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出演が決まった際の、率直な感想をお聞かせください

ドラマ 『 ケイゾク 』 が大好きだったので、生まれ変わりである 『 SPEC 』 という作品に出演させていただけることになり、とても嬉しかったです。堤監督と一緒にお仕事が出来ることも幸せですし、今までに経験したことのない作品に参加させて頂けるんだ！と思いました。

こういう作品を待ち望んでいた？

はい。ストーリーもキャラクターも個性的な作品は大好きです。この作品で役者として成長できる、自分の中で何かが変わるかもしれない、という期待が芽生えました。

台本を読んで興味をもった部分はありますか？

「スペック＝特殊能力」が実際にあるかもしれないということ、当麻がどうしてこのような女性になったのか、など色々な点が気になりました。あと、堤さんの頭の中を見てみたいなと。

堤作品にはどのような印象を持っていますか？

登場人物の個性が強く、映像の色味が深い印象です。

なるほど。実際にご自身が堤作品の現場に入られていかがですか？

最高です！堤さんは、全く型にハマっていなくて、とても自由。私の演じる“当麻”というキャラクターに関しても、どれだけ肉付けをしても、「まだいける！」「まだいける！」という可能性を秘めていて、堤さんが当麻を広げていってくださるので、やりがいを感じますし、演じていてすごく楽しいです。

当麻の個性的なキャラクターに関しては、どこまでが堤監督のオーダーで、どこからが戸田さんの発想ですか？

ほとんど堤さんです。そこから、自分でプラスα何かを足すことはあるんですけど…。
例えば第一話に、“鼻をほじる”ところがあるのですが、「当麻は、自分が話しているときは、楽しそうにイキイキしているけど、他人が話しているときは聞いてない感じで、鼻くそほじっててもいいし、何をしていてもいいよ」と堤さんから言われたので、鼻をほじってから眼をゴリゴリゴリゴリとする動きにしました。堤さん80パーセント、私20パーセントぐらいで…私は、まだ何も出来ていない状態です。

“鼻をほじる”など、当麻のキャラクターに抵抗はありませんでしたか？

そこに関しては、抵抗なくできました。
初めて堤さんにお会いした際に、「ギャルになってもいいし、ヤンキーっぽくなってもしいし、関西弁をしゃべってもいいし、自由にやっていいよ！」と言われたんです。その時は「どういう意味なんだろう？」「自由に演じて、当麻という一人の女性が成立するのか？」と疑問に思ったのですが、現場に入って、堤さんの演出を見聞きし演じてみて、「こういうことだったんだ！」と理解できました。

当麻紗綾はどのような人物ですか？

当麻は、IQ201の天才。自由で、他人には惑わされず、自分自身を貫いている人です。ひとつのシーンの中でも、怒りを含んでいたり、楽しそうにしていたり、上目線だったりと、様々な表情を持っていて “成立していないこと”　が当麻だと思います。

『ＳＰＥＣ』では、当麻が謎解きの担当ですね。

完全に…当麻の担当です。普通の刑事ドラマでも謎解きシーンはセリフが多いと思うのですが、 『 ＳＰＥＣ 』 は、それ以上かと！1話の謎解きシーンは、約11ページありました。とんでもない作品を引き受けちゃったなと若干後悔…はしていませんが（笑）、とにかくセリフ覚えには苦労しています。ただ、セリフを頭に叩き込むだけじゃなく、そこからどんなお芝居が出来るのかが難しくもあり、苦戦しているところです。

今回、戸田さんが挑戦していることはありますか？

『 ＳＰＥＣ 』 という作品を引き受けたことが “ 挑戦 ” です。
髪の毛はボサボサで、ほとんどメイクをせずに演じるということは、本当だったら抵抗あることなのかもしれませんが、私自身、こういうキャラクターが大好きなので、全く抵抗はありませんでした。無限大に広がるこのキャラクターをどこまで演じられるかが挑戦しています。

共演の加瀬亮さんの印象はいかがですか？

加瀬さんは…様々なことをより深く考えていらっしゃる方です。今日も、当麻と瀬文の絡みを今後どう変化させるか…というお話を加瀬さんがされたのですが、当麻はフリーな人だから瀬文との関係も台本どおりに自然な流れでいいと思っていたんです。私ももっと考えなきゃ…と反省しました。加瀬さんとのお話は、すごくいい刺激を受け勉強になります。

共演の竜雷太さんの印象はいかがですか？

竜さんは、いつもスマイルで、とーっても楽しい方です。人にツッコミを入れられたときの返答がすごく面白いんです。私のような若手を優しく包んでくださるので、安心して現場にいることができます。

共演の城田優さんの印象はいかがですか？

城田さんは、いつも笑顔で、何事も楽しんでいる方ですね。
例えば、（餃子屋さんのシーンで）お借りしているお店の大将が餃子を焼いている過程を、私はカウンター越しに見ていたのですが、気づいたら隣に城田さんがいて、一緒に見ているんです。同じ空間を共有してくれるというか、城田さんは兄弟といるような感覚にさせてくれる方です。

“ ＳＰＥＣ ” という能力が実際にあるとしたら、どう思いますか？

スペックという能力が実際にあったら…今よりも犯罪が増えて世の中がハチャメチャになってしまうかもしれないなと。
自分に“スペック”が宿って欲しいという願望もあるし、自分の知り合いにスペックを持っている人はいないかな、スペックを持つ人がどんどん増えて欲しいなと、もちろん思います。けれど、このドラマのテーマ同様に、間違った使い方をしてしまう人も出てくると思うんです。例えば、そこに拳銃が落ちていたとしますよね。拾わないで警察に通報する人がほとんどでしょうけど、持って帰っちゃう人がいるかもしれない。“スペック”もそれと同じで、持った瞬間に「これで何が出来るだろう」という好奇心で罪を犯す人が出てくる可能性もある。そういう事件が起こらない保障があれば…スペックを持つ人だらけになればいいなと思います。

最後に、視聴者のみなさんにみどころをお願いします。

『スペック』のみどころは、全てです！
全てのシーンに様々な謎が隠されています。共演者の方々のお芝居はもちろん、堤さんの演出や映像、全てが見どころですので、1分も見逃さず、ぜひご覧ください。