mくらいの近距離まで近づけました!まだ子供で、恐怖感よりも可愛さや、やんちゃさが伝わってくるんです。「君たちは、なに?なに?」と好奇心旺盛で、物怖じしなくて、まだ色々と下手で(笑)、見飽きることがなかったですね。しかも撮影中、本来なら危険だから近寄らないはずの生き物の方へ…!劇的な映像を撮ることができました!

一方、成長したシロクマを見た時は、可愛いという感情は出てこなかったです。その姿が痩せ細っていないのは、広大な北極でちゃんと狩りをして、食べて、生きているということ。きっと追われる側の生き物も命を守ろうと必死で、そんな厳しさや逞しさを、見せつけられているような感覚がありました。

今回、数々の野生動物と遭遇しましたが、動物にとっては船が目の前にいるだけでストレス。出会った時はその都度、ガイドさんが動物の様子から近づける距離を判断してくれました。シロクマの子はストレスどころか私たちに興味津々で、良い関係性が作れていたから長く密着できたんです。でもアザラシはセンシティブで、近づくとキョロキョロする様子にこちらも「ごめんね」となってきて…。共存について考えるきっかけにもなりました。

横たわるのは体長3mにもなる北極圏の巨人

春を待って大集結する生き物も?

ウミドリです。トリ好きとしては全ての出会いが本当に嬉しくて、特に元祖ペンギンの仲間というトリにはワクワクしました。やはり直に見ると色んな発見があって、バードウォッチングに最高の場所なんです。「北極圏で?」と意外に思われそうですが、取材したスヴァールバル諸島唯一の町では、立派な望遠レンズを持った方をよく見かけました。繁殖シーズンはトリが集まると分かって来られているようです。

見どころは?

極地でこれほどたくさんの動物が見られるところ、またそこに映っている景色もです。取材前半は「どこが春!?」という猛吹雪でしたが、船から陸に上がった時はまさに春!白夜で太陽が出続けているから雪解けもダイナミックで、人が暮らす町の中も、川が流れるような勢いでした。そうやって毎日、景色が少し変わっていくんです。動物たちも初めは海の遠くにいたのが、だんだん陸の方へ近づいてきて…、「すごいな、季節の変化を感じてみんな生きているんだな!」と思いました。

毛も生え変わり中!

こぼれ話

スヴァールバル諸島でビックリ

今回チャーターした船では船長のエルビンさんと、ネイチャーガイドのスヴェインさんに本当にお世話になりました。でも旅を終える時に、彼らに一番驚かされる出来事が!というのも1週間の船上生活を終えた私たちを降ろした数時間後に、また次のお客さんを乗せて出航されたんです。彼らにとって稼ぎ時の春とはいえ、「やっと陸で寝られる!」と喜んだ私たちにはただもう驚きで!他の時期は豪華客船などでも仕事をされるそうで、彼らの日常とは海の上なのかなと…。

「ごちそうさま」を覚えてくれた船長・エルビンさん

ネイチャーガイドのスヴェインさん

スヴァールバル諸島では、フィヨルド巡りをしながら野生動物を見る大型客船が運航していました。また私のような鳥好きが、繁殖のために集まった海鳥を観察するなど、やはり極北の景色や生き物を見に来ることが多いのかと思ったら、意外な目的の方も!世界最北のゴーストタウンとしてご紹介した町ピラミデンでは、廃墟巡りが行われているんです。ゴーストタウンの中のホテルに宿泊して、写真を撮りに行くなど、極北には思いのほか色んな人が集まっていました!

ホテルから見えるかつて石炭の採掘で栄えた町

そんなスヴァールバル諸島はノルウェー領なので、一番多いのがノルウェー人で、次にスウェーデン人、その次がなんとタイ人なんです。そこには日本をはじめスヴァールバル条約に参加する45か国の国民は、ビザ無しで自由に経済活動が出来る背景があります。北極圏のスヴァールバル諸島で生まれ育った10歳の子は、タイにルーツがあるにもかかわらず、熱帯のビーチなど何も知らないと聞いて少し不思議な感じがしました。

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