活動報告
社会貢献

2019年5月9日

「報道のキャリア教育」と「心のバリアフリー教育」を融合した特別授業をユニバーサルスタイルで実施

〜晴眼のTBS報道局・竹内明と全盲の毎日新聞社・岩下恭士氏が講師に〜

左から岩下氏、竹内明

TBSはCSR活動の一環で、神奈川県指定のインクルーシブ教育推進校・茅ヶ崎高校に於てTBS報道局の竹内明(報道局総合編集センター長兼編集部長)と日本で唯一の全盲の記者・毎日新聞社・ユニバーサロン編集長の岩下恭士氏が講師となり「ユニバーサルデザイン特別授業〜ニュース報道から学ぶ心のバリアフリー〜」を全校生徒900人対象に実施しました。
インクルーシブ教育は障害のある子もない子も共に学ぶ教育方法で、義務教育ではない高校でこの教育を実践しているのは、日本では神奈川県だけです。TBSはCSR方針に「共生社会の実現に向けた活動」を掲げており、この度神奈川県教育委員会に協力し、生徒達と同じく講師も、晴眼の記者と全盲の記者とインクルーシブな布陣で授業を実施しました。竹内は自身が携わった「白人至上主義者の危険な思想」や「ニューヨークのストリートギャングの実態」「パリテロ事件」「ダッカテロ事件」などの映像素材を教材とし、宗教の違いや格差などを内包した「人種差別」が生む負の連鎖を中心に話しました。
岩下氏は自身の署名入り記事「オリパラ統合への期待」「視覚障害者の世界変えるAI技術」「バニラ・エア問題を考える」「パリで体験 心のバリアフリー」などを元に、物心両面におけるバリアフリー化の必要性、最新のユニバーサル用具を駆使した独自の取材方法などについて話しました。

大勢の生徒の心を一つにし、授業に集中させる為、技術スタッフが中継車に乗り込み、音声が生徒一人一人に届くよう、必要な映像や情報を壇上のスクリーンに映し出すなどの工夫を凝らしました。岩下記者は授業を終え「誰でもその人しかできないことがあります。私は視覚障害者の記者だからこそ伝えられるものがあります。今日の授業をきっかけに、自分にしかできないことを探して欲しいと思っています。」と話しました。
竹内は「これまで様々な場で講演しましたが、900人もの生徒の前で授業をするは初めての経験でした。私が話すことができるのは取材に基づいた現実です。これまで取材したテロリストやギャング、人種差別主義者を題材に、人間社会の中に境界線を引く行為が生み出す悲劇や憎しみについて話しました」と言葉を重ねました。

技術の打ち合わせも余念がありません

今回の授業で講師陣が共に目指したのは「障害の有無、人種、宗教」の障壁を置かない総括的なバリアフリー教育ですが、生徒に感想を聞くと「教科書に書いてない、取材や体験に元づく話なので、色々と気付くことがありました。楽しかった。」と頬を高揚させ話してくれました。担当の教諭は「ニュース報道を教材にしたので、臨場感があり、生徒達は勿論、私自身も勉強になりました。また全盲の岩下記者が取材のためアメリカで自ら飛行機を操縦したエピソードに、自分の限界を自分で決めない大切さについて改め考えました。」と感想を述べて下さいました。

茅ヶ崎高校授業の様子

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