CSR

活動報告
教育社会貢献

2024年1月22日

特別HR「多文化共生について考えよう!」 〜なるせゆうせい監督&秋沢淳子CSR推進部長〜

出入国管理庁によると在留外国人は過去最高となりました。(2023年6月時点)
この機会に「多文化共生のありよう」について高校生達と考えようと、TBSは12月21日に神奈川県教育委員会指定のインクルーシブ推進校・津久井浜高校に於いて特別HRを実施しました。
講師は、映画「縁の下のイミグレ」で技能実習生の現実を描き話題を呼んだ、なるせゆうせい監督と、国際貢献に詳しい秋沢淳子CSR推進部長が務めました。

前半コーナーは「なるせ監督に聞いてみよう!」と題し、なるせ監督に高校生達が質問をしました。
「作品を創る時は、色々な人と衝突し、様々な問題が出て来ると思うのですが、どのように解決するのですか?」
「無から有を産むことは大変ですが、どのようにアイディアが生まれるのですか?」
「何故、監督になったのですか?」
「高校時代はどんな生徒でしたか?」
など、様々な質問が飛び交いました。

後半コーナーは「多文化共生について考える」と題し、
なるせ監督が映画に描いた技能実習生の闇(“人材育成を通じた国際貢献”を建前とし、実際は人手不足を補う為外国人に安い賃金で働いてもらうという“技能実習制度”の現実)と
2023年11月に“技能実習制度”廃止の報告書がまとめられ、新たに“育成就労制度”と名称が変わったことをテーマに講師らと高校生達は対話を深めました。
「安い品物は、安い外国人の労働賃金によって成り立っていたという事実を知り衝撃を受けました。日本人としてこの問題にどのように向き合えばいいのか、もっと考えなければならないと思いました。」など、高校生達はしっかりと意見を述べました。

また津久井浜高校は横須賀市にあり、比較的、外国人と触れ合う機会が多いということから“外国人と平和に共生するためにはどうすれば良いか?”と、高校生達に意見を求めました。
「知識を持つ事だと思います。その理由は相手を否定するのは知識不足から来るものだと思うからです。わからないのに共存するのは難しいので、勉強し、話をするなどし理解を深める努力が必要です。」
「同じ言葉を話せるようになりことが必要だと思います。人間は動物と違い、複雑な言語を使うことで、ここまできた動物だと思うので、会話ができればなんとかなると思います。」
「私は共に生きていくためには、人を愛する心というものが大切だと思います。愛こそ、肌の色や文化の違いを乗り越え、心が一つになる鍵です。」
など、高校生達はそれぞれの思いを述べました。

特別HRを振り返り、なるせ監督は「日頃から映画を通して社会問題を提起し、若い人と交流できればと思っていました。今回は熱量の高い良い時間を過ごせました。高校生達の瑞々しい感性に触れたことは、とても新鮮でした。機会があれば、このような場で高校生達と対話したいと思います。」と話しました。
秋沢部長は「“多文化共生”をテーマにするにあたり、是非、なるせ監督とご一緒に登壇できればとお声がけしました。多忙なスケジュールを縫い、引き受けて下さり心から感謝しています。特別HRは様々な“社会課題”をテーマに高校生達と対話するコンテンツですが、どのテーマも簡単に答えが出るものではありません。それでも、逃げずに向き合うことが大事だと思っており、今後も皆様のお力を借りながら続けて参りたいと思います。」と述べました。

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