STORY[あらすじ]

第8話 2010.6.6 ON AIR

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(写真)

上杉(泉谷しげる)がマークしていた清瀬直弘(三浦友和)宮本祐理(マイコ)が、不倫関係を隠すために峯子(原田美枝子)を殺害したとして、この事件の最重要人物として浮かび上がり、24時間体制で見張りがつくことになった。

上杉の後を引き継いだ加賀(阿部寛)は、松宮(溝端淳平)を置いて一人で清瀬と祐理に直接、話を聞きに行く。清瀬のアリバイを確認できるのは祐理ただ一人、祐理と清瀬の関係は本当にただの秘書なのだろうか…加賀は祐理の、ある不思議な点が気になってしまう。身につけているアクセサリー。真新しいネックレスと、小指に光るずいぶん古い指輪。

息子・弘毅(向井理)は、父・直弘の浮気について一度は否定したものの、2年前に女性と歩く直弘を見かけていた。加賀に祐理の写真を見せられても、会ったことはないが、見覚えがある気がするという。
やはり、祐理があの時の女性なのだろうか?弘毅は、父親のことが信じられなくなっていた。
果たして、祐理の出現で直弘は変わってしまったのか。思い切って父親をたずねることに。しかし、「くだらない詮索をするな」と直弘に胸ぐらを掴まれ、追い払われてしまった。弘毅は父親の変貌にショックを受ける。やはり祐理と不倫関係にあって、峯子が邪魔になってしまったというのだろうか…父親に対してどうしても疑いをぬぐえない弘毅。

一方、人形町を歩く清瀬の姿が見受けられるようになる。この清瀬の行動は事件の重要な手がかりを握るものかもしれないと考えた警察。そんな中、声をかけた加賀は、例の祐理のアクセサリーについて尋ねる。「あれは誰があげたものでしょうか?」。知らないという清瀬。
後日、岸田(笹野高史)のもとを訪ねた加賀と松宮だが、岸田は相変わらず清瀬の女性関係については口を閉ざす。しかし、祐理が銀座のクラブで働いていたことを聞き出し、二人はアサミ(宮地真緒)から、祐理の情報を得ることができた。祐理は母子家庭で育ったため、シングルマザーのアサミの苦労がよく分かると話していたという。
清瀬と祐理の出会いから、その2人の関係が一気に怪しさを増す。銀座の店で2人が出会ったのは2年前、ちょうど峯子と離婚する前だ。峯子はそれを知り、慰謝料交渉を始め、清瀬と祐理に殺害されてしまったのだろうか…?

弘毅が亜美(黒木メイサ)と共に祐理の元へ出向き「金目当てで父親に近づいた」と詰め寄るが、「なぜ自分の父親を信用できないのか」と反論され、弘毅は言葉を失ってしまう。そこへ加賀がやってきて、二人の関係の真実を語り始める。

上杉の与えたヒントから祐理が小指にはめている指輪に注目し、それが古い手作りのもので、元々は祐理の母親に贈られたものだというのだ。そして、その贈り主は…若き日の清瀬直弘だ。観念した清瀬は自分の過去について語り始める。

30年前、大学卒業後の清瀬(和田正人)は、アルバイトをしていたスナックで出会った雇われママの戸紀子(吉井怜)と恋に落ちたのだった。自分で作った指輪を贈りプロポーズをしたものの、離婚歴のある戸紀子は「前途ある青年の未来を奪えない」と身を引いてしまった。
戸紀子に叱責され、これまでの甘えを払拭しようと便利屋に弟子入りし、清掃会社を立ち上げた清瀬は、会社を大きくすることが生きがいになっていた。

それが2年前、飲みに行った銀座で戸紀子に生き写しで、清瀬が贈った指輪をはめている祐理に出会った。戸紀子は、清瀬に別れを告げたときには妊娠しており、清瀬は知らなかったこととはいえ責任を感じ、噂になるのを覚悟の上で祐理に出来る限りのことをしてやろうと思っていたのだ。
黙っていたことに腹を立てる弘毅を祐理が止める。「見てほしいものがある」

それは、清瀬が消そうと思いながらも消せなかった、幼い弘毅が描いた落書きだった。それを消さない、清瀬の優しい父親の一面、それを描いた幼い弟の弘毅。祐理にとってそれは特別なもので、幸せな家族の歴史をみていたのだ。自分が来たことで、この幸せな家族が壊れてしまったのだとしたら…会社を去ろうとする祐理に加賀が声をかける。弘毅は、会ったこともない祐理に「見覚えがある」と言っていた。それは、まぎれもなく、同じ親を持つもの同士の面差しだった。何故お互いに話を聞こうとしないのか。お互いに意思があれば、家族として生きていけるはずだと…
複雑な思いながらも、祐理を姉として受け入れた弘毅。しかし、話してくれていれば離婚することもなく、峰子も殺されてしまうことはなかったであろうと、父・直弘を許しはしなかった。
そして、新たな証言から、清瀬のアリバイが崩れていく。清瀬はやはり事件に関わっているのか?加賀恭一郎の推理が真実に近づいてゆく。

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