STORY[あらすじ]

第3話 「瀬戸物屋の娘」完全版 2010.5.2 ON AIR

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殺害された三井峯子(原田美枝子)が最後に書いたメールの文章が捜査線上で注目される。「買いました。今度持って行きます」。その謎めいた文章の送信相手は、人形町に古くからある瀬戸物屋「柳沢商店」の嫁、柳沢麻紀(柴本幸)だった。いったい麻紀と峯子の関係は?そして峯子は彼女のために、何を買ったのか?思案する松宮脩平(溝端淳平)を横目に、加賀恭一郎(阿部寛)は被害者宅にあった新品のキッチンバサミと断定、老舗刃物店「うぶけや」で売られている鋏(はさみ)に目をつける。

なぜ、峯子は鋏(はさみ)を頼んだのか?謎を持ったまま向かった「柳沢商店」には、柳沢麻紀と夫・尚哉(大倉孝二)が店番をしていた。麻紀へ峯子との関係を伺うも、ただのお客だった、特別なことはなかったと話し、鋏(はさみ)についても何も言わず、何かを隠しているような素振りであった。

捜査本部は、三井峯子と柳沢麻紀、それぞれの銀行口座で20万円のお金が動いていたことを突き止める。やはり二人の間には何かがある。峯子は「柳沢商店」のただの客ではなかったのか?一体なんのためのお金なのか?そして、なぜ麻紀はそれを隠すのか。

加賀が一人で「柳沢商店」を訪ねると、嫁の麻紀と喧嘩中の、姑の鈴江(倍賞美津子)が店番をしていた。明日から旅行に行くといい、伊勢志摩の旅行パンフレットを見ながら電話する鈴江。加賀はキッチンバサミがあるかどうかを鈴江に尋ねると、まだまだ使えるハサミが出てくる。なぜ麻紀が新たなハサミを必要としたのかは謎のまま…。

麻紀の夫・尚哉は、加賀を喫茶店に誘い、麻紀が事件に関係があるのかと疑問を投げかける。それに対し加賀は尋ねた。「なぜ、キッチンバサミがもう一つ必要だったんでしょう?」。家庭での不和から、鈴江と麻紀は同じものを使いたくないからではと想像する尚哉。
そのとき、喫茶店で注文の品を運んできたのは、なんと青山亜美(黒木メイサ)だった!亜美はタウン誌の記者だけでは生活できないからこの店でアルバイトをしている、と告げる。

一方、峯子の葬儀が行われた。警察も、行方不明の息子がやってくるのではと張り込みをする中、弘毅(向井理)はやってきた。しかし弘毅以外にも意外な人物が一人、葬儀に参列していた。青山亜美である。亜美は、母親の葬儀には参列しないと断言していた弘毅がやってきたために逃げるようにして葬式を後にする。
しかし、そこで加賀に見つかってしまう。「なぜおまえがここにいる?」の問いに、言い淀む亜美。

鈴江が旅行に出発する、その日の夜遅くに帰ってきた麻紀は、鈴江の旅行かばんにこっそり何か入れようとしたところ、鈴江に見咎められ、家を飛び出してしまった。一体、麻紀は何を隠しているのか?尚哉の胸に疑惑が広がっていく…。

翌日、そして夜になっても帰ってこない麻紀を、尚哉と加賀が店で待つが、鈴江は「旅行用のお菓子を買いに行く」と出かけてしまう。
加賀は「鈴江が旅行に行く前に、必ず帰ってくる」と断言し、麻紀の秘密を解き明かす。

実は、麻紀が峯子に頼んだのは「キッチンバサミ」ではなく「食用バサミ」だったのだ。「うぶけや」の主人(前川清)によると、間違える人も多いという。麻紀は、歯の弱くなった鈴江のためにそれを買って、旅行先でおいしいものを食べてもらいたかったのだ。「店のことを、鈴江のことをこんなに想ってくれたんだ…」喜ぶ尚哉。そこに帰ってきた麻紀と共に、鈴江のかばんにハサミを入れようとして何気なく旅行パンフレットを見ると、キティの限定商品に印がついている!鈴江も、麻紀のためにお土産を買ってこようとしていたのだ。鈴江の気持ちを知る麻紀と尚哉。帰ってくると「柳沢商店を任せられるのは麻紀なのだから、しっかりしろ」と叱り、麻紀は力強くうなずいた。

麻紀が峯子に渡した20万円は、キティちゃん柄のパソコンの購入代金だった。ネットで見つけた峯子が、麻紀に代わって購入手続きをしてくれたのだ。峯子のメールの謎は解け、柳沢商店には平和な日々が戻る。

ひとつ残っていた謎は、峯子が間違えた「キッチンバサミ」の買いなおしを依頼された相手だった。加賀は、「うぶけや」に残されていた噛み跡のあるキャップのペンから、相手が亜美だったとつきとめた。

亜美の真意とは?
そして亜美と峯子の関係とは?
加賀は新たな疑問に迫る…

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