2018年12月25日
全盲の大胡田誠弁護士主催で視覚障害向け朗読会「第4回 ベストセラー作家朗読会」実施
〜朗読:赤荻歩アナウンサー、清水大輔アナウンサー、向井政生アナウンサー、山内あゆアナウンサー、山本恵里伽アナウンサー(五十音順)〜

12月16日(日)に東京都盲人福祉協会に於いて全盲の大胡田誠弁護士主催で「ベストセラー作家朗読会」を実施しました。現在、年間8万タイトルの書籍が出版されていますが、点字や録音本になるのは10分の1以下と言われています。そこで視覚障害の大人を対象に読書の楽しさをお届けしたいと人気作家の作品を中心に継続的に実施しており、今回は4回目となります。
朗読したのは「逆サンタクロース」(作:穂村弘 朗読:清水大輔アナウンサー)、「デューク」(作:江國香織 朗読:山本恵里伽アナウンサー)、「バレンタイン・デビュー」(作:重松清 朗読:赤荻歩アナウンサー)、「ホームアローンじいさん」(作:東野圭吾 朗読:向井政生アナウンサー)、「モノレールねこ」(作:加納朋子 朗読:山内あゆアナウンサー)の5作品です。
今回はユーモアに溢れた作品、心温まる作品が中心となり、会場の皆様はアナウンサーの朗読に、お腹を抱え大笑いし、悲しい場面では涙していました。



清水アナウンサー(プロデューサー兼務)は「継続的支援を意識し、若いアナウンサーや初参加のアナウンサーをキャスティングするなど工夫しています。」と思いを語りました。
山本アナウンサーは「(視覚障がい者向けの朗読会は)今回で2回目です。先輩方にアドバイスを頂き、初回よりはリラックスし楽しく読めました。」と話し、今回初めて参加した赤荻アナウンサーは「1ヶ月かけて練習しましたが緊張しました。普段のアナウンサーの仕事は感情をいれず正確に伝えることですが、今回は小説の登場人物の気持ちになり読みました」と感想を述べました。


朗読の経験が豊富な向井アナウンサーは「ユーモラスな内容だったので楽しく突き抜けて読めました。会場の皆様がお腹を抱えて笑って下さり嬉しいです。さらに研鑽を積みたいと思います。」と語りました。
今回のトリを飾った山内アナウンサーは「ベテランの向井アナウンサーのすぐ後に朗読するということもあり、口がカラカラになる位緊張しました。作品にわが子と同世代の子どもが出て来るので、事前の練習は子ども達の前で行い、反応を朗読に活かす工夫をしました。」と話しました。


主催の大胡田誠弁護士は「心の底から笑ったり、深く感動したり楽しいひと時をありがとうございます。浦口プロデューサーがどんな作品を選んでくださるのかいつも楽しみです。言葉のプロであるアナウンサーが読む朗読は聞き応えがあり、2時間があっと言う間です。」と話しました。
浦口プロデューサーは「この朗読会は我々のささやかなクリスマスプレゼントです。皆様が喜んで受け取ってくださり心から感謝しています。」と語り会を締めくくりました。
※2016年4月1日に施行された障害者差別解消法は障害のある人もない人も共に生きる社会を目指し、民間企業にも必要な配慮が求められています。