2019年12月3日
「ニュース報道から学ぶ心のバリアフリー授業を実施」
〜社会に作られる「境界線」と「差別」をテーマに子ども達と対話深め〜

TBSは神奈川県のインクルーシブ教育推進校・県立足柄高校に於いて「ニュース報道から学ぶ心のバリアフリー」を実施しました。インクルーシブ教育は共生社会の実現を目指し、障害のある子もない子も共に学ぶ教育方法です。
講師はTBS報道局の竹内明と日本で唯一の全盲の記者・岩下恭士氏で、生徒と同じくインクルーシブな布陣です。司会は豊田綾乃アナウンサーが務めました。
今回の主なテーマは「社会に作られた”境界線”とそれが生み出す“差別”や“排除”」で、日本の未来を担う子ども達に「それらについてしっかり考えて欲しい」「差別を目の当たりにしたらきちんと行動をとって欲しい」と言う願いを込め実施しました。それに呼応するかのように生徒達も活発に質問や意見を投げかけました。
教材は竹内が制作したドキュメンタリー「報道特集 白人至上主義の危険な思想」や自身が取材した「パリ同時多発テロ事件」、岩下氏が書いた新聞記事「相模原殺傷事件から3年目」「2020年東京五輪と共生社会〜オリパラ統合への期待」などです。

竹内は「生徒達がしっかりと話を理解し、頭の中で自分の意見を言語化して、僕達にしっかりぶつけてきてくれたのが嬉しかった。思いが伝わったのではという手ごたえは感じました。」と授業の感想を述べました。
岩下氏は「人権教育の場では、皆一様に一般論の域を越えない意見が多い中、子ども達は自分の頭で考え、本音で話してくれたのが、よかった。感動した。」と授業を振り返りました。
同校の吉川亮校長は「本校は共生社会の実現に向け、インクルーシブ教育の実践をしていて、少しづつ進んでいます。その途上で、子ども達にこのような機会を頂き、心から感謝します。」と話して下さいました。
