イメージ
すべての生物が多様であるかのように思われているアマゾンの熱帯雨林ですが、きのこを含む菌類の多様性についてはほとんどわかっていません。ただ意外なことに、きのこの多様性は他の地域(例えば日本のような温暖湿潤な地域)と比べて決して高くない可能性が示唆されています。その理由のひとつが、南北半球を問わず温帯地域で普遍的に存在している外生菌根性の樹木( 北半球ではマツ科やブナ科、南半球ではフトモモ科やナンキョクブナ科)がアマゾンの熱帯雨林には乏しいことが挙げられます。共生パートナーとなる樹木が少ないため、それらと共生している外生菌根性きのこも多様性が低いのです。しかし、やはりアマゾンの熱帯雨林には世界中のどこでも見られないきのこ類が存在していることも事実です。アマゾン特有のきのこ類をはじめ、日本のきのことの意外な類縁関係、そして南米の熱帯地域では珍しく外生菌根性樹木が多くを占めるガイアナの熱帯雨林に分布するきのこなどを、標本や写真で紹介します。
※キシロファルス・キシロゲヌスは乾燥標本もしくは映像展示となります。
※レンチヌラ・ラファニカは乾燥標本もしくは映像展示となります。