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2004年02月23日
存廃問題も浮上〜桜木町名物落書きアート〜

2月23日、月曜日の「現場にアタック」は、横浜・桜木町名物落書きアートについてお伝えしました。

かつてのアート かつてのアート


先月末、横浜に地下鉄みなとみらい線が開業したことで、東急東横線・桜木町駅が廃止になりました。
それにともない、桜木町の名物、高架下の落書きアートの存廃問題が浮上しています。
かつて、桜木町の落書きアートは高架下1.2キロに渡り自由に絵が描かれていて、遠くから見に来る人もいる、という横浜の観光名所の一つになっていました。
しかし、90年代後半から、絵よりもタギングと呼ばれるアルファベットの走り書き増え、ただの落書きになってしまった、という批判が出てきています。

そこで、横浜市は駅の廃止に伴い、落書きアートについて取り壊しを含め、市民の意見を聴いて、検討することになりました。
実際、地元の皆さんに伺ったところ、「残すべき」「消すべき」となど、賛否両論でした。
しかし、昔のアートの方が良かったという方など、かつてを懐かしむ声も多く聞かれました。

タギングにより落書きされている 70年代後半に、最初にこの場所で絵を描き始めた画家のロコ・サトシさんは、当時は絵が好きな人が描いていた、とおっしゃいます。
表現も優しく、アーティストになりたいという気持ちで描く人が多く、それが人々を楽しませていたそうです。
しかし、今は平気で人の絵を消して描くなど、自分勝手で、人の痛みが分からなくなっていると、指摘します。
ロコさんの絵も今やタギングなどに塗りつぶされてほとんど残っていない状態です。

このタギングについて、ロコさんは「タギング自体が暴力の象徴」とおっしゃいます。
もともとロスやニューヨークのギャングたちの縄張り争いから生じたもので、その背景には深刻な人種差別や貧困・失業問題があるそうなんです。
ロコさんは、このような意味を持つタギングを他人の絵の上に描く、という行為には暴力性を感じ、アートとはほど遠いと言います。

最近では、自主的なルール作りの動きが始まり、壁にも「標識には描かない」などが書かれています。
横浜市も、前述のように、この問題について検討を始めています。
今後、ロコさんは市の協力を得ながらも、あくまでも描き手主導で、高架下をアートの場として発展させていきたい、と「再生」への意気込みを見せていました。

レポーター徳武樹里
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