「ひだまりスケッチ」第6話 - 朝のTV、午後のニュース、 ラジオの音声
□ 朝のテレビ番組
もの「なんとも奇妙な立てこもり事件が発生しました。 中継が出ているので、早速つないでみましょう。現場の石清水クン? 石清水クーン?」
石清水「ハイ、こちら愛称イッシーでお馴染み、石清水です。
現場では未だ警察と犯人との睨み合いが続いています。事件が発生したのは、昨日の午後三時過ぎ。
犯人は現場の不動産屋に客として来店。家賃三万円以内。駅から徒歩一分。オートロックと宅配ボックス完備。
キリンが飼えるワンルームというメチャクチャな条件で物件を探すものの、そんな物件ありませんと店員に断られると逆上し、店内に立てこもりました」
もの「それで、犯人の要求はなんなの?」
石清水「犯人は全国の体力測定から、反復横飛びを廃止するコトを要求。
さもないともの凄い勢いで泣く。泣いたら何をするかわからないと話しています。
元々涙もろい性格らしく、とりあえず警察は犯人を刺激しないよう、お笑い芸人や落語家、 アメリカンジョークの達人などを使って交渉を行っており、現場は異様な雰囲気に包まれています」
背後で響く大爆笑。
もの「ヤですね〜。一体、この国はどうなってしまうんでしょうね〜」
□ 午後のニュース
女性リポーター「未だ立てこもりが続いている現場からお送りします。
事件発生から二十四時間が経過し、犯人は食べ物を要求。その要求どおり、 先ほどバケツ一杯はあろうかという多量の焼きビーフンとメンマが差し入れられました。
犯人の食生活がいかに乱れたものであるかがよくわかります。
依然、犯人は反復横飛びの廃止を訴えておりますが、どうしてそのような要求をするのか、未だ不明。
またどうすれば、反復横飛びを廃止できるのかもわからず、警察はとりあえず要求を 垂直飛びに変えられないかと、お笑い芸人を使って交渉していますが、真剣みが感じられず、現場は爆笑の渦に包まれています」
背後で大爆笑。
□ラジオ
音楽が中断して、
アナウンサー「番組の途中ですが、臨時ニュースをお送りします。
昨日から続いていた立てこもり事件ですが、ついさきほど犯人が逮捕されました。
よくよく考えてみたら人質がいないことに気づいた警察が、警官隊を強行突入。逮捕の際、 犯人はもの凄いで泣きながら、ダダをコネて抵抗した模様ですが、あっさりと逮捕されました。
体力測定の反復横飛びで、体力年齢を六十歳と判定された恨みによる犯行で、 犯人は『オレはまだ五十九歳だー』と叫びながら捜査本部のある最寄りの警察署へと護送されていきました」
※シナリオ段階のものです。本編では変更されている可能性がございます。
もの「なんとも奇妙な立てこもり事件が発生しました。 中継が出ているので、早速つないでみましょう。現場の石清水クン? 石清水クーン?」
石清水「ハイ、こちら愛称イッシーでお馴染み、石清水です。
現場では未だ警察と犯人との睨み合いが続いています。事件が発生したのは、昨日の午後三時過ぎ。
犯人は現場の不動産屋に客として来店。家賃三万円以内。駅から徒歩一分。オートロックと宅配ボックス完備。
キリンが飼えるワンルームというメチャクチャな条件で物件を探すものの、そんな物件ありませんと店員に断られると逆上し、店内に立てこもりました」
もの「それで、犯人の要求はなんなの?」
石清水「犯人は全国の体力測定から、反復横飛びを廃止するコトを要求。
さもないともの凄い勢いで泣く。泣いたら何をするかわからないと話しています。
元々涙もろい性格らしく、とりあえず警察は犯人を刺激しないよう、お笑い芸人や落語家、 アメリカンジョークの達人などを使って交渉を行っており、現場は異様な雰囲気に包まれています」
背後で響く大爆笑。
もの「ヤですね〜。一体、この国はどうなってしまうんでしょうね〜」
□ 午後のニュース
女性リポーター「未だ立てこもりが続いている現場からお送りします。
事件発生から二十四時間が経過し、犯人は食べ物を要求。その要求どおり、 先ほどバケツ一杯はあろうかという多量の焼きビーフンとメンマが差し入れられました。
犯人の食生活がいかに乱れたものであるかがよくわかります。
依然、犯人は反復横飛びの廃止を訴えておりますが、どうしてそのような要求をするのか、未だ不明。
またどうすれば、反復横飛びを廃止できるのかもわからず、警察はとりあえず要求を 垂直飛びに変えられないかと、お笑い芸人を使って交渉していますが、真剣みが感じられず、現場は爆笑の渦に包まれています」
背後で大爆笑。
□ラジオ
音楽が中断して、
アナウンサー「番組の途中ですが、臨時ニュースをお送りします。
昨日から続いていた立てこもり事件ですが、ついさきほど犯人が逮捕されました。
よくよく考えてみたら人質がいないことに気づいた警察が、警官隊を強行突入。逮捕の際、 犯人はもの凄いで泣きながら、ダダをコネて抵抗した模様ですが、あっさりと逮捕されました。
体力測定の反復横飛びで、体力年齢を六十歳と判定された恨みによる犯行で、 犯人は『オレはまだ五十九歳だー』と叫びながら捜査本部のある最寄りの警察署へと護送されていきました」
※シナリオ段階のものです。本編では変更されている可能性がございます。