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2012年1月29日放送
  • BS-TBS:2月2日よる11:00〜
  • TBSニュースバード:2月4日よる9:00〜
ナレーター:向井 理
“絹の人工血管”で1人でも多くの患者を救いたい! 世界で例のない「小口径の人工血管」を絹糸で編み上げる
ドリームメーカー:
東京農工大学教授 工学博士/
朝倉哲郎 さん
» ジャンル:医療
» 日付順リスト:2012年1月
「人工血管」の限界に、医者ではない男が挑む。絹を知り尽くした”シルク博士”、東京農工大教授、朝倉哲郎、62歳。
ガンに続いて日本人の死因第2位と3位を占める血管にまつわる病気。高齢化社会を迎えて、その患者数はさらに増え続けると言われている。その治療に欠かせないのが「人工血管」で、現在、化学繊維のものが主流だ。しかしその技術は頭打ちで、「直径6mm以下の細い血管は、もはや自分の血管を移植するしかない」と言われて
いる。患者にとっては、自分の血管を切り貼りするしかないため、肉体的にも精神的にも大きな負担となる。
「絹で人工血管をつくれば今までにない細いものができるのでは?」
物質の構造分析の専門家として、長年カイコの研究に携わり、絹の性質を知り尽くした朝倉が、そう思いついたのは10年以上前のこと。試作品第一号で動物による実験が始まると、思いも寄らぬ好結果が出た。それは、シルク製人工血管が、体内に縫合した後、シルクが消滅し、自分の血管が復活する、『リモデリング』という現象だ。夢のような現象に活気づく、朝倉の研究室。しかし、「実現化にはまだまだほど遠い」と釘を差す共同研究開発者が・・・。
実際にメスを持って血管病患者と向き合う、東京大学病院の岡本宏之医師だ。医療現場に立つ医師として年長者の朝倉に対しても歯に衣着せぬ発言で、喧々囂々やりあってきた。ひるむ訳にいかない朝倉。それは心臓の血管を患いながら朝倉の研究を助ける、非常勤研究員の山﨑静夫さん(68)という友人の存在が大きい。研究室に入る前、毎朝のようにテニスのラリーをする仲間でもある山﨑さんもいつか使えるような、そんな人工血管を開発すれば、世界中の多くの血管患者を救えるに違いない。大きなハードルを前に、強い意志を持って開発に臨む朝倉教授の挑戦を追う。

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