CSR

活動報告
国際貢献

2018年12月13日

中国伝媒大学 奨学金授与式とTBSセミナー

佐々木社長、中国で熱烈歓迎受ける
ドラマの土井裕泰ディレクターのセミナーも会場満席の大人気

中国マスコミ業界に優秀な人材を多く送り出している北京の中国伝媒大学と2006年からはじまった「TBS育英研修制度」[注]。2018年度の奨学金授与式が、11月22日(木)夕方5時(現地時間)から中国・北京の中国伝媒大学 中国広告博物館・広告ホールで開催されました。
12年目を迎えた今回の奨学金授与式には佐々木卓社長が出席し、手ずから奨学金を授与しました。
また、授与式に続いて開催されたTBSセミナーでは、講師のドラマ制作部の土井裕泰さんが「いま、テレビドラマが描くべきこと」というタイトルで講演を行い会場の収容人数を超える希望者から応募があるなど大きな反響がありました。

当日まず大学に到着すると…

南門(正門)の大型電飾看板に
「歓迎日本東京広播公司社長佐佐木卓一行莅臨我校!」
(歓迎TBS佐佐木卓社長ご一行我が校へようこそ!)
の大きな文字が!
熱い歓迎に“社長一行”も大感激。

ホールは満席!

聞けば、前日までに予定200人の定員が埋まってしまい、その後も入場希望の学生からの問い合わせがひっきりなしで、主催する教務処(日本では学生課?)は対応に苦慮した…とか。

授与式では佐々木社長が開口一番、北京支局長時代に培った中国語で
「みなさんこんばんは!」
と挨拶。会場の空気が和んだところですかさず
「マイクの調子が悪いようなのでもう少々おまちください」
と中国語で続け会場から拍手喝采を浴びました。

授与式の後は、恒例のTBSセミナー。

今回の講師は、ドラマ制作部土井裕泰さん。まずはじめに挨拶替わりに会場モニターに土井監督のフィルモグラフィーを映写すると、ドラマ「グッドラック」「コウノドリ」「逃げるは恥だが役に立つ」や映画「ビリギャル」など代表作が映るたびに歓声が上がり。作品が広く浸透していることに驚くとともにセミナーへの期待感をひしひしと感じました。

土井監督の講演テーマは「いま、テレビドラマが描くべきこと」日本のドラマが中国はもちろん世界中でほとんど時間差なく楽しまれている現在、ローカルかつパーソナルなテーマでも国境を越えグローバルに共有されている。そんな普遍的なテーマを描くには人間を真摯に描くしかない、といった内容が熱く語られました。

質疑応答も活発。
学生からの「印象に残っているお気に入りのせりふは?」という質問に対し、土井監督が「カルテッド」の名セリフ「泣きながらご飯を食べたことのある人は、生きていけます」を挙げるとなんと、中国語に訳す前に歓声があがりました。学生たちの日本のドラマへの理解と思い入れは想像以上に深く、ほかにも

「大衆の支持と専門的な題材のバランスは?」

「ひとつのドラマを複数の演出家で描くのに混乱はないのか?」

「家族の価値を描くのは少子化対策と関連あるのか?」

など次々と質問が投げかけられました。

セミナー終了後、サイン攻めにあう土井監督。

佐々木社長はスケジュールが終了した後も学生と中国語で語り合い親睦を深めました。

当日会場に集まった学生はそもそも日本語を学んでいる人やドラマ・アニメなど日本のエンターテインメントに興味のある人が多かったことは事実ですが、ここまで熱い反応が返ってくるとは思っていませんでした。彼らが日本のエンターテイメントへの理解の深さと思いの熱さを肌で感じた一夜でした。

お世話になった中国伝媒大学教務処のみなさんと

ありがとうございました!謝謝!!

[脚注]

日中の友好促進と相互理解に寄与しようと、メディアを専攻する中国の大学生を支援する「TBS育英研修制度奨学金」は今回で12年目を迎え、今までに
奨学金を授与された学生は161人
日本に迎えた研修生は68名
北京でTBSセミナーの講師を行った社員も14人
と、なりました。
奨学生たちは卒業後、中国のテレビ局、ラジオ局、IT企業、政府機関で、また研究者として、活躍しています。
そもそもTBSは国交正常化前の1964年に民放初の特派員を北京に派遣して以来、中国と深く関わりがあります。1981年からは北京マラソンを中国中央電視台(CCTV)と共同製作し、中国に移動中継のノウハウを伝授しました。また1991年には合作でドキュメンタリー「万里の長城」を製作しました。さらに2000年には、朱鎔基首相をTBSのスタジオに招き一般の日本人と対話する、「NEWS23市民対話特別番組」を放送し、中国の行政機関やメディアの中で、TBSは広く知られると共に高い評価を築いています。

このページのトップへ