STORY[あらすじ]

第1話 完全版 2010.4.18 ON AIR

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(写真)

練馬署から赴任してきたばかりの「新参者」刑事・加賀恭一郎(阿部寛)
着任早々、日本橋署管轄の小伝馬町のマンションで絞殺された女性の殺人事件がおこる。被害者は三井峯子(原田美枝子)。彼女もまた、2ヶ月前にこの町に引っ越してきたばかりの「新参者」だ。

峯子の部屋の現場検証から、人形焼、衣服から外れたと見られるボタン、そしてある男の名刺などが発見される。警視庁捜査一課・小嶋一道(木村祐一)の指揮のもと捜査本部がおかれ、加賀は従兄弟の松宮脩平(溝端淳平)とコンビを組むこととなった。
まず加賀と松宮はこの名刺の男に会いに行くことに。人形町を担当する保険営業マンの田倉慎一(香川照之)である。

田倉が参考人として日本橋署へ呼ばれる。田倉は、殺害される直前の三井峯子を訪ね、保険についての説明を行っていた事実を話す。
田倉の証言はこうだ。
・5時半に小伝馬町の三井峯子宅を辞して、家族同然の付き合いをしている人形町の煎餅屋「あまから」へ祖母・聡子の病気の入院給付金の手続きをするために向かう。
・「あまから」で聡子の診断書を受け取った後、会社に戻り、6時半に退社した。

しかし、田倉の同僚の証言だと、田倉の退社時間は6時だというのだ。
ここで、二つの証言には「30分の空白の時間」が存在する。
加賀は、三井峯子が殺害された推定時刻の6時から6時半に、田倉のアリバイがない事実をつきつける。一体田倉は何かを隠しているのだろうか?

さっそく加賀と松宮は煎餅屋「あまから」へ行き、田倉の行動の事実確認をする。田倉と家族同様に付き合うこの家族は、田倉が決して疑われるような人物ではないとかばう。そして現場に残されたボタンの持ち主を探す為に、彼のコートのボタンについて確認すると、一人娘の菜穂(杏)は田倉のボタンがとれていたことを知りながら、彼をかばうあまり、とっさに「着ていたコートにボタンはついていた」と嘘をつく。

そんな中で加賀が、人形町でいつも行列しているたい焼き屋に松宮を伴って並んでいると、同じ大学の茶道部の後輩にあたる青山亜美(黒木メイサ)に再会する。元は新聞記者をしていた亜美だが、今はタウン誌「ドールタウン」の記者をしているというが…何かを隠しているようだ。

ふたたび加賀は「あまから」で、煎餅を焼いている上川聡子(市原悦子)を訪ねるが、田倉を疑っていることを聡子に指摘され、さらに聡子を怒らせてしまう。
そして、帰宅した菜穂が、向かいにある喫茶店から「あまから」を監視しているような視線に気づく。それは加賀だった。菜穂は加賀を問い詰める。
一体何をしているのかと。
加賀は菜穂に、喫茶店から道行く人々を見ながら、ある面白い事実を菜穂に教える。それは「あまから」前の甘酒横丁を通り過ぎる人々の格好の違いだ。同じ通り、同じ季節なのに、歩く方向によって服装が異なることを指摘する。オフィス街の浜町へ向かう人は外回り帰りでコートを脱いでおり、逆を行く人は家路につくため、しっかりとコートを着ているのだ。

その頃松宮は、新たにボタンを買う田倉を確認し、現場に残されたボタンの持ち主は田倉だと断定し、その足で「あまから」を訪れた田倉に任意同行を求める。抵抗する田倉と、同行を求める松宮。そこに加賀が現れ、田倉の嘘を暴いてゆく。
「田倉さん、あなたは嘘をついていますね」。
田倉がコートを着ていた事実から、加賀は田倉がこれから会社へ戻ったのではなく、既に会社を出ていたのではと推理する。
そして病院で診断書を2通作ってもらい、本物を聡子の息子・文隆(小林隆)から受け取るために、30分の空白の時間が出来ていたのだ。そして会社へ戻り交付金の手続きをし、偽物の診断書を菜穂からわざわざ貰うために「あまから」へ寄った。
それも実は、聡子が胆のう癌に冒された事実を、パリに旅立つ菜穂に隠そうという文隆の計画にのったのだ。よって田倉の容疑は晴れることに。

案の定、聡子が癌だという真実を知った菜穂がパリ行きをやめようとするが、聡子の後押しで、夢をかなえるために旅立つことを決心する…。

容疑の晴れた田倉は、三井峯子の入ろうとしていた保険の受け取り人が、誰なのかは分かっていないが「生きる目的」だったはずだと指摘する。
一体それは誰なのか、そして新たに見つかった証拠から浮かび上がった容疑者とは…。

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