首都圏ではマンション販売が好調ですね。
新聞受けには毎日のようにマンション販売の折り込みチラシが入っています。
もちろんチラシだけでマンションを買う人はいませんが、チラシで受けた第一印象は
意外と後々まで影響があるもの。そこで今回はマンションチラシのチェックポイントを調べてみました。
今回の指南役は、一級建築士で「マンション・チラシの定点観測」というブログ(http://d.hatena.ne.jp/flats/)を書かれている武内修二さん。
武内さんは某有名企業の現役サラリーマン(企業内建築士)でありながら、
毎週末、自宅に来るマンションチラシをすべてチェックして、ブログにその分析を掲載されています。
武内さんが強調したポイントは次の2点。
※キャッチコピーから売るための仕掛けを読み解くこと。
「バスやキッチンのなどのカタログ設備ばかりを強調している物件は要注意。
なぜなら、裏を返せば遮音性能や耐震性能などの建物性能が劣っている
可能性があるからです。
食器洗い機やシャワーハンド付きの蛇口などは、便利で奥様たちの
受けも良いんですが、マンション全体で見れば比較的低いコストで設置できる
ものです。こうした設備ばかりを強調しているマンションは、もしかすると
よりコストのかかる本質的な建物の構造の部分に自信がないということも
考えられます。」
キャッチコピーから売り手の意図を見抜く、というわけですね。
大きな字で派手に書いてあることよりも、小さな字で書かれていることの方が
重要とのことです。チラシはまず小さな字から読め、と。
※書かれていないことを読み取る。
「禅問答のようになってしまいますが、書かれていないことを読み取ることが
重要です。幹線沿いや線路の近くに立地していても、チラシには騒音や振動に
ついては一言も書かれていないものです。
また、チラシにはよくマンション周辺の案内図が載っていますが、
図書館や公園、スーパーなどは載っている一方、なぜか空白だったり、
吹き出し(大きく「現地」などと矢印付きで書いてある)で隠されている
部分があり、そこには工場やパチンコ店などがあったりするケースがあります。」
う〜ん、「吹き出し」で隠すとは巧妙ですねえ。チラシで受けた第一印象に引き摺られず、
現地に行って、自分の目と足でよく確かめることが大切ですね。
武内さんのブログや、著書の
『チラシから読み解く!満足度100%のマンション購入法』
(講談社+α文庫)
には、上記のようなアドバイスが満載ですので、マンションの購入を検討されている方は参考にされてみてはいかがでしょうか。
担当ディレクター 長谷川裕