2020年08月02日放送
#2569「今年の映画を振り返る」
ゲスト :アナウンサー 宮内鎮雄さん
解説 :「報道特集」 金平茂紀キャスター
キャスター:米澤かおり
【テーマ】
2020年もあっという間に半年が過ぎました。今回もアナウンサーで年間600本以上もの作品を鑑賞するという映画通・宮内鎮雄さんと、「報道特集」の金平茂紀キャスターとともに2020年上半期公開の映画を振り返ります。
▼宮内さんの上半期ベスト作品
(1)「パラサイト 半地下の家族」/(2)「娘は戦場で生まれた」/(3)「ちむぐりさ 菜の花の沖縄日記」
▼金平キャスターの上半期ベスト作品
(1)「レ・ミゼラブル」/(2)「パラサイト 半地下の家族」/(3)「さよならテレビ」
【放送後記】
政府の自粛要請を受けて2か月間営業が休止となった映画館。公開が先延ばしとなる作品も数多くありました。新型コロナウイルスによる影響は当然ながら映画界にも及んでいます。ゲストの宮内さん、金平さんも普段に比べて見る本数がかなり少なくなってしまったそうです。しかし、「だからこそ映画館で映画を見られる環境がどれだけ幸せで贅沢でありがたいことなのか実感した」という言葉が胸にストンと落ちました。今回紹介された中で私の一番のお気に入りは香港映画の「淪落の人」。体の不自由な男性とフィリピン人の家政婦の交流を描いたヒューマンドラマです。主従関係に言葉の壁・・・当初お互いを理解することは難しい環境にありましたが、信頼関係を築きながらその壁を少しずつ乗り越えていきます。恋愛の要素は一つも無いのに、「愛」とは何か「人を想う」とは何かが美しく描かれていて心を打ちました。他にも米・アカデミー賞で作品賞を含む四冠という快挙を成し遂げた「パラサイト 半地下の家族」など話題の作品も数多くありました。映画界を応援する手立ては、私たちが映画を楽しむことだと思います。映画館で安心して鑑賞できる日が一刻も早く訪れることを願うばかりです。
(米澤かおり)