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教育

2021年11月18日

『出前授業』現場だより《9.10月合併号》

7月、8月夏休み中は出前授業をお休みして、全国の高校生向けに職業体験をオンラインで開催しました。そのため『出前授業』現場だよりも7月のさいたま市立上大久保中学校以来となります。

9月の出前授業は以下の1校のみでした。

7日(火)大田区立南六郷中学校
講師:鳥越雅子アナウンサー

東京五輪パラリンピックは閉幕したものの、人の行き来が増えたことで、コロナ感染者数が増加しました。このため残念ながら出前授業は相変わらずのリモートです。

私たちがいつも頭を悩ませるのが編集長体験で扱うニュースです。難しい政治の話、火事や事故などの社会ネタ、商品の値上げや自然環境の話といった身近なニュースからコロナ関連まで、扱うニュースは多岐に亘ります。子どもたちが興味を持つ動物ネタも欠かせません。いつも選りすぐりの6本を探しています。今回担当の先生から少し難しいニュースをとの依頼もあったので、菅前首相の退陣表明のニュースなどを入れた他、パンダ、食用油値上げ、首都直下地震、迷惑ユーチューバー逮捕 といったニュースを用意しました。

この日は185人参加でZOOMの画面に5教室を映し出し、全部で30班の答えが出揃いました。ニュースバリューに従い菅首相退陣、食用油の値上げ、可愛らしいパンダと並べる班がある一方、いきなり有名ユーチューバー逮捕のニュースをトップにあげる班まで多種多様な考えの下様々なラインナップが並びました。ちなみに子どもたちに聴いてみると、“へずまりゅう”という迷惑ユーチューバーは中学生にとって身近な存在だったようです。

この編集長体験のポイントはとにかくみんなに頭を使って悩んでもらうことです。ニュースの内容と順番に正解はありません。私たちが強調したいのは「皆さんならどうしますか」ということです。この体験を通じてテレビを見る時に、どんなニュースがあるのかな?自分だったら何を選ぶか?など、情報を主体的に選ぶ面白さに気がついてもらえれば幸いです。
アナウンサー体験をしてみたかったという声も多数頂きました。コロナ感染が収まったら次はぜひリアル体験でチャレンジしてみてください。

(編集長体験で子ども達の意見に耳を傾ける鳥越アナウンサー)

10月もリモート実施で
以下の4校で実施しました。

1日(金)東久留米市立小山小学校
講師:TBS藤森祥平アナウンサー

7日(木)文京区駒本中学校
講師:TBS近藤夏子アナウンサー

15日(金)葛飾区四つ木小学校
講師:TBS高野貴裕アナウンサー

28日(木)佐倉市立井野小学校
講師:鳥越雅子アナウンサー


1日の東久留米市立小山小学校ですが、藤森アナウンサーがこの学校の卒業生でした。小学生当時、地域の野球クラブにも所属しキャプテンを務め大会でも優勝しました。そこで「あのチームはまだあるの?」と藤森アナウンサーが聴くと、子どもたちが一斉に「ある!ある!」と大騒ぎに。この学校でも何人かが所属しているようで、いまだにチームは大会で大活躍しているとの報告が子どもたちからあがりました。そんなこんなで授業も大盛り上がり。「藤森アナウンサーが学校のOBなんて知らなかった!」と子どもたちもどこか誇らしげでした。

(自身の小学生時代の写真を披露する藤森アナウンサー)

7日は文京区駒本小学校です。去年に続き2度目の参加です。リモート実施の場合、先生方とは一週間前の通線テストで映像や音声チェックなどを重ね、本番に臨みます。通線テストでは問題なかったものの、本番当日、開始寸前までうまく回線がつながりませんでした。しかしギリギリセーフ。予定通りに始めることが出来ました。日々の忙しさの中で先生方もやる事がいっぱい、思わず慌てる様子も目に浮かびました。ご協力ありがとうございました。

講師は入社3年目でフレッシュな近藤夏子アナウンサー。ニュースの基本、『ニュース用語クイズ』では正解、不正解にみんなも大喜び。全問正解の生徒にはインタビューしました。「簡単でしたか?」の問いに、「偶然です」と、なかなか照れてしまってうまく話せません。しかし、オンライン授業の面白さはテレビと違って見ているだけでなく、参加して自分から画面の向こうのアナウンサーと話すことが出来ることです。
近藤アナウンサーへも質問が殺到しました。盛んに手が上がり30人ほどになりました。『台風中継はどうやってやるんですか?」「中継は危なくないのですか?」と災害のニュースに関する質問も多く寄せられました。近藤アナも「危険でない場所を調べて、許可をもらって放送していますよ」と笑顔で答えていました。

(笑顔で画面越しの子ども達に手を振る近藤アナウンサー)

3校目は葛飾区立よつぎ小学校5年生の皆さんです。
60名を10班に分けてZOOMで行いました。今回も高野アナウンサーのリードで教室が大いに盛り上がりました。
カラフルでユニークなガラの短パン姿の男子登場にみんなが大いに沸いたり、チラッと顔が映った先生に高野アナの「イケメン先生登場」の一言にみんなが大笑いするなど和やかな雰囲気で進みました。『ニュースはどのくらいの時間で出来るんですか?」「アナウンサーが番組を交代するのはどんなタイミングか?」などさかんに質問もでました。
反省点としては電波の通りが悪かったせいか音声が途切れ途切れになってしまったことです。声がうまく聞こえずにスムーズな授業が妨げられました。リモート授業の課題です。事前の通線テストでの確認が大事です。

(身振り手振りを交えて子ども達と交流する高野アナウンサー)

10月28日 佐倉市立井野小学校
今日の講師は24時間ニュースの元ベテランキャスター、鳥越雅子アナウンサー。
リアル体験授業もオンライン授業も講師の経験がある鳥越さんは、ZOOMで繋がった135名の生徒にも負けない元気いっぱいの進行。TBS配信の拠点となった会議室の前を横切る人たちも思わず足を止めるほどでした。
その声に子ども達も負けずに、弾ける笑顔で応じてくれます。先生が画面を工夫してくださったおかげで教室全体を見渡すようなかたちでオンライン授業が出来ました。こうすると2択回答用のA/Bフリップの上げ下げの様子が良くわかります。
全問正解した生徒さんに「簡単に分かりましたか?」と話を聞くと、「勘で答えました!」とあっけらかんと答えたり、「難しかったけどなんとか正解できた」と真面目に取り組んでくれたりと、それぞれ思い思いに楽しんでくれたようです。
6本のニュースから3本を選ぶ『ニュース編集長体験』では、総勢24グループのニュース項目がズラリと並びました。10月のニュースも岸田首相の新体制発足、緊急事態宣言解除など難しいニュースがありましたが、みなさん「なんとなく選びました」と言うことがなく、しっかりと考えて発表してくれたことが印象に残りました。

(子ども達と笑顔で言葉を交わす鳥越アナウンサー)

しばらくはオンライン授業が続きましたが、いよいよ来月からは、リアル体験授業の再開が決まりました。皆さんの学校に伺える日々が帰ってきました。『出前授業』現場便りと合わせ、また宜しくお願いします!

『出前授業』担当一同

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