CSR

活動報告
教育社会貢献

2023年1月13日

特別HR 「ニュース報道で考える共生社会の実現」

左から、毎日新聞・岩下恭士氏、秋沢淳子CSR推進部長、村瀬健介記者(TBS報道局)

TBSはニュースを教材に高校生達と「多様性を受容する社会の実現」について考えようと2022年11月29日に、高校生むけにオンラインの特別ホームルームを開催しました。
講師は村瀬健介記者(報道番組「報道特集」キャスター)と日本で唯一人の全盲の記者・毎日新聞の岩下恭士氏です。進行は秋沢淳子CSR推進部長が務めました。

村瀬記者が教材に選んだ映像は自身のチームが取材した「苦悩 在留資格のない子どもたち」(2022年10月23日放送 調査報道SP)です。内容は、親に滞在ビザがなく在留資格のない外国人の子どもは現在日本に数百人位いて、学校も部活も日本の学校に馴染んでおり、日本で暮らしたいと思っているが、日本に残留する為には、親が祖国に送還されなくてはならないという厳しいルールに悩む姿を取材したものです。

岩下記者は、毎日新聞に掲載した自身の記事「視覚障害者と囲碁」(2022年10月21日・毎日新聞)を教材に選びました。内容は、今、劇場、スポーツ施設は障がい者を別扱いせずに参加できるスタイルへの移行が進んでいるが、囲碁将棋サロンもそのように開かれたものになって欲しいと、多様性を受容する社会の実現を求めるものとなっています。

二つのテーマを事前学習した高校生達は、「(在留資格のない子ども達の映像を観て)親子が離れ離れになる非情なルールは改正して欲しい」「(外国人が一緒に暮らす)インクルーシブな社会づくりについて、今後は真剣に考えたいと思った。」「ハードのバリアフリーも大事だが、差別や偏見を無くすことが大事」「インクルーシブな社会づくりは、教育から浸透させないとだめだと思う。大人になってからでは、遅いのでは」など、積極的に意見を発表してくれました。

特別HRの最後に、岩下記者は「私の若い頃よりも、共生社会実現への意欲があり、多様性を受容する社会の実現に期待出来そうだと思いました。好奇心、勇気、挑戦する心を忘れず、色々なことにトライして欲しいです。しっかり事前学習してくれて嬉しかった。」と話しました。

村瀬記者は「“在留資格のない子ども達の苦悩”をテーマにしたドキュメンタリーを教材に選びましたが、想像以上にしっかり向き合って考えてくれたので、日本の未来は明るいと思いました。様々な体験を積み、様々な国を訪れて欲しい。その過程で、差別を受け、辛い思いをしても、それは踏まれた人の痛みを知る機会となり、無駄にならないです。」と語りました。

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