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2004年10月12日
 前駐日大使、中国の武大偉外務次官へのインタビュー

武大偉外務次官と森本毅郎さん
今朝の現場にアタックは、北京での番組放送後、
中国外務省で森本毅郎さんがお会いした武大偉次官との会見の内容を放送しました。

武大偉氏は、今年の8月末まで日本にいた駐日大使。現在は中国外務省の外務次官。
しかも、北朝鮮との六カ国協議の議長をつとめる人物。
次官になったばかりの人に会って、次官になって初めてメディア向けに話をして頂いた。
会見は1時間近くに及び、かなり踏み込んだ発言もありました。

まず、「政冷経熱」と言うが、「経済は何度で政治は何度?」と聞くと、
「経済は60度、政治は30度」と答えたのが印象的。
政治は経済の半分という認識。政治は「例外的に」冷えている、としていました。
日本とのコミュニケーション不足も畳み掛けるように発言。
ロシアはプーチン大統領が中国を訪問、カンボジアのフンセン首相も中国を訪問、
フランスはシラク大統領が来た、アメリカもブッシュさんが胡錦濤さんと電話で会談している。交流することで相互理解が進む。そのためには意見交換が重要。しかし、日本の首脳との会談がないと・・・・・・
国交回復後、32年間で極めて「例外的」という表現。

会談がもてない原因は、「靖国問題が解決されないこと」とはっきり言ってましたね。
これが解決されれば、中日関係は全面的に解決される、とも。
東シナ海の問題、尖閣諸島の領有権などいろいろあるが、これらは話し合いで解決できること。しかし靖国ついては感情の問題があるからダメなんだ、と。

日本人にとっては「もう戦後60年も経ったのだから、、、」という気持ちがあるかもしれないが、被害者にとってはまだ歴史は浅い。過去のことと自然な気持ちで受け止められるようになるには、数十年から100年、もう少し時間がかかる。
長い目で見た歴史と将来が大切。

中国人は戦略的という言葉が好きだが、「戦略的」という言葉に対する中国人のイメージと、日本人のイメージが違う、と言っていたのも印象的。「戦略的」というのは、長い目で見て利益になるように行動するということ。長い将来に渡って日中相互の利益を拡大していくことが、アジアと世界の平和に寄与することだと。

また絶対、政冷は経済に影響する、ともはっきり言及していました。
具体的には、在来線の高速化の入札について、具体的に日本の企業の名を挙げ、
個人的にはフランスやカナダの提案に比べ、日本のプロジェクトの方がふさわしいと思う。しかし、現状では日本の企業を選択することは非常に難しい。
また、国際熱核融合炉の誘致を巡って日本とフランスが綱引きをしているが、どちらかを選択するとなると、今の日本と中国、フランスと中国では
温度差が違うから、それが影響する、と言及。政冷が経済に影響してきている例。

武大偉氏は、まず、小泉さんが変わらないと・・・・と言っていた。
中国の考え方を小泉さんは知っている。彼の考え方も中国は知っている。
問題はそれが一致しないことだ、と。
まずは、コミュニケーションをとって、理解を深めることが必要・・・・・
長い将来、日本の利益、中国の利益、お互いの利益を大所高所で考えないと・・と締めくくっています。
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