STORY[あらすじ]

第7話 2010.5.30 ON AIR

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親友の吉岡多美子(草刈民代)の話から、捜査本部では峯子(原田美枝子)が離婚の財産分与に不満があり、弁護士の高町静子に相談していたことを突き止めた。息子の弘毅(向井理)に子供が出来ると思ってまとまったお金を必要としていたのだろう。峯子は、元夫・直弘(三浦友和)が社長秘書の祐理(マイコ)と浮気をしていたのではないかと疑いを持っていた。峯子がまだ結婚していた頃から不倫関係にあれば、慰謝料の増額が可能だと再交渉をしようとしていたのだ。発覚を恐れた直弘が峯子を殺害したのではないかという上杉(泉谷しげる)。しかし、小嶋(木村祐一)は証拠が出るまで泳がせるように上杉を止めた。

花束を持っている上杉に加賀(阿部寛)が声をかけると、息子・和博(早乙女太一)の命日だという。上杉も過去に何かがあり、生きるために隠し事をしている…

清瀬の会社では、経費削減でリストラが計画されていた。税理士の岸田(笹野高史)は、祐理をよく思っておらず、リストラ要員にしようとするが、清瀬は聞き流す。
清瀬が高価なネックレスをプレゼントすると、喜びながらも「この先うまくいくのか…」と顔を伏せる祐理に清瀬は「全てまかせておけ」と力強く答えた。この二人はやはり不倫関係にあるのだろうか?

直弘は仕事一筋で、浮気など考えられないという弘毅だが、2年前銀座で女性と連れ立って歩いているのを目撃していた。浮気と結論づけることはまだ出来ないが、その頃から明らかに直弘の態度が変わっていった。
上杉は、弘毅が家を出たのは、父親の浮気を知ったからではないかと問いかけるが弘毅は「自分の夢のためだ」と否定する。「30年たっても夢のために家を出たと言えるのか?」と聞く上杉。「それではあなたは立派な刑事なんですか?」反抗してくる弘毅に、上杉は何も答えられない。

清瀬の身辺を調査していた上杉は、加賀と共に税理士の岸田を訪ねる。
岸田は清瀬と30年来の付き合いだが、女性問題は何も知らないという。祐理のことも「以前からの知り合いだという以上のことは知らない」というが…
岸田は何かを知りながら隠していると判断する上杉は清瀬、祐理にそれぞれ接触し始めた。

タウン誌の記者を辞めて、改めて峯子殺害事件について調べ始めた亜美(黒木メイサ)が清瀬の会社に行ってみると、そこでは清瀬と上杉が、祐理をはさんで対峙していた。「一般人の清瀬直弘を殴った」ということで、小嶋から辞表を書くように言われた上杉。辞表を出して弘毅の元に最後の挨拶に行き、「30年後、演劇ガイドの表紙を飾ってみろ」と言い置く上杉の心に去来したものは何だろうか。
弘毅は、上杉が警察を辞めたことにわずかな寂しさを感じていた。実の父親よりも自分を気にかけてくれていたのではないかと思い始めていたのだ。
亜美は、自分が見た限り、殴ったのは上杉ではなく清瀬のほうだという。反論しない上杉に違和感を感じた亜美は、上杉の真実を探ろうとする。清瀬との揉め事について問い詰めるが、上杉は「自分が加害者だ」と言って譲らない。

加賀が花束を持って上杉をたずねてきた。亜美から、上杉の息子が3年前にバイク事故で死亡した話を聞き、今日が命日だと知ったのだ。しかし上杉は3日前を「息子の命日だ」と言っていたはずだが?
上杉は息子の和博が無免許運転で捕まったときに「見逃して欲しい」と頼み、それを知った和博は、叱らなかった父親に反発してバイクのスピードを出しすぎ、事故にあって帰らぬ人となってしまったのだ。
和博を死なせてしまったのは自分で、事件をもみ消した日が第1の命日、実際に亡くなったのが第2の命日なのだ…弘毅のことが気にかかっていたのも、清瀬に言っていた言葉も、全て自分のことだった。父親に反発する息子と話を聞かない勝手な父親。上杉は清瀬と弘毅に言葉を投げかけながら、自分と和博を見ていた。
しかし、和博は父親のことを尊敬していたのだ。父親と同じ刑事になりたいと夢に見ていたことを知り、「刑事どころか、父親失格だった」と幻滅させてしまったと、上杉は悔やんだ。

そんな「父親」である上杉と別れ、加賀は自分の父親の墓参りに行く。するとそこには松宮(溝端淳平)がいた。従兄弟である松宮は、伯父である加賀の父親に憧れて刑事になったという。加賀の知らない、松宮しか知らない父親の姿。誰かが誰かのことを想って生きている…
これまでの捜査で上杉が探った清瀬家の真実とは?加賀恭一郎が峯子と直弘、そして祐理の秘密に迫ってゆく。

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