2020年12月18日
YOUTH部門を制したのは、
最新デジタル技術を独学でマスターした宮崎の高校生
〜DigiCon6ASIA JAPAN AWARD結果報告② YOUTH〜

続いては、近年デジコン事務局が力を入れているYouth。いわゆるU18(18歳以下の)部門です。
今年は、人気コミック『映像研には手をだすな!』の作者・大童澄瞳(おおわらすみと)さんが審査員長に就任。高校時代、映画研究会に所属し映像制作をしていたという大童さん。当時の自身の心情や経験に裏打ちされた熱いメッセージには、まさに「映像研」と同じスピリッツを感じることができました。会場の若きクリエイターの多くが勇気づけられたことでしょう。
さて、そんな審査委員長の意向が反映したのか、例年にも増して幅広いタイプの作品が受賞した印象がある今年のYouth。
最高賞Youth Goldに輝いたのは、
宮崎の高校生・崎村宙央(そらお)さんの
『蝉の声、風のてざわり』
さまざまな手法を組み合わせたアニメーションですが、驚くべきことにすべて独学とか。
全国各地から突然飛び出してくる若い才能との出会いもDigiCon6ASIAの楽しみの一つです。
文字通り“鬱屈した青春の叫び”というキャッチフレーズが似合う作風ですが、終盤に至ってタイトルの意味が諒解できるようになると…観る者の感覚も研ぎ澄まされ、身の回りの見慣れたはずの風景が新鮮に感じられるようになる…そんな詩的な作品です。

そして次点にあたるYouth Silverは2年連続の受賞となった中田未空(みく)さんの
『LONELY GIRL』
昨年Silverに輝いた作品は青色を基調にした洒落た私小説風の作品でしたが、今回は一転。フルカラーのファンタジー、画風もがらりと変わって海外アニメ風、セリフもすべて英語と技巧の限りを尽くした渾身の一作。昨年の授賞式での審査員のアドバイスに発奮した、という趣旨の本人の発言から察するに、今回Goldに手が届かなかったのは内心そうとう悔しかったにちがいありません、、、それでもこうして応募者の成長が感じられるのはYouth部門の楽しみのひとつでもあるんです。

あなたのお気に入りの作品はみつかりましたか?
今回ご紹介したのはほんの一部ですが、DigiCon6 ASIAのウェブサイトではほかの受賞作も(一部を除き)視聴可能です。ぜひのぞいてみてください。
次回は結果報告③ いよいよ舞台はアジアへ
16の地域がリモートで参戦〜DigiCon6ASIA ASIA AWARD 〜
JAPAN Goldが挑むASIAGrand-PrixそしてASIAGoldの行方は!?